MASAMI

長編小説を分割して投稿していこうかなと考えております。kindle出版やブログ、You…

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長編小説を分割して投稿していこうかなと考えております。kindle出版やブログ、YouTubeも展開中。人間が面白いです。

マガジン

  • 破壊の女神(完結・小説)

    自分の世界でしか生きてこなかった女が、人間社会に存在する常識の矛盾点をあぶりだし、この世の真実を覆い隠すその生皮を興味本位で剥がし取っては常識人たちを泣かせるお話です。

  • 悪魔の子供たち(完結・小説)

    自分の正体を誰にもバレることなく、事件の裏側を知られることもなく、自然発生的に平和を混沌に変えてしまう存在。ある高名な僧がそのような性質の子供たちを称して「悪魔の子」と呼んだ。「悪魔の子」は人のフリをするのが上手いだけで、実はどこにでも潜んでいるのだとその僧は言う。  舞台は立て続けに事件に見舞われている呪われた学校。事件を裏で操る「悪魔の子」は誰なのか。そしてその予想だにできない目的とは。是非その目でお確かめください。

最近の記事

ホワイト企業など存在しない

 人間のことを何も知らない無知な使い魔がお散歩がてら、極悪ひねくれ非常識人のうp主に人間界の常識を教え込まれているようです……。 お散歩⑨「ホワイト企業など存在しない」 「そ、そ、そ、そんなわけないじゃないか! そりゃたしかにブラックは多いかもしれないけど、ホワイトなところだってまだきっと…」 「ああ、非常に残念なことに、お前のその青臭くカビ臭い希望的観測はすぐにドブに捨て去って、さっさと諦念と苦笑いの似合う大人になったほうが身のためなのだ。その方が流す涙も少なくなる」

    • 妹は知らない⑨

      9  令和四年7月14日。 「まだ一時間以上かかるから、寝てていいわよ」  宝生は疲れ目の男を気遣って仮眠を勧めた。 「断る。意識が無いまま死にたくない。死ぬ時くらい死ぬことを実感しながら死にたい」 「私が事故を起こす人間に見えるとは。あなたはつくづく人を見る目が無いですねえ」  時速百キロほど飛ばしながら宝生はそんなことを言った。  日々と宝生はある場所を目指して都外に出る高速道を疾走していた。 「今日はどんな言い訳を自室のドアにぶら下げてきたの?」 「ゲーム疲れ睡眠

      • その忍耐力は不要です。

         人間のことを何も知らない無知な使い魔がお散歩がてら、極悪ひねくれ非常識人のうp主に人間界の常識を教え込まれているようです……。  お散歩⑧「その忍耐力Bでは生き残れない」 「ええ? 僕生き残りたいんだけど、どうすればいいの? Aならいいの?」 「Dでもいいかもね。とにかく、人間の耐性には種類があるということさ。それなのにみんな「忍耐力」の一言の中に全てを集約するもんだから人生を間違っちゃう人も出てきてしまうんだよ」 「ぼ、僕は大丈夫だよ! 色んなことに耐えてきた屈強な使

        • 妹は知らない⑧

           8 令和四年7月12日。  二人を乗せた車は高速をひた走った。  札幌のホテルに一泊した後、朝一の便で東京に戻り、そのまま延々と車移動。  森と山鳥に囲まれた赤食村に到着したのは正午を過ぎてからだった。  限界集落のもう一つ上の段階。危機的集落。赤食村は完全にそれだった。  若者は皆無。あと数年でこの世を去る年寄りだけが、その時まで静かにひっそりと暮らそうとしている、何の音沙汰もない村。村面積の大半を占める畑は、その半分が荒れ地と化し、放置されている状態だった。昭和初期

