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ベース化粧品向けマイクロガラスを製造する日本板硝子は商売上手だなぁと思う

2024年4月24日、日本板硝子は北米最大の化粧品原料展示会 「Suppliers‘ Day 2024」に自社開発のMAR’VINA®を出品しました。
このMAR’VINA®は化粧品に混ぜるためのガラスビーズだそうで、調べてみてへぇ〜と思ったのでご紹介いたします。

MAR’VINA®について

MAR’VINA®は、シルキーフレーク®、Natutect®、アイナフレックス®、GLACIA DROPS®の4つのマイクロガラスビーズ製品群からなるベースメイク向けのパウダー製品です。

参考:https://hpm.nsg.com/products/marvina/index.html、GLACIA DROPS™のSEM像

マイクロガラスビーズとは、平均の粒径が数十マイクロメートルのガラス玉です。4つの製品はBtoB向けの素材ですが、それぞれの名前は商標登録されていますから、もしかするとお手持ちの化粧品の成分欄に書かれているかもしれません。

下の比較表のように4つの製品は更に細分化されています。また下の表には無いですが、粒径や表面のシリコン処理有り無しでも製品が細分化されています。

参考:https://hpm.nsg.com/products/marvina/index.html、各マイクロガラスビーズ製品の比較

大企業ならではのラインナップの多さ

Nanotect、アイナフレックスには酸化チタンが含まれています。酸化チタンは光を散乱するため、肌に塗った時に白っぽくなり、毛穴隠しの効果が上がります。しかし酸化チタンは肌荒れの可能性もあります。そこで表面をシリコンで覆う事で肌荒れを防ぐという、大企業ならではの工夫も凝らしています。

開発の背景には…SDGsか?

MAR’VINAは2021年ごろから国内外の展示会に出店されていました。そして同じ頃か少し前に起きたのがマイクロプラスチック問題でした。

海洋プラスチックごみ、とりわけマイクロプラスチックについて、環境や生態系への影響が懸念され、国際的に排出を制限しようとした政治的取り組みがありました。レジ袋の有料化もその一環でした。

確かにマイクロプラスチックを魚が食べる例はありました。そしてプラスチックの自然分解にとてつもなく長い時間がかかるのも事実です。
しかし、それが生態系の破壊にどの程度影響するのか、また人体に影響が出た人間がどの位の割合存在するのかなど科学的根拠が薄かったと記憶しています。
そんな中各企業は自主的にマイクロプラスチックの廃止を初めました。そしてこの動きと並行してMAR’VINAは展示会に出店されています。

おわりに…

ガラスも自然分解にはとてつもなく長い時間がかかりますから、私はマイクロビーズと同じではないかと思ってしまいました。
また、改めてマイクロプラスチック問題って何だったんだろうと思う一方、日本板硝子は商売上手だなぁと関心してしまったのでした。

最後までご覧頂きありがとうございました。

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