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諦観のカルボラーナ

昼ぐらいにフォークを用意したと妻が言う。パスタを待っているのだそうだ。ベーコンが出来たよく日はカルボナーラを作る。ならば作らぬ訳にはいくない。

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ベーコンは少し厚めで、玉ねぎは少し薄め。ニンニクは多めに細かく刻まないほうが僕は好きだ。新婚旅行はイタリアであったが、カルボナーラは食べなかった。

今回のベーコンは5回目のベコン。

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今年5回目のベーコン。昔商売でやっていたときはいかに味を一定にして原価を下げて作るかを考えていた。あるときその考え方はおかしいと気がついた。食品であってもそれは生命を扱うということである。自分の食事、教育、政治、介護全てにつながる。

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カルボラーナは一直線で作る

タイミングが難しい。ベーコンと玉ねぎを炒めて美味しさが浮き上がった頃にパスタの茹で汁が上手く出来てねばならない。そこが一つのポイントなので、そこから逆算してスタートする。

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フライパンは握りこぶし大の天然の石が斜めにする。ジックチロ茹でるように加熱すると実に美味しいホッコリ君が出来上がる。
ジックリオリーブオイルと加熱する。最後に唐辛子を加えてニンニクと唐辛子はボールに戻す。

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ベーコンの脂を逃さない

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ベーコンをカリカリまで炒め、玉ねぎを入れる。色ついたところでパスタの茹で汁を入れる。
この塩味が大事。パスタの茹で味も入っている辺りが一番だと思う。
ただお湯を入れるわけではない。このお湯がフライパンの脂を乳化させる。
クチュクチュと言う感じで、ここで塩味を決める。少し薄めが良い。後でパスタを入れると変わる。

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パスタはアルデンテでフライパンに入れる。
茹で汁は追加することがあるのでザルですくうことが多い。
2人前くらいまでである。とは言っても大人数のときはそもそも違った方法になる。。

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アーリオオーリエを一回作る

このままで食べっても実に美味しい。なので、1/4は卵に合えないでおく。味わいが違い楽しい。

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ここで味を決める。卵とチーズは最後のドレスアップなのだ。
卵かけパスタである。

卵は麺の余熱で適度に固まる

卵が麺をコーディングする。堪らんのだよ、この時が。固まらないように合えていく。

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卵2個は黄卵のみで1個は全卵、合計3個入れて思い切りパルジャー味のチーズを削る。正月に買ったチーズが亡くなるところである。削られたチーズとは風味が違うのだ。初めて知った。結婚当時からチーズの削り機は有ったがつかていなかった。20年目にして大活躍である。

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盛り付けたら、パルジャーミノを振ってごちそうである。
どこかのお店で食べるより美味しい。

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ここまで来るのに長くかかった。家族が食べて文句を言わなくなったのは、ほんの2−3年のことだ。
料理作りは時間がかかるが、それがまた楽しい。

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この20年、何度も妻とは離婚を話し合ったが、両方の父母は亡くなり、子供は自立した。

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誰かが寄ってくるような魅力も財産もない、おまけに年金もない。
父母が愛した庭しかない。
「諦観」と言う言葉を思い出す。父の一周忌まであと一週間である。

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ちょっといいリーフティとナッツを出してくれた。ゆったりとしたランチであった。

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厨房研究に使います。世界の人々の食事の価値を変えたいのです。