見出し画像

【インド・カシミールへの旅】⑨観光編~スリナガルのおすすめスポット&カシミール料理

2021年9月に訪れた、カシミール旅行の記録です。
今回は、カシミールの夏の都、スリナガル(Srinagar)の観光おすすめスポット、そしてカシミール料理について書きます。

私が今回カシミールを訪れた目的は、7日間の登山ツアーでしたが、
ジャンムー&カシミール州の州都(夏季)である、スリナガル(Srinagar)も観光しました。

スリナガルは、カシミール文化の中心地として、この地を重なる歴史を象徴するヒンドゥー寺院や、モスク、ムガル庭園が多数あります。

かなり概要をかいつまんでの説明になります。
各スポットについて、より詳しく知りたい方は、ぜひ検索して調べてみてください。

スリナガル観光の基本情報

スリナガルってどんな都市?

スリナガルは、ジャンムー&カシミール州の夏の州都。
ヒンドゥー寺院から、ムガル帝国時代に建築された美しい庭園、モスクなどが多数存在し、多くの観光スポットがあります。
カシミール地方で有名な手工芸品を見るのも面白く、街のバザールに行けば、素敵な装飾品、織物などに出会えます。

”雄大なヒマラヤ山脈の山影に広がるスリナガルは、ジャンムー カシミール州の夏の都で、華やかな色彩と伝統が鮮やかに息づく都市です。

スリナガルは、ダル湖のほとりに広がる風光明媚な地で見どころも多いため、インド国内はもとより諸外国からも旅行者が引きも切らず押し寄せる観光地です。

スリナガルは、何と言っても、ダル湖の静かな水面に並ぶハウスボートの印象的な景観で名高く、ハウスボートを借りて 2 ~ 3 日滞在し、湖周辺を観光するのをおすすめします。”

”スリナガルには壮麗なモスクが多く、中でも湖畔に立つハズラットバル モスクは、近隣に市場が控えていることもあり、多くの人々が訪れます。すがすがしい白さと造形の妙が印象に残る外観を眺めましょう。”

https://www.expedia.co.jp/Srinagar.dx6126252


観光には何日くらい必要?

スリナガル市内の主要な観光地は、2日間あれば周ることができます。
ただし、カシミール全体でいうと、州都のスリナガル以外にも、美しい観光スポットや、スキーの名所があります。カシミールへの旅行を検討するなら、最低でも1週間は必要だと思います。

カシミール地方のスリナガル以外の観光地は、この記事にも書いています。


市内観光の交通手段


スリナガルの市内観光の交通手段は、3つあります。
・ボート
スリナガルの中心部には、街のランドマークであるダル湖があります。
多くの観光客は、ダル湖に浮かぶハウスボートに宿泊します。
ダル湖内の移動は「シカラ」というボートに乗って移動します。

・オートリキシャ
・タクシー

スリナガル市内のモスクやバザールへ向かうには、オートリキシャやタクシーが足になります。UberやOlaは一般的には普及していないようでした。(2021年9月時点)

ダル湖でボートに乗る

スリナガルでの観光の定番は、ダル湖でのボート乗りです。
シカラ(Shikhara)という手漕ぎボートに乗って、ダル湖を遊覧できます。
ダル湖はかなり大きく、22平方キロメートル(東京ディズニーランド約45個分!)もあるそうです。

ダル湖上に浮かぶハウスボートに滞在する場合は、このボートに乗って移動する必要があります。

ハウスボートに滞在しない場合でも、観光遊覧の目的で、ボートに乗ることができます。ダル湖の周りにあるガート(ボート乗り場)に行けば、多くのボートが停留しています。

湖全体を回ろうとすると、相当な時間がかかるので、ボートの船頭の方に、何分間くらい乗せてほしいか、希望を伝えましょう。
30分~45分ほどあれば、ダル湖を一通り見ることはできます。
私が訪れたボート乗り場では、決まった時間とレートはなく、ボートのオーナーさんとの値段交渉が必要でした。


ムガル庭園に咲き誇る花々

スリナガルには、ムガル帝国時代に建築された美しい庭園が多数あります。
噴水、庭園の花々が広がる庭園は、スリナガルの人々の憩いの場であり、
ピクニックをしている家族やカップルであふれていました。

チャシュム・シャヒ・マハル(Chashme Shahi Mahal)

1632年、ムガル帝国を当時統治していたシャー・ジャハーンの息子ダラ・シコーのへの寄贈のために建築された庭園。ペルシア様式の美しい庭園には、中央に区画された噴水を取り囲むように、色とりどりの花々が咲き誇る。

私が訪れた9月上旬は、日中は25℃前後と暖かく、庭園にはピクニックを楽しむ家族やカップルであふれていました。

庭園に咲き誇る花


ピクニックを楽しむ人たち


パリ・マハル(Pari Mahal)

1600年頃、ムガル帝国を当時統治していたシャー・ジャハーンの息子ダラ・シコーの諸室、および居住先として建築された。

庭園の建物からは、スリナガル、およびダル湖が一望できます。


巡礼地のヒンドゥー寺院

2021年現在、カシミールは人口の半数以上がムスリム(※1)ですが、
長い歴史のなかで、カシミールはムスリム、ヒンドゥー、他の宗教徒の人が混在して暮らしていました。またムガル帝国がこの地域を支配する前、14世紀までヒンドゥー教徒の藩王がこの地域を統治していました。
(※1)2011年のインド国勢調査による

