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燻製の季節:ベーコン大好き(4)2019年のベーコン

昨年、ベーコンを作った。夏に東京で友人とあった時に決まったのである。20年以上前からのキャンプ仲間である。みんな、年相応に人生を生きていた。

フレームは有ったがもう随分(10年近く)作っていなかった(注)。母が2016年に亡くなり嵐のような数年だったのだ。意識しなかったが少し落ち着いたのだろうと思う。沢山の友人たちに送った。生存確認のpingである」。地元のかつて食べてくれた人たちに差し上げた。人生への感謝である。還暦である(笑)。それが2019年の燻製であった。

人生は面白い、燻製作りは楽しい。素材から食事を作るのには意味がある。

500円で買えるものをこんなに苦労して作って何が楽しいという輩も多かろう。けどね、このベーコンはどこにも売っていない。売られているのを買っては自分らしく生きることなど出来ない。

皆がベーコン焼きだしたらこれまた大変である。自分なりに出来る範囲で世界と向き合うべきなのだ。医者の処方箋は何も変えてくれない。

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この記事は1997年当時にベーコンを作る会社を作った時のお話の一部です。

その1その2その3、その4(このお話)

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ベーコンは販売しておりません。小さなキャンプ用のスモーカーでも美味しいものが作れます。楽しいですよ。作ったら教えて下さい。火事には気をつけてね。かんたんなことでしたらアドバイス差し上げます。

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1)フレームにステンレス板を張った

フレームは最初に作ったときからのものだから、20年以上使っている。火災が何度か起こっているので、一番内側にステンレスの鉄板を張ってもらった。地元の工務店に努めている友人にお願いした。

今年(2020年)はこの外側にもう一枚鉄板を貼る予定である。

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2)肉の処理

あまり、強いスパイスにはしなかった。肉自身も量販店のものにした。売り物ではないので大量の仕入れが出来ない。

肉は肉である。一回目は良さそうなお店で探して、7本を買って縦に半分、横に半分にカットして数多く作った。

2回ほどしたが、一回目は紐を通した。いつもの手順であるが紐を通すのに時間がかかるのと、吊るす時に「紐」を「棒」にフックで吊るさないといけないことが気に入らなかった。

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香味野菜のベーコンである。強く塩を入れないで抜きも浅くした。塩漬けが終わったら抜いて乾燥させる。風味が移り嬉しい。塩は抜くのが微妙なので少なめにして味が入る程度にした。

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これは二回目の写真、紐を使わないで太い針金で、肉に直接食い込むフックを使うといいのではないかと思い道具を買ってきて作った。漬け込みが終わったらフックで肉を引っ掛けるのである。フックの長さを調節して燻煙の時に重ならないようにした。今回のバージョンアップである。

燻煙の時に肉同士がくっついていると、くっついているところに煙が行かない。気をつけなければならない。

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引っ掛ける棒も工務店で買ってきた。木の棒を最初は使っていたがアルミのフレームに変わり、今ではこれである。この棒もスモークされていい色になる。

肉に香味野菜を肉に残しておくとなかなか面白い。漬け込み時間が短いと楽である。ピックル液と言って醤油を薄めたような液で塩つけすることも多い。それなりの効果が出るので試してみるといい。

4)燻煙

最高にうまい。一回目に火を出してしまった。火事には気をつけましょう。

下に見えるのは脂受けである。かなり脂が落ちるのでこれで受ける。捨てるのは勿体ないのできれいなようだったら天ぷらに使える(この時は使わなかった)。

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チーズは一番安いものを使う。熱が高くなると溶けるので、銀紙を全部はがさないで燻煙するといい。少し溶け気味になって味わいが変わる。ゆで卵もいい。レバーやサーモンもしたが、バラブロックが一番である。

チーズ

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勿論焼きたてが一番であるが、スモーカーの中で一晩冷ましてから袋詰する。今年は真空パック機を買いたいものである。

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人生は楽しい。

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注)最後に作ったのだが2011年だった。

この時は、国体のシステムの2年目で山口県の担当者が僕のベーコンの記事を見ていたのである。あんまり嬉しくてブロックでカマを作ろうかと思いやってみたが、上手く行かなかった。

彼は今何をしているだろうか?






厨房研究に使います。世界の人々の食事の価値を変えたいのです。