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子供の授業参観に参加して感じたこと②

前回の記事を見ていない方はこちらから↓


授業参観が終わり、保護者たちと担任の先生を交えた懇親会へ。




大の大人たちが子供たちの椅子に座り、円になっていた。

教室で子供たちの椅子に座って見える教室内の光景は、授業参観中に後ろの席から見えたそれとは全く異なり、30年前の記憶と一瞬重なって懐かしく思えた。

僕は大人数では社交性をあまり発揮できず、居心地が悪いと感じるのだが、
たまたま隣に座っていたお母さんが話しかけてくれた。



お母さん「〇〇(ちーちゃん※)の母です。いつもうちの娘がお世話になっています」
※娘の1番の仲良し

僕「いつも娘から聞いております。ちーちゃんちーちゃんって、本当に大好きみたいで。こちらこそいつも仲良くしていただいてありがとうごございます。」


咄嗟に出た返しにしては満点に近い回答だと思った。

そんな会話のおかげで僕の緊張は少しほぐれた。



先生「本日はお忙しいところ、お集まりいただきありがとうございます。授業参観はいかがでしたでしょうか?いつもとは違う雰囲気に少し緊張してた様子ではありましたが、お家での様子とはまた違った一面が見られたかと思います」


冒頭、先生からの簡単なご挨拶と事務連絡。

その後、世話人(クラスの保護者代表)にバトンタッチし、本日の流れを説明する。


世話人「まずは、各保護者の方1人ずつ、簡単な自己紹介とお子さんのチャームポイントを1つお話し下さい」


僕「(うわーきたー。マジいやだ。合コンの最初の挨拶と一緒で超嫌い)」


いつもだったらそう思うところが、今日は違う。

授業参観でさまざまな気づきを得ているもんだから、見えてる世界が違う。
※よかったら前回の記事もう一度見てね↑

完全アウトプットモードだ。
(この時点ですでに授業参観での気づきは携帯に軽くメモしていた)

アウトプットをするとインプットの質が変わるとは聞いていたがマジだ。



僕は世話人の話を聞きながら、こんな仮説を立てていた。



『家での子供への接し方、保護者自身の価値観、そしてどれだけ自分が満たされているかによって、子供の紹介の仕方が変わるのではないか?』

順番に保護者が挨拶をしていく。


保護者A「〇〇の母です。〇〇のチャームポイントは、マイペースで〜お家では全然言うことを聞かないんですが・・・興味のあることには一生懸命です(以下略)」

保護者B「△△の父です。△△はクソ真面目と言いますか・・・(以下略)」

保護者C「◻︎◻︎の母です。うちの子は〜人見知りで〜(以下略)」


保護者の大半が自分の子供のことをやや蔑むような表現をしていた。チャームポイントを求められているにもかかわらずだ。

確かにそんな発言をしている親たちの姿はどこか自身なさげだった。

一方で、こんなお母さんもいた。



保護者D「××の母です。うちの子のチャームポイントはとにかくポジティブなことです。いつも元気をもらってます。学校へ行くのが毎日楽しいと言ってます。きっとみなさんのお子さんと仲良くさせてもらってるからですね。先生もありがとうございます。どうぞよろしくお願いします」

彼女はとてもキラキラしていた。


ちなみに僕はというと


「〇〇の父です。娘のチャームポイントは笑顔です。とにかく笑うし、いつも笑わせてくれます。そこが素敵だと思います。あとは周りに困ってる子がいると助けてあげるところですかね。そんな優しいところが好きです。どうぞよろしくお願い致します。」



ちょっと意識しすぎった発言になってしまったけど、事実だから良しとしよう。


子供への接し方は、子供の紹介の仕方にも表れる

僕の仮説は正しそうだと思った。
※まだまだ検証は必要

つまりこうだ。

子供に対して理不尽に怒ったり、押さえつけようとしたり、こうあるべき!という思いが強すぎると「どうせうちの子は」みたいに紹介するのかなぁと。

子供に対して、世間の常識など他人軸で判断していないだろうか?

