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サッカーで例える「なんたら長」の動き2

筆が進みそうな気がするので、前回の続きにしてみようと思います。
前回はこちら。

こへいさんの記事はこちらとこちら。

サッカーで例えるのは難しい

こへいさんは御自身が「SBである」という自負をお持ちの方です。

私が拝察いたしますのは、SBとして攻めと守りを深く理解されたということ。
また、おそらくですが、サイドアタッカーとして優秀な方であるだろうということです。

こへいさんは現代サッカーの理解度が高い方で、安心して述べることが出来ます。
しかしながら、現代サッカーの理解度が低い方に早合点をされると私の趣旨から大きく外れます。

サッカーで例えるのは難しいものなのです。
どこで趣旨からズレるか分からないからです。
なので、恐る恐る述べていきます。

3-6-1のSBが無理をするな

こへいさん以外の方に釘を刺しておきます。
3-6-1のSBが無理をするな、ということです。

こへいさんが仰っている遊撃的SBは、3バックのSBだと危ないです。

4バックでCBが2人揃っていたら遊撃「にも」行くことがあるという話。
3バックなのにCBが1人いるから行ける行ける、で攻めたい人が早合点すると危ないのです。

SBのポジションに出世していながらSMFのように攻めるのが、どれだけ危ないか。

遊撃的SBのようなポジションで例えながら考えて良いのは、そこまで理解していてやっと出来る話なので、難易度の高い話です。

4-5-1のSBなら良いのか

大丈夫、ウチは4-5-1みたいなもんだ、と思う方も危ないです。
「みたいなもん」ですから。
遊撃がしたいから4バックの外側だと思いたい、という状態は危ないです。

人間は自分に都合の良いように受け止めるので、遊撃的SBがしたい人間は、自組織にCBが2人いると「思いたいから思う」のです。

トップは監督かGKです。CBではありません。

いやいやCBみたいなものだ、と言いたくなる人は危ないです。
それ、昔みたいに攻めたいだけですから。

出世する前のように攻めたい人間は、誰かをCB「みたいなもの」だと「思いたい」のです。
「思いたいから思う」のです。

思い込みで、GKをCBだと見做しているようでは、中央がガラ空きになって危ないです。

カバーと埋め

強調するため、再度述べます。

私が「なんたら長」に必須だと思っているのは、カバーと埋めです。

上記拙稿より筆者引用。

遊撃的SBは、カバーが前提、埋める守りが義務であるため、こへいさんは、前提と義務を述べずに攻守のやり甲斐を仰います。
述べるまでもないと思えるSBの方ですからね。

私は、DFの前提と義務を知らないまま賢しらぶる若手老害をたくさん見てきたので、前提から再度述べておきます。

現代サッカーは攻めも守りもスライドが多いのでわかりにくいですが、埋める守りは義務です。

けれども、弱い組織の老害は、1stDFを責める。
2ndDFを責めることさえある。
愚かな作業、組織を弱体化させる作業です。
カバーも埋めもやらずに、「俺だったら」では、勝てるものも勝てなくなります。

同上。

良いカバーと良い埋め

出世して「なんたら長」になった時は、遊撃的な攻めよりも、良いカバーと良い埋めによる守りのほうが重要なんです。

良いカバーとは何か。
1stDF(デュエリスト)のプレイを徹底的に把握した上でのカバーが良いカバーです。
1stDFの利き足、得意な形、不得意な形はどうか、それを補えるのは、右後ろか左後ろか。
トッププレイヤーはそこまで徹底的に把握して、その上で2ndDFになります。

良い埋めとは何か。
2ndDFのカバーによる影響をどう考えるか。
どう攻められたくないか。
自分が埋めるのか。他人が埋めたほうが良いか。
何度も何度も練習して、最善の埋めで埋めても、それでも上手くいったりいかなかったりです。

良いSB

こへいさんはSBなので、良いカバーと良い埋めを前提の上で仰っているものと思います。

だからこそ、パサーを見つけろ、育てろと仰っているのだとも思います。
CBとSMFが充実していないと、良いSBになんてなれないからです。
良いSBは、良いCBと良いSMFが充実すればするほど輝けるものです。

ポジションが変わったのに、昔みたいに攻めたいと言うようでは「なんたら長」ではありません。
SBはSMFではないのです。

守備的SBも出来る方が、攻守のやり甲斐も仰っている、と理解するのが良いでしょう。
遊撃的SBは魅力的なポジションではありますが、守備的SBとして機能出来る方の話です。

サッカーで言うと何々

サッカーで例えるのは本当に難しいのだ、ということが、ここまで例えればお分かりいただけると思います。

長でない人間を徹底的に把握する「なんたら長」なんて、ほとんどいないですから。

徹底的に把握しようとしたふりをする愚物なら、いくらでもいます。ハラスメントですけどね。

私の述べる徹底的な把握とは、どういうプレイをするかの徹底的な把握でしかありません。

そういうふうに考えていくと、トッププレイヤー並みのトップマネジャーなんて殆どいません。

右後ろか左後ろかまで練習してカバーする練習に相当するマネジメント業務があり得ているのか、そこからもう疑問です。

それでも、「サッカーで言うと何々だ。」という人は一定数いますので、良いカバーと良い埋めについては、サッカーで例えようと思いました。

守りと攻め

現代日本のマネジメントは、サッカーで例えると基礎基本を欠くことがたくさんあります。
カバーと埋めのように、大前提を欠くことさえもあるのが現状です。

「これからはこう守りつつ攻めたい」があろうとなかろうと、出世によって守りに回される組織が多いからだと思います。

また、「攻守に効く」の悪用もあります。
「FWのように攻め、CBのように守るボランチ」と若手老害が言うこともあるのです。

私は軽々しく言って良いと思いません。

OMFとDMFをフラットにすることはあります。
所謂トップ下がシャドーになることもあります。
CBのカバーにDMFが入ることもあります。

スライドのためにどれだけ練習がいるか。
それを考えると、軽々しくは言えません。

今回は敢えて、DF(特にSB)で例えました。
攻守に効く「なんたら長」の大前提とは何か。

味方の徹底的な把握と、良い場所にいること。
この2つです。
良い場所から起点のパスが生まれるのです。

#今こんな気分

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