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天沢ましろ
2022年6月22日 01:27
ぽたぽたと音がして気付いた。雨が降っている。雨自体は思っていたよりしっかり降っていて、ベランダが濃い色に染まっていた。梅雨が来る。ベランダの窓に目隠しシートを貼った。雑貨屋で買った刺繍入りのレースカーテンは、気に入っているものの薄さが問題だった。二枚重ねて使っているものの、外の景色がぼんやりとわかる。布の性質上、伸び縮みもしやすい。結果、閉めても隙間ができる。そんな理由で、カーテンを開ける
2022年1月30日 00:24
百聞は一見にしかずと言うけど。本当にそうだと思った。私が知っていると思っていたことは、知るに留まったままで、理解しているとは言えない。そして更に、見ただけでは経験をしたとも言えない。なんて未熟な人間だろう。自分を律していたいけど、周りにはノイズも多い。先入観や立場というのは、人の本質を見失いがちになる。人から与えられた責任や肩書きというものはとても目立つ。私がどんなに白い布を
2021年9月16日 12:14
どんなに切に願いを持って掲げていても、その手に力が入らなくなり、涙が視界を覆い、自分の無力さに打ちのめされる。そんなことが人生で幾度となく訪れ、その度に私は歯を食いしばりながら道端で立ち尽くしてしまう。早く家に帰らなきゃ。自分が持つ信念や願い、希望をどんなに口で語ったとしても、それはいつかへの期待であって、現実を生きているだけでは叶わないこともある。それに伴う行動や意思表示や、常にそれを忘れな
2021年9月6日 04:30
記憶とは厄介なものだ。忘れたくないことほど零れ落ち、忘れたいことほどこびり付いて離れない。時間が経てば薄れるはずのことも、なぜか体の中が痛むほどまでに。たった今、私の目の前にいてくれる人が、直接耳の鼓膜を震わせ言葉を伝えているというのに。勝手に記憶から呼び起こされた過去の誰かの言葉が、私の脳内を駆け巡りキレイに掻き消してしまうのだ。そのうち気にならなくなるよ。自信がつけばどうってこと