Masato Ito

絵、写真、小説、詩、音楽、いろいろやります。よろしくお願いします。

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記事一覧

愛のアート

いつかクスリでトリップしてたとき、買い置きしてあった水性ペンキで部屋中を塗りたくなった。赤、白、緑、青、オレンジ、水性ペンキにはその五色があって、何色かを組み合…

300
Masato Ito
1年前

残余

残余 まちがっていたのは 僕でも君でもなく 時間 ねじれていたのは 僕でも君でもなく 場所 君は死ぬ必要がなかったし 僕が生きている意味もない Soul 魂のゆくえを虚空に…

Masato Ito
4年前
1

黄金

まぶたのうえ 光る 黄金 くるぶしのうえ とける 黄金 首すじ 胸もと 脇の下 ふくらはぎ まぶしくて 貴重で 僕は戸惑う 君は人間じゃないのかもしれない 僕みたいのにはもっ…

Masato Ito
9年前
1

予感

滅んでいくだろう 朽ち果てていくだろう 破産してしまうだろう 光はないだろう そういう方向へ 舵を切る Destination でも 地獄は退屈しないと 誰かが言ってた それを 信用…

Masato Ito
9年前
1

Ichiya(1)

 マダムDは夫の不倫に気付き怒りに駆られた晩、街に飛び出した。酒場を何件もはしごし、店に置いてある中で最も強い酒を何杯も飲んだが酔えなかった。午前一時半過ぎ、ヴ…

Masato Ito
9年前

KIMI

Masato Ito
9年前
4

Another day, Another night

誰とでも寝る女 誰とでも寝る男 体の相性がバッチグーなら おもちゃはいらない 手でライフルつくる それでいろんなものばくはして とかす 色のついた声の雨あびて どこまで…

Masato Ito
9年前

色とけものと愛に生きよう

光を吸う水玉の蝶々 その上を覆う臙脂色の膜 そいつをやぶると 白が屹立する その白をめくると 重なったオレンジの唇 端っこがいちばん尖ってて 手が切れそうだ でもぼくは…

Masato Ito
9年前

IN THE BLACK RAIN

Masato Ito
9年前
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TALK IS CHEAP

Masato Ito
9年前
1

Pink Roses

ライティングデスクのうえにおいた ピンク色のバラ 花言葉はしらないけど いい匂いがする とてもいい匂いで なにか 心が はずんで 夢のなかにまで その匂…

Masato Ito
9年前
2

ミューズ

真夜中の正午 光がさす きみが 見つめている ポケットフルレインボウ ドライアイスのように 冷たくて熱い とおくはなれて そばにいて どこまでも 透明な 真…

Masato Ito
9年前
1

NITE

Masato Ito
9年前
2

愛の病

カサヴェテスの映画をみたあと あまりのかなしさに呆然となって 僕らは部屋を出ることにした 行くあてもなくとぼとぼ歩いているとやがて海についた コールタールのよう…

Masato Ito
9年前

Loneliness

Loneliness 彼女の吸う細く長い煙草の名前 どこの国の煙草?と聞くと どこか東欧諸国の名前を言った Loneliness 交わりから離れた彼女を象徴しているかのよう 僕…

Masato Ito
9年前
2

melancholia

00:00 | 00:00
Masato Ito
9年前
愛のアート

愛のアート

いつかクスリでトリップしてたとき、買い置きしてあった水性ペンキで部屋中を塗りたくなった。赤、白、緑、青、オレンジ、水性ペンキにはその五色があって、何色かを組み合わせて模様みたいなものを描くこともできたけど、絵心がないし、単色で塗りあげることにした。カーテンが緑色だったのでそれに合わせることに決めた。壁、窓の桟、天井、クロゼット、バスルームのドア、きれいに塗り上げるためには集中力が必要だった。だから

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残余

残余
まちがっていたのは
僕でも君でもなく
時間
ねじれていたのは
僕でも君でもなく
場所
君は死ぬ必要がなかったし
僕が生きている意味もない
Soul
魂のゆくえを虚空に問うとき
一段高いレイヤーから
君の視線を感じる
どこへも行けない
あるじを失ったどれいは
誰の声を聞けばいい
沈黙に耐えられない
クスリを使って
眠りに逃げるとき
どれいは軽い
皿のうえの灰になる
きみが吸ってた

