見出し画像

(イベントレポート)APOLLO SPORTS AIR FESTIVAL '21~次世代アスリートへの大人の関わり方~

アスリートのセカンドキャリア支援等を進めているアポロプロジェクトのオンラインイベント「APOLLO SPORTS AIR FESTIVAL '21」に参加しました。
参加しましたと言っても、

次世代アスリートへの大人の関わり方
 ~IMGアカデミーとビジャレアルの育成方法からひも解く~
  ファシリテーター:山内貴雄氏
  ゲスト:佐伯夕利子氏、田丸尚稔氏

という一つのセッションしか視聴していないのですが、私のように、スポーツ大好きで、企業の人材育成に関わっている者にとっては、どストライクの内容で、とても示唆に富んだ興味深いものでしたので、特に印象に残ったコメント等をご紹介します。(メモっぽくかなりラフに書いてますのでご勘弁を)

ちなみに、ゲストは、スペインで30年以上もサッカー指導者として活躍されているJリーグの理事である佐伯夕利子さんと、錦織圭選手も在籍していた最高峰のスポーツ教育機関「IMGアカデミー」でアジアトップを務められた田丸尚稔さん。佐伯さんのご著書「教えないスキル」の感想文を以前、こちらにも書きましたが、毎回とても勉強になるお話ばかりで、今回も期待に違わぬとても刺激的で共感できるものばかりでした。

ビジャレアルの考え方

・ 「人」として育てることを理念としている。
・ なぜビジャレアルなのか?クラブとして選んでもらえる武器をもつ。
・ 95%の子供たちはプロになれない。
 プロにならない前提で子供たちに接している。
・ 練習場、宿舎、学校のトライアングルだけでいいのか。
 (社会との関わりをもっと増やしていく必要あり)
・ 選手の背景を知ることの大切さ。学校と情報共有することで、
 子供達をより深く知ることができる。

トレーニングについて

選手を主語にしたトレーニングになっているか。
 以前は、トレーニングが時間通りにスムーズにいくことがいい
 トレーニングだと思っていた。(=自己満足)
→これ、ワークショップのファシリテーターやるので痛いほどわかります。
・ 休みの重要性。日本は休むことの罪悪感がある。
 でもインストールする時間は必要。例えば、体を大きくしたいなら、
 休養はとても重要なのでは?とか。
・ 社会貢献に時間を割くことの重要性。
 指導者はトレーニング時間を減らすのに恐怖がある。ただ実際やって
 みると、週末の試合への影響はなかったとの感想。それよりも子供たち
 の違った側面が見える(成長機会の提供)ことのメリットあり。
・ 例えば日本の練習でよくあるトレーニング量重視の話。
 ゴルフだと「何発打ちました」というのがよくある練習だけど、実践の
 場を考えると、ゴルフでは一コース72回前後しか打たない。それなのに
 「何百発打つ」意味はどこにある?
 考えながら10発打った方がより効果的な場合も。一度クラブをしまって
 一回一回考えながら打つことの方が実践的。
・ アスリートの時間配分に関して、こんな調査結果あり。
 →プレミアリーグの下部組織のジュニアチームの調査結果では、トレー
  ニング、試合、遊びの時間配分で、プロになった子とそうでない子
  では前者の方が遊びの時間が多かった。 ※8/17記載内容修正
・ スペインではコンテクストのあるエクササイズでないと
 受け入れられない。
どの程度リアリティに類似しているのか、が重要。
・ 指導者の評価を変えていく必要。

北米、スペイン、日本との違い。

・ アメリカで甲子園の大切さ(時にプロになることよりも重要な夢)を
 伝えても理解してもらえない。スポーツ文化の違い?
 →ただのハイスクールトーナメントでしょ?
  ロングタームアスリートデベロップメントの重要性。
・ 全国大会は北米にはほとんどない。スペインも同様。リーグ戦文化。
 ただし、一発勝負での弱さ等デメリットもある。
・ 色々なエキスパートが指導に関わることが大切。
・ 日本では、部活、町クラブ、Jユース等、様々な選択肢があることも
 特徴。多様性があることはいいこと。

 必ずしも日本の指導やあり方が悪いわけではない。
・ スペインでは自分が楽しむためのスポーツ文化。
 「誰かのために勝つ」というはありえない。
・ 日本はレジャーがたくさんあるので、スポーツを選んでもらうための
 取り組みが益々重要に。

正直、あと1時間は聞いていたい内容でした。佐伯さん、田丸さん、ありがとうございました。
※自分自身のためにツラツラと書いてみましたが、皆さんの参考になれば幸いです。


この記事が参加している募集

イベントレポ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?