見出し画像

エッセイ『人生どう転ぶかわからない #1』

暗転したかに見えて、それは好転の兆しかもわからない。
その逆もまた然りですが、それはその人が「自分の生」を生きているかどうかで決まるとつくづく思うわけです。

ニーチェの言うところの「病者の光学」、格言においては「夜明け前がいちばん暗い」「一病息災」などなど、綺羅星のごとくパラドックスが存在しますが、自分が骨の髄からそれを感じたのは、家出をめぐる顛末からでした。

自己紹介でも書かせていただいた通り、私はコミュ障特級レベルの小学生だったので、とにかく学校が嫌でたまりませんでした。

不登校、いや元を正せば不登園は私の生存本能の為せる業だったのだと思うのです。

小学校一年生の頃、みんな大好き『アンネの日記』を通じてアウシュヴィッツの存在を知り、「これって、自分にとっての学校じゃん」と震撼した記憶があります。

だからアウシュヴィッツに戻らせようとする親、教師の、判断停止の姿勢に恐怖しか感じなかったし、「これは逃げるしかない」と決意するに至ったわけです。

ー続くー

エッセイ『人生どう転ぶかわからない。 #2 』はこちら
自己紹介はこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?