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子供に対する教育は全て洗脳

 人間のことを何も知らない無知な使い魔がお散歩がてら、極悪ひねくれ非常識人のうp主に人間界の常識を教え込まれているようです……。

お散歩⑤「子供に対する教育は全て洗脳」


「なんてこと言うんだよ。みんな変な宗教入ってるっていうの? そんなわけないじゃん」
「いや本当さ。私もそうだし、私の親もそうだった。人間なんてみんな洗脳の成れの果てなんだよ。ああ! そっかあ!! お前は違うのかあ!! 人間じゃないもんなあ!!」
「いや、その、だって、そんな、変なこと教え込まれて育ったわけじゃないし……」
「それは私だってそうだよ。変なことだろうが真っ当なことだろうが、子供にとってそれは刷り込みにしかならんということさ」
「ど、どういうこと?」
「この前「怒る」と「叱る」の違いについてお前に教えただろ?」
「え? うん…」
「「叱る」は教育や矯正の側面が強く、「怒る」は単なる怒りの発露。怒られた側はなぜその行為が良くなかったかを学ばずに、ただ怒っている相手をまた怒らせないようにと動くようになってしまう」
「そ、そうだよ! ちゃんと「叱」らないと「バレなきゃいい」っていう世の中になっちゃうんだよ!」
「そしてそれは人間にはできない高等技術だという話もしたね。どう頑張ってもお説教なんて「怒り」の方が真っ先に伝わってしまうからね。それでもある程度は「叱る」の割合を増やすことはできる。ただしその場合でも子供には効果がないっていう話だ」
「なんでよ。子供なんて叱られるのが仕事でもあるでしょ」
「ああそうだ。単なる動物が人間という大人になっていくには大人の理屈で矯正する必要があるからね」
「それでみんな大人になってるんだから大成功だよ」
「おいおい、思い出せよ。子供って大人の理屈を正しく理解できる生き物だったかな? なあ?」
「う」
「できないから子供なんだよ。理屈よりも感情で動くのが子供なんだから。どうしてこの行為が「悪い」のかなんて理解しているわけがない。ただ「悪い」ってことだけを理解しているにすぎないんだ。なんせ大人が怒ってるのだからね」
「大人だってどうして悪いのかを理解してない時があるよ」
「ほう。鋭いじゃないか。ん? なんでじっと私を見ているんだ? その大人も子供の頃、理屈ではなく怒らせてしまった恐怖だけでそれを「してはいけない」と学んでいるにすぎないからね」
「じゃあ大人はみんな知ったふりして子供を叱ってくるってこと?」
「いいや。ちゃんと人間的に賢くなって、別のルートからその事象の善し悪しを学んだりするからね。でも子供の頃の教育のすべてがそれで塗り替えられることはないよ。「してはいけないこと」のいくつかに理屈の大穴が空いてしまっているんだ。土方の作業員によくある口より先に手が出る教育というのは、何故そうした方がいいのかを理屈で説明できなかったことと、理屈で説明してもコイツには無駄だと分かっていることで発生してしまう教育破綻でもあるんだ。大人が大人に対してだって理屈を諦めてしまうのだから子供相手なら言わずもがなということさ」
「でも子供の頃にいっぱい叱られないと立派な大人になれないじゃないか」
「だから矛盾なんだよ。この世のままならないことの一つだね。大人になってから矯正するのは難しい。逆に子供は簡単。だから子供のうちにたくさんの正しい生き方を教え込む。それなのに子供はその正しさを「正しさ」として学ばない。怒られないように、あるいは褒められるように、そんな目的意識だけで実行しその身に刷り込んでしまう。結果正しくない大人が増殖してしまう」
「じゃあさ、犯罪者って、意外とその空いてる穴の位置によって出来上がっちゃうのかな」
「うげ。今日は鋭すぎて気持ちが悪いね。一体誰だお前は。まさにその通り。でも人間的に賢くなっていく過程で何を理屈として正しく学ぶことになるのかは運否天賦。お前も私も犯罪者になっていないのは単なるラッキーでしかないのだよ」
「え? そうなの? でもうpは立派な犯罪者じゃないか」
「えーと。(なんだろう、さっきからこの純粋な子供の目は。大人には無いこれは)」

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