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オウンドメディア採用を成功に導く!本のご紹介

こんにちは。
今回、備忘録としてご紹介するのは「オウンドメディアリクルーティングの教科書(著者:Indeed Japan) 」です。

この本は、採用が難しい現代において企業が自らが所有し情報発信する媒体、すなわちオウンドメディアを活用したリクルーティング活動「オウンドメディアリクルーティング」についての理解を深めることを目的としており、マーケティング初心者の方でも非常にわかりやすい構成となっています。「採用マーケティングの教科書」という観点でも手元に1冊置いておくと良いなと思いました!


求職者の価値観や仕事探しの多様化


採用トレンドは「3e(トリプルe)」へ

  • かつての、高学歴、大手企業、ハードワーク、昇進、を優先した働き方は急激に陳腐化し、仕事の価値観は多様化している

  • 自分がやりたいことに正直で、仕事選びにも「やりがいを感じるか」「自分が成長できるか」「尊敬する人と仕事ができるか」など、自己の満足感を重視する。

  • サイバーエージェントの曽山さんは、これからの採用トレンドをこのように提示している。「3e(トリプルe)」

  • 3eとは、exposure(さらけ出し)、esteem(承認欲求)、emotion(感情報酬)のこと

  • 求職者は会社の内情を細かく調べ(exposure)、入社後に自分が認められるのかどうか(esteem)、または、仕事でワクワクできるのかどうか(emotion)を重視するようになった

オウンドメディアリクルーティングが必要な理由

  • 上記の通り、求職者は仕事に対する価値観が多様化している。

  • 一方で求人広告や人材紹介だと情報が限られるため、多様化したニーズに対応しきれなくなっきている。

  • この状況を変えるために、企業は求職者が求める幅広い情報を伝え、自社が大切にしている価値観を積極的に発信することで求職者に腹落ちしてもらう必要がある。それを実現する手段でもある。

情報発信の2つの軸


①ジョブディスクリプション

  • 大切な要素の一つであるジョブディスクリプション。「仕事の役割」と「必要な能力」を言語化したもの

  • 次の様な項目から成り立たせるとよい。職務内容、職務の目的・意義、目標、責任、権限の範囲、チーム・関係する部署、必要とされる技術・知識、パーソナリティ、資格、経験

  • 一般的にはここまで詳細なジョブディスクリプションは求人広告でで記載できない場合もあるため、OMRに優位性がある

②シェアードバリューコンテンツ

  • 企業理念や社風、環境や職場の雰囲気など「自社の価値や魅力を求職者との間で、シェア(共有)するためのコンテンツのこと

  •  次の二つのカテゴリのコンテンツに分けて考える

    1. パーパスコンテンツ:企業理念、企業の社会的な存在意義を発信
      自社のパーパス自体を明文化するだけでなく、パーパスに則した取り組みを発信するもの
       ・パーパスを掲げた経緯や実現に向けてどんな活動をしているか
       ・それが社会にどのように影響を与えているかなど

    2. カルチャーコンテンツ:企業文化、社風、行動様式、行動規範などを発信
      どのような雰囲気の中で、どのような考えを持った人が働いているのかを発信するもの
       ・自社が公式に開設しているSNSやブログなどを活用して社員の「声」や社内の日常を直接伝える
       ・写真や動画などのビジュアルで発信したりする
       ・ベネフィットもカルチャーコンテンツに含まれる
       ・大切なのは透明化

オウンドメディアリクルーティングの実践


①目的の設定

  • そもそもなぜ実践するのか?という目的を明確化する

  • 一般的には以下の通り
    ①自社採用比率を高める
    ②母集団形成(応募数を増やす)
    ③マッチング精度を高める
    ④転職潜在層へアプローチする
    ⑤インナーブランディング

  • 目的を明確にしたら、KPIを設定する

  • 一般的なKPIの指標は、以下の通り
    ①採用プロセスの指標
     ・応募数、書類通過数、内定数、採用決定数、各歩留率、定着率
    ②オウンドメディア経由の採用プロセス指標
     ・オウンドメディア経由での、応募数、書類通過数、内定数、
      採用決定数、各歩留率
    ③オウンドメディア指標
     ・採用サイト
      ユニークユーザー数、セッション数、PV数、応募ページへの遷移数
     ・採用ブログ
      ユニークユーザー数、セッション数、PV数、採用サイトへの遷移数

②求める人材を明確化する

  • 求める人材を明確化しないと、求職者へのメッセージに一貫性がなくなったり、求める人材像と異なる応募が発生してしまう

  • ここで大切なのはペルソナで、自社にとって活躍してもらえる人材を理想的な候補者と仮定して、その人材を文章化していく

  • 検討すべきポイントとしては以下の通り
    ①経歴
     ・雇用状況、キャリアパス、希望勤務地、特徴や性格
    ②経験
     ・これまでの職位、スキル、プロジェクト経験
    ③目標
     ・キャリア目標、会社に対して関心のある点
    ④モチベーション
     ・転職への影響要因、大切だと感じること
    ⑤行動
     ・候補者が雇用機会を知る方法(よく見る媒体、利用SNS、等)

  • また、ペルソナ作成として自社で活躍している人材の共通項を見つけるとよい

  • 例えば、以下の様なインタビューをおこなう
    <経歴>
     Q.日常の職務を教えてください
     Q.短期的、長期的なキャリアの目標は何ですか?
     Q.勤務外のプライベートの時間はどのように過ごしていますか?
    <個人としての目標>
     Q.仕事で成功するために最も重要なことはなんですか?
     Q.もっとほしいと望むものはなんですか?
     Q.どうすればさらに仕事が楽しくなると思いますか?
    <キャリアを考える上で影響を与えるもの>
     Q.キャリアに関する決断を下す際に、どの様な情報を利用しますか?
     Q.相談相手はどのような人ですか?
     Q.決断を下すさいに影響するものはなんですか?

③強みを整理する

  • 4つの「P」で整理する
    ①Philosophy(理念、目的)
    ②People(人材、風土)
    ③Profession(仕事、事業)
    ④Privilege(待遇、特権)

  • 例えば、次の様なテーマでエピソードを考えてみる

  • プレスリリースで発表するほどのものでもない、ちょっと良い話
    ・社長の経歴
    ・起業のエピソード
    ・プロダクトへの想い
    ・社内制度導入の背景
    ・オフィス移転の裏話
    ・社員のこと(エース、新卒、社長の右腕)
    ・社内の裏側(チームワーク)
    ・顧客の声

④検索キーワードを意識したジョブディスクリプション

  • ペルソナを基に求職者の検索キーワードを想定する

  • 自社目線ではなく、求職者ファーストで作成するとこ


今回のnoteでは紹介していないのですが、さまざまな企業のオウンドメディアリクルーティング方法も紹介されているので、特にマーケティング業務に携わったことがない方には、一冊手元に置いておいても良いなと思いました。

以上、最後までご一読いただきありがとうございました!

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