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製品名の決め方をMasstery開発者がお話します

皆さん、こんにちは。
高速検索の会社、フォルシア株式会社のMasstery(マスタリー)部でエンジニアをしている光山です。

今回は、ご質問を頂くことが多い「Massteryの名前の由来」についての記事をお届けします。併せて、どのような考えで製品名を決めたのか、その背景も書かせて頂きました。こちらの二本立てでお送りいたしますので、ご興味のある方だけでもお読み頂けたら幸いです。

Massteryの名前の由来

この「Masstery」という製品名、よく見ると(?) “s” が2つ連続しています。「こんな単語あるような無いような、なんだか変な単語だなあ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実はMassteryは造語で、3つの単語の複合語です。

Mass
マス(大量の)

Master
マスターデータ

Mastery
熟練者

この3つの単語が合体して「Masstery」となっています。発音は「マスタリー」です。(時々英語圏の方と商談をさせて頂くのですが、「Masstery」の発音が良すぎてシビれます。)

「大量のマスターデータを熟練者のように誰でも扱うことができる。」

そんな製品でありたいという思いを詰め込んだ結果、1つの名称に3つもの単語を織り交ぜるなんとも欲張りな名前になりました。
なお、社内の法務担当の方にご調整を頑張って頂いて、「ロゴ + Masstery」で商標を取得しています。

Masstery商標画像_ロングバージョン

名前に恥じない良い機能をご提供できるように、これからもMassteryを磨き続けたいと思います。

名前の由来についての話は以上です。
次節では製品名を決める際どのような考え方をしていたかという点について記載させて頂きました。(というと格好良いかもしれませんが、ただの試行錯誤の生々しい過程です。)さらに興味がある方だけお読み頂ければ幸いです。

製品名を決める際の考え方

新しい製品の名前について、どのような思考を経て決まったかを記載させて頂きます。これから新しく製品を開発される方の参考になれば幸いです。
1~3に順序立てて記載していますが、実際には一方向ではなく、1~3(特に1と2)を何度も行き来していました。

1. 要件のリストアップ

製品名を決めるにあたり、満たすべき要件をリストアップしてみました。こちらは、進めながら順次追加していきました。

・製品特徴を端的に表す単語群
(基本的にはこの中の単語を活用したい)
データ、マスタ、クレンジング、整備、変換、誰でも簡単、ノーコードなど
・与える印象
誰でも簡単に使って頂きたいツールなので、敷居が高い印象やお堅い印象は与えたくない。一方で、業務アプリでもあるのでくだけすぎるのも良くない。その絶妙な塩梅を攻めたい。
・ストーリー
製品名の意味についてわかりやすく一言で説明できる内容にしたい。聞き手に少しだけでも「おお」と感心して頂けるようなものだと良い。
・具体or抽象度
製品の今後の拡大を見越して、ある程度抽象度のある名称の方が良い。
・既存商品との関連性
弊社の既存商品である高速検索エンジン「Spook」と親和性が高く、営業の際は適宜一緒にお勧めさせて頂きたいので、関連商品としてできれば名称のトーンは揃えたい。たとえば「アルファベット5文字前後の一単語」であればトーンが揃っていると言えそう。

2.製品名の考案

まず最初に、データクレンジングツールということで「DATA XXX」という名前にして、XXXに色々な単語を入れるパターンを試してみました。しかしながら、「DATA」という単語の音や字面が与える堅い印象からはどうしても逃れられないように感じました。また、できれば一単語に収めたい要件からも外れてしまっています。

次に「らくらくデータ整備」などわかりやすさ重視の名称も考えてみました。しかしながらポップすぎてターゲットが限定されてしまう可能性が高いのと、抽象度が低く分かりやすい反面、製品に機能追加する余地がなくなってしまうと感じたので、この系統の名称も却下しました。

さらに、Face + Book = Facebook に代表されるような複数単語を繋げるパターンも、弊社の既存商品Spookとの類似度が下がってしまうので、こちらも一旦脇に置くことにしました。

最終的には「複数の単語を組み合わせて一つの英単語にする」パターンが、満たしたい要件に近い答えを最も生み出しやすいパターンであると考えました。そこで「製品特徴を端的に表す単語群」から、組み合わせを試しました。

なお、今調べてみると、btraxさんのブログ記事に「成功するブランド名やプロダクトのネーミング方法」としてわかりやすくまとまっていました。当時こちらの記事を見ていたらまた違った結果になっていたかもしれませんが、自力で考えたことも今となっては良い思い出です。

3.チェック

名前を考えた後、念の為以下のチェックを行いました。
・同じ名前の製品が存在しないか
 →Google検索
・商標登録されていないか
 →特許情報プラットフォーム J-PlatPatにて検索
   https://www.j-platpat.inpit.go.jp/
・ドメインは取得可能か
 →お名前.com にて検索
   https://www.onamae.com/

最終的にこのチェックも通った「Masstery」を採用しました。日曜日の夜にこれを思いついてテンションが上ってしまい、23時頃に同じチームの六車さん(当時はまだ六車さんと二人チームでした)にSlackしたのを覚えています。

私達がご提供している製品「Masstery(マスタリー)」は、
多くの人手が必要だったデータ整備を自動化する画期的なデータクレンジングツールです。フォーマットの統一、カテゴリーの自動分類、独自の変換、差分情報の取得等、データ整備に必要なあらゆる機能をご提供しています。
Masstery 公式サイト:https://mstr.forcia.com/(データクレンジング) 
フォルシア株式会社 企業サイト:https://www.forcia.com/ (高速検索)

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