インド×投資×デザイン
10月30日にインド大使館にて行われたインド政府投資機関 Invest IndiaとのFDIに関する議論ラウンドテーブルにそこでテクノロジーを扱うデザイナーとして参加させていただきました。
私は、テクノロジーの中でも新しい領域のブロックチェーンやAI領域で様々なトライをしているところです。
この記事は、自分のポジションから、どのような投資の流れに貢献し、よりプロダクトの開発やデザインの機会創出できるかを模索するものです。
それは、私が目標とする『海外×テクノロジー×クリエイティブを掛け合わせ、より良いプロダクトの開発する』につなげられると信じているためです。
前日の日印首脳会談において、安倍総理とモディ首相との大変前向きな共同声明があったために、こちらの議論のムードも明るいものでした。すべてのディティールに触れることが難しいため、私の質問の部分やデザインやテクノロジーの領域からどのようにして、インド、投資などの領域にどのような連携や可能性があるかを考えてみました。
トピックとしては、
・インドの現在と投資
・私の質問と日印共同声明
・21世紀はアジアの時代!そのときデザインとテクノロジーは…
インドの現在と投資
インドはいうまでもなくパワフルな国で数値でいうと、経済成長は8.2%で、2025年までに人口は15億人に達し、消費高は4兆ドルへ達するとされています。
そんなインドが、2025年までに、4兆8000億ドルの投資を様々な分野にされる予定で、投入額のトップスリーは
・建築 6,400億ドル
・観光・ホスピタリティ 4,190億ドル
・化学製品、エレクトロニクス 4000億ドル
投入額の低いものトップスリーは、
・ウェルネス 70億ドル
・メディア/エンターテイメント 300億ドル
・宇宙 550億ドル
とのことです。
デザインと関連テクノロジー、広告関連領域がこれまでの主な活動エリアであった私としてとしては、メディア/エンターテイメントなどは期待したいところでしたが、2025年の段階でもまだまだの段階で、建物や観光が主要な投資先となっているとのことです。
インド、ムンバイの空港の南にある高級モールでは、アディダスがデジタルサーネージ展示をしていました。
規模やクオリティに関しては、上海や東京にはまだまだ劣るものであったと思います。しかし、アジアの伸びている町特有のまだまだ伸びるポテンシャルを感じ、瞬きをしている間に追い抜かれてしまうかもしれません。
※下の写真は、ムンバイフェニックスモールの中広場での一枚。
また、日本ではマイナンバーなどが始まりましたが、インドでは、、、
・国民識別番号登録者数は、12億人。
また、
・インターネットの登録者 4億3,200万人、
・銀行口座 10億 ※三年で3億1,200万増
・携帯電話 11億9,000万人
など商業を行う上で、基本的な条件が急速に整いつつあります。
意外だなと思ったことは、インドにいる日本人は9,000人に対して、日本にいるインド人は5,000人ということ。
国民の数からいってももっといるように思っていました。
この要因となっているのは、SUZUKIの現地子会社Maruti Suzukiなどが大変インドに根付き、ヴァリューが親会社よりも1.5倍ほど大きくなっています。それが日本人の滞在理由になっているということでしょう。大変に素晴らしいですね。
インドは大変に勢いのある国でここからも伸び続けるでしょう。でもすでに、日本企業が大きく進出しているところもあるため、未開の地ではありません。デザイナーというポジションから考えれば、インフラがまだ十分でない国でどのような”デザイン”がありえるのかは、難しい課題ですが、それでもデザインがデザインたれば、貢献できるところはあると考えています。
私の質問と日印共同声明
実は私の事前に考えていた質問は、前日の日印共同声明で重複してしまっていました。
内容としては、
『FDIを行うときに、どのような分野かが決められてから投資が行われるが、ソフトウエアやAIという横断的でこそ強さを発揮する領域はこの後どう投資をし、優遇していくか?
また、問題点としては、データがいかに綺麗に成形された状態で、横断的に活用できるかで、日本とインドの国境を超えた連携はありえるか?』
というような内容だったのですが、
日印共同声明(和訳 仮にあるのですが、AIに関してはすでに採決されているものでした。AIRCというリサーチセンターもあり、世界的に優秀で名高いIITの英知もここに加わるということでした!
50ほどのプロジェクトを横断的に行なっており、具体的に日経の大企業のこの技術というところまで定めて進めているようです。
※具体的な社名や技術は控えさせていただきます。
実証実験の具体的な話などはこれからで、まだ共同声明として発表されたばかりで、本当にこれからという感じが強かったです。
ブロックチェーンは、インドは国として投機的な仮想通貨に関してはネガティブ・スマートコントラクトは、機能によりポジティブと、全てを規制するような硬化した態度ではありません。しかし、共同声明として具体的に盛り込まれた単語は、AIやIOTでした。
私が携わっているインド事業はAIとIOTの教育事業というものがあり、何かしらの追い風となってくれると嬉しい限りではあります。
21世紀はアジアの時代!
そのとき、デザインとテクノロジーは…
上海やシンガポールに住んで、アジア圏で働いていた私としては、勢いのある町や国は本当に『時代』を迎えているようで、建築や新しいエンターテイメントや贅沢がひっきりなしに生まれ、人々が生き生きとしていました。
日本は成熟してしまっているところもあるのですが、そうした勢いをアジアの様々な国と連携をすることにより、共同で作り出すことができると考えています。
しかし、大きい話なので、デザインやテクノロジーが何ができるのか?それは今もなかなか難しい課題と考えていますが、そもそもどこまでがデザインなのか、テクノロジーなのかを決めるのは自分なので、とにかく多様な交流を現地で行うことで、見つけられるインサイトがあり、そこから自分の技術を生かしていければ良いと思います。
頑張って、海外(や宇宙)に繰り出すぞ!