シャンカラチャルヤ寺院(Shankaracharya temple)は、スリナガルにあるヒンドゥー寺院の中でも歴史が古く、シヴァ神を深く信仰するヒンドゥー教徒にとって重要な巡礼地となっています。

この寺院は、寺院の名前の由来にもなっている、シャンカラチャルヤの丘の上に建築されており、寺院からはスリナガルの市街地、そしてダル湖が一望できます。スリナガルの観光地としては、あまり知られていないですが、個人的にはおすすめしたいところです。(Trip Advisor ではレビュー1位になっています。)

カメラ持ち込み禁止のため、写真は撮れず・・。
興味のある方は、こちらを参考にしてください。


カシミール料理の世界

最後に、カシミール料理について書いておきたいと思います。

カシミール・カワ(サフランティー)


カシミールを訪れたら、絶対飲んでほしいのがカシミール・カワ
「カワ」とは、カシミールの言葉で「お茶」という意味だそう。

黄色く透き通ったお茶は、サフランをベースに抽出されていて、
シナモン、カルダモン、クローブなどのスパイスと一緒に煮出して作ります。好みによって、茶葉を入れても入れなくても良いそう。
サフランの香りを楽しむために、茶葉の入っていないものがおススメです。

カシミールでは、インドの多くの地域でポピュラーなミルク入りの「チャイ」ではなく、このサフランティー「カワ」が一般的のようです。
サフランの名産地、カシミールならでは。

ダル湖のハウスボートで提供されたカシミール・カワ
ミルク入りのカシミール・カワ

私は、サフランの美しい色と香りが広がるカシミール・カワに夢中になり、
スリナガルでのハウスボート滞在中も、登山中に見つけた、山の中にたたずむチャイ屋でも、常にカワを飲んでいました。サフランの高貴な色と香りが、本当に素晴らしいです。

私は飲む機会がなかったのですが、カシミール・ヌーンチャイという、ピンク色のチャイも、カシミール特有のお茶だそう。

カシミール・ワズワン(宮廷料理)

「カシミール・ワズワン」は、カシミールを代表する伝統的な料理。
肉ベースの料理が中心で、10品~30品のコース料理です。

ワズワンは,、かつての宮廷料理であり、現在は結婚式や特別なイベントで提供されます。数十人~数百人規模のゲストのために提供されます。
宮廷料理人としてワズワンを調理することは特別であり、現在もワズワンを調理するシェフたちはカシミール文化の誇りだと考えているんだとか。

コースは肉料理が中心で、代表的なメニューとしては、以下があります。

マトン・シーク・ケバブ(Sheek Kebab)
マトンをミンチにして、棒状にしてグリルしたケバブ

リスタ(Rista)
マトン肉のミートボール

マトン・ローガンジョシュ
マトン肉を、弱火でじっくりスパイスと煮込んだシチュー。

ワザ・チキン
肉をまるごとグリル、スパイスで味付けした料理。

カシミール・ワズワンのフルコースをいただくことは、結婚式など特別なイベントに行かない限り難しいと思いますが、カシミール料理のレストランで、ミニ・ワズワンを食べることはできます。

私も、カシミール・ワズワンを食べてみました。
何種類ものスパイスが絡み合って、奥深い香りが広がりました。しかし、
インド滞在中は、基本的にベジタリアン生活を送っている私にとっては、
かなりヘビーでした、、。

Mughal Dhaba のミニ・ワズワン

レストランでのミニ・ワズワンでも、8-9種類の品数が提供されます。
大人数で行くことをおすすめします。

おすすめのレストラン・カフェ

Chai Jaai Cafe


カシミール・カワをはじめ、カシミールの様々なお茶が楽しめるカフェ。
カワと合わせて、カシミール・ブレッドやケーキもおすすめです。


Ahdoos


スリナガルで有名なカシミール料理のレストラン。
カシミール・ワズワン(コース料理)や、カシミール地方の一品料理が楽しめます。

カシミール・ワズワンが最も有名ですが、
ここで食べたジャガイモのグレービー(ダム・アルー)とカシミール・プラオ(カシミールの炊き込みご飯)が美味しかったです。

Mughal Dhaba

スリナガルの老舗レストラン。
私はここでカシミール・ワズワンをいただきました。
上に挙げたAhdoosと比べて、ローカル感が漂っていました。


以上、スリナガル観光のおすすめスポットと、レストランを紹介しました。
スリナガル観光の情報(特に日本語での情報)は、あまり多くないと思うので、少しでも参考になれば嬉しいです。


【インド・カシミールへの旅】記事一覧

①カシミールは安全?
②旅の基本情報(ベストシーズン、移動手段、有名な観光地など)
③登山編~インドの登山ツアーってどんなもの?
④登山編~個性豊かな登山者たち
⑤登山編~電気・シャワー・インターネットなしの7日間
⑥登山編~息をのむ美しい絶景
⑦登山編 ~インドでの登山をオススメする理由3つ
⑧観光編~湖上のハウスボートに泊まる
⑨観光編~スリナガルのおすすめスポット&カシミール料理









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?