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数分で、インドを概観

楽天はインド ベンガルールに開発組織をもっており、優秀なエンジニア人員を大幅に増やしていく計画を持っています。

そのビジョンの下、楽天技術研究所も昨年ベンガルールに拠点を設けました。


ベンガルールには様々な企業が開発拠点・R&D拠点を持っています。1500以上のグローバルIT企業が拠点を持っており、マイクロソフト、グーグル、アマゾン、オラクル、SAP、アドビシステムズ、IBM、アクセンチュア、シスコ、JUNIPER、エリクソン、ソニー、フィリップス、サムソン、ボッシュ、メルセデスベンツ、ハニウェル(Honeywell)、GE などなど。リテールのターゲットは、ベンガルールでデジタルマーケティングを行うデータサイエンティストを大量に集めているそうです。

インドの活用はグローバル企業にとって経済成長のドライバーだと言われています。2018年IMFはインドは世界経済の中で最速で成長している国とみなせると評価しました。GDPの年間成長率は7.4%が見込まれ、中国を上回りました。13億の人口を有し、5年後の2024年までにはこれが14.4億となり、中国の人口を超えると予想されています。しかし、驚くべきは人口構成の若さです。毎月100万人分増加しているインドの労働人口ですが、デロイトの推定では、2050年までには11億を超えるとまでいわれています。つまり相当潤沢なワークフォースをもつわけですが、平均年齢はわずか27.3歳です。中国は37.6歳。日本が47.1歳であることを考えるとその活力はとてつもないものがあります。

その中で、インドのIT産業はGDPの10%近くを占め、従事者は1000万人と言われています。ベンガルールのIT産業には、100万人います。日本が90万人と言われているので圧倒的な数です。そして、上記、労働人口の母数から考えるとまだまだ伸びそうです。IITやIISc (インド理科大学院)等の大学からの優秀な人材排出により質も世界をリードしています。シンボリックなところではインド最大のECであるFlipkartはIIT卒業生の2名によって創業されています。

(ちょっと話はずれますが、自動車等の製造業における生産力でも、インドは来年の2020年に日本と並ぶと言われています。)

そう、伸びしろは実はまだまだあります。インドは既にグローバル企業が進出しまくっているではないかと言われています。確かに、Narendra Modi首相は、2014年から外国直接投資を招きいれるのに積極的であり、冒頭で触れたように多くの企業が拠点をもっています。ですが、実は、世界銀行の出している(外国人にとって)ビジネスのしやすい国ランキングにおいては、昔は130位だったということもありますが、まだ100位です。まだまだビジネスのしやすい国へと上がっていく余地があります。そして、スタートアップも増えています。その数は、2016年時点で4750程ですが、2020年には10,500 へと倍増していく統計もあります。
(購買力にもまだまだ課題があって、香港やシンガポールと同じ中流階級の購買力ができる層はインドでは全体の1%程度に留まっています。これも伸びしろがあるという話に転換できるかもしれません。)

研究所でもインドで研究者の採用をやっておりますが、次から次へと優秀な候補者が応募してきます。去年は、Deep Learning のコンペティションを開催。ドメイン知識がない中での画像認識の精度を競うテーマだったのですが、優秀なデータサイエンティスト、AI研究者 500名以上に参加いただき、採用へとつなげることができました。

もちろん獲得競争もヒートアップしています。生半なオファーではジョインしてくれないケースも普通にあります。その中でも我々は優秀なエンジニア・研究者を確保し、楽天の次の(今の)成長を支えるチームを作っていきたいと思います。

最後に、楽天ベンガルール拠点の環境のよさ、働きやすさを伝えるVideoを。私も定期的にベンガルールオフィスにいくのですが、このVideoは実際の雰囲気をとてもよく伝えていると思います。


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