もう少し解像度を上げてみたい。

この根底には「親自身がどれだけ自分の人生に満足しているか=自分の価値観を満たせているか」があるんだと思う。

自分に余裕がなければ子供にすら優しくしてあげられない。

なんか偉そうに言ってんじゃねぇよって突っ込まれそうだが、
僕だって自分に余裕がないと子供についあたってしまう事はある。
お母さんだったらもっと感じているだろう。

子供に理不尽に怒ってしまったり、時には叩いてしまったり。そんな自分を後々責めたり。
寝顔を見ながら「ごめんね・・・」って。

だから、まずはちゃんと自分を満たさなきゃいけないんだって。

大事なのは「そうありたい」って思うこと。
それだけでも心の持ちようは違うと思う。

その上で、子供のことをきちんと受容してあげようって最近は自分に言い聞かせている。




一通り保護者の挨拶が終わり、
学校の運営や、10月に開催される運動会についての質疑応答タイムとなった。



ここで世話人が一言


世話人「ここまでで、学校の運営に関して何かご意見などありますか?」



しばらく沈黙が続いたあと、1人の保護者が声を上げた。


保護者「〇〇の件に関して、〜〜〜〜をーーーーーしてほしい。」


建設的な意見にするために大事だと思うこと

「〇〇について、何かご意見はありますか?」

テクニック的な話をするのはあまり好きじゃないが、この手の質問はオープンクエスチョンと呼ばれる。つまり「Yes」or「No」で答えられない質問だ。5W1Hの質問ともいえる。
例:昨日の朝ごはんは何を食べたか?

逆に「Yes」or「No」で答えられる質問はクローズドクエスチョンといえる。
例:昨日、朝ごはんを食べたか?

どちらが良いとか悪いとかではなく、この状況でオープンクエスチョンをするとなると、情報が足りなさすぎて、回答者は答えに窮するのだ。ポイントは「この状況で」ということ。


どういうことか?

問いを投げかけた側(世話人から)の質問の意図や、前提条件が参加者(我々保護者たち)に対して説明されていないからだ。

自分で書いてて固苦しい。
言い換えると、

私はこういう意図でこの質問をしてますよ〜(なぜなら…)といった具合です。



結果的に、その保護者の意見は「文句を言った」みたいな空気になり、特に解決策について論じることもなく、変な空気となって終わった。意見を述べた保護者に罪はないと思う。


そうならないために、2つ気をつけたいポイントがある。


①質問者が質問の意図や背景を回答者に説明する
②回答者が質問の意図や背景を質問者に聞く

また固苦しい…。
言い換えると、

①私はこういう意図で質問をしてるんです(なぜなら…)
②その質問の背景(や意図)についてもう少し詳しく聞いてもいいですか?

といった感じ。

どちらかの条件が満たされていれば、質問者の求めたい回答を得られやすくなると思う。

これは意外と忘れてしまいがち。僕も気をつけたい。
#昔めっちゃ怒られた



しかし、そんな簡単な話ではない。


今度は別の例を。
会社の会議などで、いろんな参加者のタイプがいると思う。ざっくり思いついたのは以下。


①ただ文句を言いたいだけの人
②自分の意見だけを強く主張する人
③会議の目的を確認しつつ、問いを投げたり意見を述べて建設的に進める人
④沈黙を貫く人


当然③が良いのだが、全員できるわけではないし、したいと思ってもなかなかできるもんではないと思う。


では、そのために何をするべきか?

僕の答えは2つ。


①意見を求める目的や背景を明確にする
②意見を求める方法や形式を工夫する



①に関しては先ほどの通りだが、②に関してもう少し説明したい。
がんばります。


質問の仕方によって回答者は答えを作り出してしまうという話



消費者アンケート調査などでよくある質問


「弊社や弊社商品・サービスに対して不満や改善点はございますか?」


実はこれはかなり危険な質問だ。


先に結論をお伝えすると


人は不満を作り出してしまう


ということ。



ここで、あのマクドナルドがアンケート調査で失敗したという有名な話をしたい。


マクドナルドといえば、ハンバーガーやポテトといった脂っこい商品を主力に展開しているわけだが、近年の「健康志向」の煽りを受け、消費者アンケートには「もっと健康的なメニューを増やしてほしい」という声がたくさん上がっていたそう。

そこでマクドナルドは「消費者の求めるもの」としてメニューにサラダとフルーツを加えた。

当時のプレスリリースによると

体によいことをムリせず楽しく続け、バランスのいい生活を応援するマクドナルドからの新しい提案として、野菜と果物を使ったカラダにやさしい5種類の新メニュー『サラダマック』を、2006年5月13日(土)から全国のマクドナルドで発売いたします

2006年4月19日/マクドナルドプレスリリースより


しかし結果は失敗。サラダマックは全く売れなかったのだ。
#詳しくはネットで見てね


定量的には大多数が「健康的なメニュー」を望んでいたにもかかわらずだ。
結局消費者はあのジャンキーな、たまに味わう背徳感を求めていたということになる。

ここに消費者アンケートの難しさと、その結果を鵜呑みにしてはいけない理由がある。


この事例から僕はこう考えた。


「不満があるか?」と聞かれると「無意識に不満を作り出してしまう」
のだろうと。


マーケティングって難しい。でも面白いね。



改めて、相手に問いを投げかける場合は、


①その質問の意図と背景を明確にしつつ
②質問の仕方を工夫する


というのを大事にしたいと思った。
質問力って大事だ。



あなたなら、どのように質問を投げかけますか?


消費者アンケートを侮るなかれ。
僕は苦手。誰か得意な人に作ってほしい(切実)




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