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日々雑感

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日々思ったこと、感じたことを特にテーマを決めずに書いています。
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#論語

日々雑感【直きを挙げて】

日々雑感【直きを挙げて】

いっとき「論語」に興味を持ったことがあります。
(今も興味がないわけではありませんが)

今から2,500年前に生きた中国の思想家、孔子。
その孔子の言葉をまとめたものが「論語」です。
(本人が書いたわけではありません)

「子曰く」(し のたまわく)で始まる章句を聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この「子」は孔子のことです。

「温故知新」(ふるきを たずねて あたらしきを

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恕

孔子の論語に出てくる言葉、「恕(じょ)」。

「怒」ではありません。

『子貢問うて曰わく、一言(いちげん)にして以て身を終うるまで之を行ふべき者有りや。
子曰わく、其れ恕か。己(おのれ)の欲せざる所、人に施すこと勿れ。』

(弟子の)子貢が先生に質問した。
「ただひと言で、一生実行する価値のある言葉はありますか」。
先生がおっしゃった。
「それは恕だね。自分がされたくないことは人にしない、という

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ネット社会

ネット社会

今さらですが、ネット社会の怖さを実感することがありました。

先日、貯めているポイントカードのアプリをダウンロードしました。
その「マイ・ページ」には私がいつ、どこで、何を買ったかがすべて履歴として載っています。
大袈裟に聞こえるかもしれませんが、この情報の羅列を見て、背筋が凍る思いでした。
怖くなりました。

インターネットで何かを検索すると、その直後からそれに関係する広告が出てきますね。
そし

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直きを挙げて

直きを挙げて

私が好きな論語の章句の一つ。

『直きを挙げて諸を枉れるに錯けば則ち民服す。』
(為政第二)

「なおきを あげて これを まがれるにおけば すなわち たみふくす。」

「正しい者を抜擢して不正な者の上に置けば民衆は従うものだ」
(訳:井波律子)

論語の解説の中にはこの章句を「曲がった木材の上に、真っ直ぐな木材を乗せて、曲がった木材を矯正するようなもの」という例えをしているものもあります。

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恕

「自分がされたくないこと」。

「いじめ」という言葉に集約される、様々な嫌がらせ。
言葉によるもの、文字によるもの、力によるもの、態度によるもの、等など。

いじめ以外にもたくさんありますね。

最近話題になっている「あおり運転」もそうでしょう。
あるいは、殺人、盗み、放火、詐欺といった犯罪の数々。

このようなことは2,500年前も同じだったようで、孔子は次のような言葉を残しています。

『子貢

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仁

「論語」。

今から約2,500年前に生きた孔子の言葉をまとめたものです。

私が普段、大切にしている「仁」について、安岡定子氏の「やさしい論語」を参考にしながら書いてみたいと思います。

「仁」は「論語」の中に頻出する言葉で、孔子は人にとって一番大切なものとしました。
それは「人を思いやる心、慈しむ心」だと私は理解しています。

『巧言令色鮮し仁』

「心にもないお世辞を言ったり、うわべだけの愛

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仁

「論語」。
今から約2,500年前に生きた孔子の言葉をまとめたものです。
この「論語」について語るほど私はその中身に精通している訳ではありませんが、私が普段、大切にしている「仁」について、安岡定子氏の「やさしい論語」を参考にしながら書いてみたいと思います。

「仁」は「論語」の中に頻出する言葉で、孔子が人にとって一番大切なものとしたものです。
それは「人を思いやる心、慈しむ心」だと私は理解していま

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【恕】

【恕】

「自分がされたくないこと」。

「いじめ」という言葉に集約される、様々な嫌がらせ。
言葉によるもの、文字によるもの、力によるもの、態度によるもの、等など。

いじめ以外にもたくさんありますね。

最近話題になっている「あおり運転」もそうでしょう。
あるいは、殺人、盗み、放火、詐欺といった犯罪の数々。

このようなことは2,500年前も同じだったようで、孔子は次のような言葉を残しています。

(弟子

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徳は孤ならず、必ず隣あり

徳は孤ならず、必ず隣あり

「論語」の中で私が最も好きな一節です。

「先生はおっしゃった。徳のある行動は、孤独になることはなく、必ず仲間がいるものである。」

誠実に行動していれば、それが必ず認められて理解者や同調してくれる仲間が現れるものである、といった意味と解釈しています。

「有隣堂書店」の社名の由来にもなっている言葉です。

社会生活を送っていると、良くないおこないを目にしたり、誘惑されたりすることがあるものですね

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