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黄金

まぶたのうえ 光る 黄金
くるぶしのうえ とける 黄金
首すじ 胸もと 脇の下 ふくらはぎ
まぶしくて
貴重で
僕は戸惑う
君は人間じゃないのかもしれない
僕みたいのにはもったいないよ
だけど
君はそれを食べてという
黄金を食べていいのかな
罰があたりそうだ
でも少しだけ口に含む
黄金はメロンに似た味がした
黄金は青くて腐りかけたチーズの匂いがした
君は笑って
私は全部あなたのものよと言う
僕は明

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予感

滅んでいくだろう
朽ち果てていくだろう
破産してしまうだろう
光はないだろう
そういう方向へ
舵を切る
Destination
でも
地獄は退屈しないと
誰かが言ってた
それを
信用している
わけじゃないけど
もう引き返せない
闇の深みが
手招きをする
そこに何があるのか
知りたい
流されていく
帆のないボート
滅んでいくだろう
朽ち果てていくだろう
破産してしまうだろう
光はないだろう
Nigh

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Ichiya(1)

 マダムDは夫の不倫に気付き怒りに駆られた晩、街に飛び出した。酒場を何件もはしごし、店に置いてある中で最も強い酒を何杯も飲んだが酔えなかった。午前一時半過ぎ、ヴェルヴェットアンダーグラウンドが大音量で鳴るバーでラスタカラーの帽子を被った二十代前半と思しき男に「お姉さん、こういう時はアルコールだけじゃダメなんじゃん?」と言われ、それならどうすればよいのかと訊いた。「もっと良いものがあるよ」男はマダム

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Another day, Another night

誰とでも寝る女
誰とでも寝る男
体の相性がバッチグーなら
おもちゃはいらない
手でライフルつくる
それでいろんなものばくはして
とかす
色のついた声の雨あびて
どこまで生きられるかなって
土曜日のイノセントスカイは
川辺のサッカーゴールは
遠く遠く遠く
どこから持ってきたか
わからないような服を着て飲んだ
あのまずいコーヒーの味
あの子空にとけてった
どこか遠くの小さな星から
こちらを見てるのはわ

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色とけものと愛に生きよう

光を吸う水玉の蝶々
その上を覆う臙脂色の膜
そいつをやぶると
白が屹立する
その白をめくると
重なったオレンジの唇
端っこがいちばん尖ってて
手が切れそうだ
でもぼくは怖れずに触れる
ポスターカラーで汚れた指
粘液とまじる青は
つまり紫
狂気の色だよ
君の声にも色がある
教えないけどね
この変態め
ウォシャウスキー兄妹の映画みたいに
君はコマ送りでのけぞって
天井の蜘蛛の巣から蜘蛛を除去する
掃除

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Pink Roses

ライティングデスクのうえにおいた

ピンク色のバラ

花言葉はしらないけど

いい匂いがする

とてもいい匂いで

なにか

心が

はずんで

夢のなかにまで

その匂いは

かおって

僕は笑ってる

眠りながら笑ってる

おかしいね

君はいないのに

バラだけはある

おかしいね

思い出はすっとんでいっちゃったのに

バラだけはある

嘘をつかないんだ

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ミューズ

真夜中の正午

光がさす

きみが

見つめている

ポケットフルレインボウ

ドライアイスのように

冷たくて熱い

とおくはなれて

そばにいて

どこまでも

透明な

真紅のバラ

真夜中の正午

音楽が聴こえる

きみが奏でている

バラッド

ストリート・オブ・ノーリターン

意味なんてなくていい

光がさす

いい匂いがする

とめどもなく流れる

とおくはなれて

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愛の病

カサヴェテスの映画をみたあと

あまりのかなしさに呆然となって

僕らは部屋を出ることにした

行くあてもなくとぼとぼ歩いているとやがて海についた

コールタールのような色をした波

気づけばかすみのような雨が降ってた

僕らはどちらともなく手をつなぎ腕をとり

抱き合って浜を歩く

砂が濡れた脚にからんで

そのまま倒れこんだ

「外でするのはなしよ」

なんて笑いながら君は言って

そのま

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Loneliness

Loneliness

彼女の吸う細く長い煙草の名前

どこの国の煙草?と聞くと

どこか東欧諸国の名前を言った

Loneliness

交わりから離れた彼女を象徴しているかのよう

僕は

彼女の背中に浮き出た

血管と骨に見惚れながら

グラスを巻いた

紫煙とくすんだ色のないけむり

僕がむせると

彼女は振り返り

心配そうに肺のあたりをさする

なんだか泣きそうに

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melancholia

masato ito

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