        ホワイト企業など存在しない

        マガジン

        • 破壊の女神(完結・小説)
          11本
        • 悪魔の子供たち(完結・小説)
          9本

        記事

          女性蔑視からの、女性優遇からの……

           人間のことを何も知らない無知な使い魔がお散歩がてら、極悪ひねくれ非常識人のうp主に人間界の常識を教え込まれているようです……。  お散歩⑦「差別をなくした後は全肯定という無理ゲー」 「おっと。今回ばかりはうpもアウトだよ。こんな発言していいわけがないんだから。世の中にはね、触ると祟っちゃう神様のような禁足地的な分野があってだね、今うpはそれに抵触しようとしているんだ」 「私ほどの平等主義者は他にいないのだがねえ。聖人だろうと障害者だろうと女性だろうと芋虫だろうと私は平等

          女性蔑視からの、女性優遇からの……

          妹は知らない⑦

            7  令和四年7月11日。  月見が出勤してすぐに宝生は日々のマンションにやって来た。今日はスーツではなく普段着だ。  日々は出がけに部屋の前のホワイトボードに「ゲーム断食」と書き残し、部屋の電灯を点けっぱなしにして、コッソリ隠し持っていた合鍵で外から鍵をかけて外出した。 「これで遠出できる」  日々はそれを疑いなく信じていた。 「あんな書置きだけで部屋にこもっていることを信用されるなんて、汚点以外の何ものでもないわよ」 「月見の頭が悪いのだ」  彼らを乗せた車はこの

          妹は知らない⑦

           子供の頃の夢は誰も幸せにしない

           人間のことを何も知らない無知な使い魔がお散歩がてら、極悪ひねくれ非常識人のうp主に人間界の常識を教え込まれているようです……。  お散歩⑧「子供の頃の夢は誰も幸せにしない」 「これはひどい! 今回ばかりは見損なったよ! これはあんまりだよ! こんなのって……! こんなのって……!!」 「おや、なんか夢があったのだろうか。こいつはまさか人間になりたかったのかな。あんなもの、捨ててしまった人の方が多い虚像なのだがねえ。まあ聞き給えよ人外」 「今回ばかりは何を言われても信じな

           子供の頃の夢は誰も幸せにしない

          妹は知らない⑥

            6  令和四年7月10日。 「めちゃくちゃ儲かってるわね、零の会って」  宝生は日々の部屋に入るなり、さっそくそれを言った。  日々がリビングにいる時はリビングで、自室にいる時は自室で密談は開始される。自室の場合、宝生は日々のベッドに腰かけ、部屋の主は散らかりすぎている部屋の床で、器用に物体を避けながら胡坐をかくのだった。  労働の義務を果たしている月見は今日も今日とて出勤していた。 「あなたが昨日、副代表の御国に浴びせていた嫌味の内容が少し理解できたかもしれない」

          妹は知らない⑥

          子供時代を犠牲にする人生の大間違い

          人間のことを何も知らない無知な使い魔がお散歩がてら、極悪ひねくれ非常識人のうp主に人間界の常識を教え込まれているようです……。 お散歩⑥「子供時代を犠牲にする人生の大間違い」 「どこが間違ってんのさ! むしろ正しい生き方じゃないか! 偉い人はみんな遊ぶの我慢して勉強してきたから上級職に就いてるんだよ! 他の人はそれができなくて苦労してるんだよ!」 「はい、相変わらず面白くもなんともない御意見でした。世の中の真実と人間が生み出した理想は常に乖離しているというのにね」 「それ

          子供時代を犠牲にする人生の大間違い

          子供に対する教育は全て洗脳

           人間のことを何も知らない無知な使い魔がお散歩がてら、極悪ひねくれ非常識人のうp主に人間界の常識を教え込まれているようです……。 お散歩⑤「子供に対する教育は全て洗脳」 「なんてこと言うんだよ。みんな変な宗教入ってるっていうの? そんなわけないじゃん」 「いや本当さ。私もそうだし、私の親もそうだった。人間なんてみんな洗脳の成れの果てなんだよ。ああ! そっかあ!! お前は違うのかあ!! 人間じゃないもんなあ!!」 「いや、その、だって、そんな、変なこと教え込まれて育ったわけ

