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フラット組織に欠かせない「ミーティングのプロセス設計」〜タクティカルミーティングを参考に〜
タクティカルミーティングってご存知ですか?
こんにちは。スカイベイビーズ代表の安井です。ひさしぶりに社内報として記事を公開します。そうです、メンバーと共有したいことがあるからです。もちろんスカイのメンバーだけでなく、ご覧になったみなさんに少しでも参考になればうれしいです。
今日のテーマは、「ミーティングのプロセス設計」について。
みなさん、「タクティカルミーティング」という言葉はご存じですか?ヒエラルキー組織との対比で用いられることの多い「ホラクラシー組織」で採用されているミーティングプロセスのことです。
「自然体経営」を掲げ、「フラット組織」を目指すスカイベイビーズは全く同じと言わずとも、「ホラクラシー組織」との共通点は多く、施策など参考にしているところがあります。そもそも「ホラクラシー組織」ってなあに?という話は一旦、置いておいて。
私は「タクティカルミーティング」からヒントを得て、ミーティングの進行方法を、新たに設計することにしました。
まず、参考元の「タクティカルミーティング」について説明します。大きな特長は細かくプロセスが設計されていること、一つひとつのプロセスに目的が定義されている点です。さらに「タクティカルミーティング」では、質問、提案、話し合い、合意、リアクションといった5つの行動が制限されている点も特長といえます。
<タクティカルミーティングのプロセス>
チェックインラウンド
目的:不安を振り払って会議に集中する
チェックリストレビュー
目的:繰り返し行われる業務の達成状況の共有
メトリクスレビュー
目的:報告すべき最新データ(数値)の共有
プロジェクトアップデート
目的:各プロジェクトの進捗状況の共有
アジェンダ(歪み)の構築、歪みのトリアージ
目的:各自が感じた歪みの解消
クロージングラウンド
目的:会議の振り返り、学びなどの共有
こうして「タクティカルミーティング」について学んでみると、ヒエラルキー組織で陥りがちな、だらだらと時間ばかりが過ぎる会議を回避し、生産性を向上させるために設計されていることが分かります。
限られた時間のなかで、組織の目標、課題、進捗を共有できる優れたミーティング方法だと思います。
「自然体で、生きる」について考える機会を増やしたい
一方スカイでは、「タクティカルミーティング」をそのまま実践する必要はないと判断しつつ、一部を参考にミーティングの進行方法を設計しました。参考にしたポイントはぜんぶで4つです。
1つめに参考になったのは、そもそも「ミーティングのプロセスを設計する」ということです。「フラット組織」には権限の偏りはなく、誰がファシリテーターを担っても良いのですが、ファシリテートする人によってミーティングの質に差が出るのは困ります。何か具体的な指針が必要だと思い、ミーティングのプロセス自体を設計し、それを月に1度の「全社会」と、各プロジェクトチームの調整役(アジャスター)が参加する「ガバナンスミーティング」で採用することにしました(ホラクラシーでは別の意味の『ガバナンスミーティング』が存在します。ややこしくてすみません。)それぞれの「ミーティングプロセス」はこの記事の最後にまとめますね。
2つめは、必要によって「質疑なし」という制限を設定したところでしょうか。あえて設けることで、「事実情報だけを確実に共有する」という目的が明確になります。必要があればミーティング終了後、おのおの質問しあえばよいと考えています。
3つめは、「チェックインラウンド」です。スカイベイビーズでは以下のように設計しました。
チェックインラウンド
最近の私の自然体について思うこと 3名
質疑なし
不安を払拭し、自然体な状態で会議に参加してもらいたいという意図があります。さらに、「私が考える自然体」をシェアする機会を設けたかったのです。「自然体で、生きる」を理念に掲げる私たち自身が、日頃から「自然体ってなんだろう?」「自然体で生きるとは?」「私にとっての自然体って?」という問いに答え続けることが重要だと考えているからです。
実際に、このチェックインラウンドを体験したメンバーからは「アイスブレイクにもなるし、みんなの考えに触れることができる有意義なプロセスだ」という声が上がっています。
最後4つめは、「クロージングラウンド」です。
クロージングラウンド
一人ずつ会議で得られたアウトプットや感想を一言ずつ。
主体性を持ってミーティングに参加するためにも、全員がコメントする場面はあって然るべきだと感じています。また、フルリモートワークを採用しているスカイでは、どうしても雑談の時間が削られてしまうので、業務に関わる意見や提案だけでなく、学びや感想といった観点に触れられる機会が増える点も魅力だと思っています。
このような経緯をもとに新たに設計した「ミーティングの進行方法」はこちです。
全社会の進行方法(月に1回)
ファシリテーター毎回交代制にします。
1.チェックインラウンド(最近の私の自然体について思うこと)3名
質疑なし
2.経営ラウンド:売上報告、人事、総務
質疑あり
3.営業ラウンド:営業推進チームより現状共有
質疑あり
4.制作ラウンド:進行中の制作案件について共有
質疑あり
5.広報PRラウンド:事実報告のみPRより
質疑あり
6.部活ラウンド:各部活より共有(キャプテンが発表)
9月全社会は方針発表(方針発表は3ヶ月に一度)
チームのアクションリストを共有(基本箇条書き)
何のためのアクションか?とスケジュール感を説明
質疑は口頭ではなし。zoomチャットで。(チャット内容は追ってSlack共有)
その他全員がいる場で必要と思われる情報共有をする / もしくは求める
情報共有の求めがある場合のみ回答
7.チームラウンド
各部活より共有(キャプテンが発表)
9月全社会は方針発表(方針発表は3ヶ月に一度)
チームのアクションリストを共有(基本箇条書き)
何のためのアクションか?とスケジュール感を説明
質疑は口頭ではなし。zoomチャットで。(チャット内容は追ってSlack共有)
その他全員がいる場で必要と思われる情報共有をする / もしくは求める
報共有の求めがある場合のみ回答
8.全社ディスカッションラウンド
全社で話したい、ディスカッションしたいテーマがあれば。
9.クロージングラウンド
一人ずつ会議で得られたアウトプットや感想を一言ずつ。
ガバナンスミーティングの進行方法
ファシリテーターは毎回交代します。記録係も立ててください。
議事録は会議後、Slackに共有お願いします。
1.チェックインラウンド(最近の私の自然体について思うこと)3名
質疑なし
2.アジェンダ確認:
ファシリテーターが、優先順位をつけたものを提示。
アジェンダは事前にSlackの#soramidoに投稿しておくこと
3.ディスカッションラウンド:
各アジェンダオーナーがファシリテーションを行います。
※全体ファシリテーターはこの間は参加者となって、
アジェンダの開始と終了だけを宣言します。
※アジェンダを繰り返します。
4.クロージングラウンド
一人ずつ会議で得られたアウトプットや感想を一言ずつ。
メンバーのみんなには、今一度、内容を確認してもらい、改善案などあれば、ぜひ知らせてほしいです。よりよい形にどんどんブラッシュアップしていきます。
もちろん、「全社会」と「ガバナンスミーティング」以外でも、チームや部活のミーティングでも、必要があれば採用してもらってかまわないと思っています。良かった点などぜひシェアしていきたいと思います!
★フラット組織を実践中。ときどき、混乱に直面していますが・・・。
★なるべくリアルな実体験をお伝えしたいと思っています。
★ツイッターでも考えを発信しています。よければフォローしてください。
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