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進み続ける学力低下/本当の現状は一般に把握されていない

今起こっている学力低下、
起こっているというより、
近年ずっと、10年くらいのスパンで下がり続けてきたのが実情だ。

これが今、どのくらいの次元かというと、小中学校に通っているはずの子どもたちに対して、「僕が全部の授業を再度してあげないといけない」次元だ。

わかるだろうか。
それほどに衝撃的なのものなのだ。

難しいところだけ、わからなかったところだけ、苦手なところだけ、みたいな次元ではなく、全教科の全部の授業、という次元。

僕は小中に関しては全教科担当だけど、学校の5教科授業はとんでもない授業数なので、それを全部、講義し直すのは、とてもじゃないが現実的ではない。

しかし、実際のところ、僕が全部講義し直さないとならない、そういう次元なのである。

(なお、実際には、講義だけがポイントではないがわかりやすくここでは講義としておく)

こうして書けば、一般の方々に、学力と子どもたちの現状が伝わるだろうか。


とにかくうちに通ってね、僕と話に来てね、僕の授業受けにきてね、という、過剰にも聞こえる言い方をわざわざすることも、わかってもらえるかもしれない。


そもそもフツーの先生ではもう教えられない。それが現状。
それほどまでに学力が悲惨なことになっていることは、明らかなのだ。

もし、ベテランだとか、教えるのが上手いだとか、そういう先生が従来通り力を発揮できているなら、こんなことにはならない。
ほとんどの先生にとっては、学力向上(もしくは高い学習効果)が、完全なる無理ゲーになってしまったのだ。

このことは、従来の指導スキル、教えるというスキル、講義や一斉授業、それら全てが無効化していることを意味する。個別指導かどうかですら、実はあまり関係ない。
教える、ということはすでにものすごく難しいことになってしまったのだ。


この点についての理由はシンプルで、「子どもたちの特性に全く合ってないことをやり続けているから」。
(もちろん、学力低下の要因はこれだけではない)


それでもなお、「俺は、私は、教えるのがうまい」(だから大丈夫)と言っている先生職の人がいるなら、そもそも、それが問題ではないということに気付いていない点で、まず、生徒は置き去りになっているだろう。
残念ながら結果は出ない。


学力はなおも下がり続けている。

衝撃的な次元で。


(引き続き、書ける範囲で、教育現場の、さまざまな“本当”をお伝えしたい)


(おわり)


三月新年度開始



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