          子供に対する教育は全て洗脳

          「怒」ってないで「叱」ってよ

          人間のことを何も知らない無知な使い魔がお散歩がてら、極悪ひねくれ非常識人のうp主に人間界の常識を教え込まれているようです……。  お散歩④「怒」ってないで「叱」ってよ 「お前はよく私に説教を垂れるけど、その目的は何だ?」 「え? な、なんだよ。目的ってそんなの……」 「ほとんどの人が気づいていないのさ。今の私の問いかけが人間社会の切実な一部分をとてつもなく歪ませてしまっていることにね。ああ、お前もやはり答えられないんだね」 「お、お説教の目的なんかお説教すること以外ないじ

          「怒」ってないで「叱」ってよ

          妹は知らない⑤

            5  令和四年7月6日。  川瀬日々のスマホに着信が入った。  彼は本と紙と謎の物体で散らかった自室の中、唯一難を逃れているベッドの上で、寝不足気味の脳のまま電話に出た。昨晩遅くまで無益な何か(ゲームかマンガかインターネット)に没頭していたため、彼はすこぶる睡眠不足だった。  相手は日々の後輩の男だった。名を倉科樹といった。 「仕方なく電話に出たぞ」  欠伸をするかしないかのギリギリの状態で日々は声を出した。 「先輩、KSマーケットって知ってます?」  一年以上音沙汰

          妹は知らない⑤

          仕方なく仕事してる人が一番偉い

           人間のことを何も知らない無知な使い魔がお散歩がてら、極悪ひねくれ非常識人のうp主に人間界の常識を教え込まれているようです……。 お散歩③「仕方なくいやいや仕事してる人が一番偉い」 「まーたうpが変なこと言ってきたよ。もういいよ。どうせ突飛なこと言えば僕が食いつくと思ってるだけなんだよ。いやいや仕事してる人が偉いだなんて…」 「おやおや。てことはお前は好きなことやって生きている誰かに憧れている口かい? それはなんともへそ曲がりな性分だね。やっぱり人外はアレなのかな…」 「

          仕方なく仕事してる人が一番偉い

          夢を叶えると不幸になる

          人間のことを何も知らない無知な使い魔がお散歩がてら、極悪ひねくれ非常識人のうp主に人間界の常識を教え込まれているようです……。 お散歩②「夢を叶えると実は不幸になる」 「またうpが適当なこと言ってるよ! 夢が叶ったら幸せになるに決まってるじゃん! 今回ばかりは騙されないぞ!」 「いやいや。これは当然のことなんだ。当然のこと過ぎて逆に不安になってくるよ」 「そんなわけないじゃん! なんで夢を叶えたら不幸になるんだよ! あべこべなこと言ってるよ!」 「本当だよ。夢なんて叶わな

          夢を叶えると不幸になる

          note始めました…などと、投稿6か月目にして自己紹介してないことに気づいたアホが言うとります。

           みなさん初めまして。うp主の使い魔です。 「あれ、なんか他の人みんな自己紹介から始めてる……」  周辺視の出来ない憐れなうpがそれに気づいたのはごく最近のことでした。  自己紹介も無いまますでにnoteで半年近く小説を投稿し続けているのです。無意味な空撃ちに等しい行為です。    もはや何事もうp主に任せておけないので今後は僕が投稿していきます。  まずはこの非常識人の簡単なステータスと奇異な生態を以下に暴露していきます。そしてそれが自己紹介であるということをちゃ

          note始めました…などと、投稿6か月目にして自己紹介してないことに気づいたアホが言うとります。

          うp主のひねくれ人生哲学 年金問題なんてやってこない

          人間のことを何も知らない無知な使い魔がお散歩がてら、極悪ひねくれ非常識人のうp主に人間界の常識を教え込まれているようです……。 お散歩① 「年金問題なんてやってこない」 「何言ってんのさ。そんなわけないじゃん。さすがの僕でもこれは騙されないよ」 「いやいや、これはホントのことなんだ。むしろ言うまでもないことなんだよ」 「あのね、うp、今日本は絶賛少子高齢化真っ只中だよ? これからますます労働人口は減ってくんだよ? そうなるとね、うpがもらえる年金は減額されて、それなのに

          うp主のひねくれ人生哲学 年金問題なんてやってこない