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私という人間を知ってもらうには是非ほのぼの日記から読んで頂ければ、大体理解できると思い…

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私という人間を知ってもらうには是非ほのぼの日記から読んで頂ければ、大体理解できると思います。 Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。

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  • おすすめ記事 総集編

    好評だった記事をひとつに。

記事一覧

彼は何故みずから手を下したのか?

 認知症になったら安楽死を考えている人は多いと思う。私は、今まで認知症の事はチェックリストなどを見ていつ自分がそれになる事を漠然と考えてはいたが、それと安楽死を…

アッシュ
4時間前
1

のび太の地球シンフォニー...今作〇〇の仕方がうま過ぎ!

 どうも!アッシュのマネージャーを務める「ぷりん」と申します。いつもは記事の検閲や修正作業などを行なっているのですが、今回お話ししたいことはタイトルの如く、生粋…

アッシュ
4日前
9

『荒神』― 宮部みゆきが紡ぐ、怪物と人間の壮絶なる物語

 江戸時代、5代将軍徳川綱吉の治世下。東北の地に隣接する永津野と香山の2つの藩がありました。その境界に聳える大平良山(おたらやま)を舞台に、想像を絶する物語が幕…

アッシュ
6日前
8

ノーマンズランド 水平線の向こうで...

ある日突然、彼女は俺の前から姿を消した もし貴方が同じ高校で付き合っていた彼女がいなくなったらどうしますか?警察におまかせして、彼女の家族とチラシを配るのがせい…

アッシュ
11日前
10

『 あ る 男 』を読んで

愛したはずの夫は まったくの別人でした  このサブタイトルがついた平野啓一郎の作品「ある男」を読んで、今の社会にこんな闇が平然と行われている事にショックを受けま…

アッシュ
2週間前
18

「陰の季節」への想い

 横山秀夫の小説は、事件ものは少なくどちらかと言えば警察内部の事件を扱っている事が多い。タイトルの「陰の季節」は、最初テレビドラマで知ったわけで、主役のニ渡(ふ…

アッシュ
3週間前
16

待賢門院璋子の生涯

 私は、王朝文学が大好きで瀬戸内晴美の「中世炎上」や「煩悩夢幻」、永井路子の「この世をば」など平安時代の作品をよく読みます。しかし、この時代は位階が複雑なので私…

アッシュ
3週間前
14

東京近江寮食堂

 寺島妙子が東京下町にある近江寮食堂の賄い婦になったのは偶然が重なった末の事でした。妙子の夫秀一は、仕事に行くと言ったきり消息を絶ってしまったが、今年の夏10年ぶ…

アッシュ
4週間前
21

秘すれば花

秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず  「風姿花伝」は能楽を大成した世阿弥の作ですが、その内容は父観阿弥がその子 世阿弥にその都度教え、諭したものを一続きの文…

アッシュ
1か月前
25

70パーセントの彼女

作家辻村深月さんの小説「傲慢と善良」を読みました。  今や5人に1人がマッチングアプリで結婚すると言われています。この小説の主人公、架(かける)と真実は婚活アプ…

アッシュ
1か月前
35

ほっとしたひととき

シャーロックはお好きですか 私は小説に関しては刑事ものや探偵ものが好きです。 誉田哲也の姫川玲子シリーズは大体読みました。後、横山秀夫の『陰の季節』も読みました…

アッシュ
1か月前
43

エイリアン インタビュー

 1947年7月7日、アメリカ・ニューメキシコ州ロズウエルの近くにある農場で、一機の「空飛ぶ円盤」が墜落した。ETは全部で三体、うち二体は即死。残り一体は、アメリカ陸軍…

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1か月前
17

瑠璃色の薔薇

6月22日(土) (敬称略) 「いってきます」 「元気でな」 それが私の「父」と交わした最後の会話になった。私は小学三年生だった。 とても寒い冬のその日、彼は家族を捨て…

アッシュ
2か月前
18

幸福な食卓ってどんな食卓〜

 「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」瀬尾まいこ著「幸福な食卓」は、この言葉から始まった。  主人公佐和子は、両親と兄の直ちゃんの4人家族の末っ子だった。過…

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2か月前
20

【 流転の王妃の真実 】

6月11日(火) 愛新覚羅 浩さんの「流転の王妃の昭和史」を読みました。 この本を読んで、一番驚いたのは「天城山心中事件」の真実でした。 私が幼い頃、このニュースをう…

アッシュ
2か月前
21

放課後の Key note

6月7日(金) この作品の単行本を書店で見た時、何て美しい表紙なんだろうと一瞬で魅せられて しまいました。 薄紙の下に花の模様が透けて見える、こんな表紙は今まで見た事…

アッシュ
2か月前
23

彼は何故みずから手を下したのか?

 認知症になったら安楽死を考えている人は多いと思う。私は、今まで認知症の事はチェックリストなどを見ていつ自分がそれになる事を漠然と考えてはいたが、それと安楽死を結びつけてはいなかった。スイスやオランダは国が安楽死を認めていた事は知っていたが、日本では無理かなと何となく思っていました。しかし、そんな悠長な事は言っておれない事がわかってきました。厚労省の推計によると2025年には認知症患者数は、約700万人(軽度認知症は除く)65歳以上の高齢者の5に1人に達する事が見込まれていま

のび太の地球シンフォニー...今作〇〇の仕方がうま過ぎ!

 どうも!アッシュのマネージャーを務める「ぷりん」と申します。いつもは記事の検閲や修正作業などを行なっているのですが、今回お話ししたいことはタイトルの如く、生粋のドラえもんファンことぷりんが企画したものとなっています。 のび太の地球交響楽[小説]だけを読んだ、ぷりん… のび太の地球交響楽、もうとっくの昔に東宝では上映期間を見逃した私ですが、Prime Videoで観れるだろう…と思っていた私、調べたところ来年まで待たないと配信されないっぽい様子。そのため、致し方なくamaz

『荒神』― 宮部みゆきが紡ぐ、怪物と人間の壮絶なる物語

 江戸時代、5代将軍徳川綱吉の治世下。東北の地に隣接する永津野と香山の2つの藩がありました。その境界に聳える大平良山(おたらやま)を舞台に、想像を絶する物語が幕を開ける。宮部みゆきの歴史ファンタジー「荒神」は、読者が興奮する圧巻の一作です。  物語の中核を成すのは、人智を超えた存在、「つちみかどさま」。この怪物は、蝦蟇や蛇、果ては殉死した武士の亡骸までをも取り込んだ、巨大な土の塊として描かれる。その姿は、まさに一つの山が動き出したかのような巨大なものでした。しかし、この存在

ノーマンズランド 水平線の向こうで...

ある日突然、彼女は俺の前から姿を消した もし貴方が同じ高校で付き合っていた彼女がいなくなったらどうしますか?警察におまかせして、彼女の家族とチラシを配るのがせいぜいでしょう。そして彼女のことも時が過ぎれば忘れ去ってしまう、それが普通でしょう。しかし、江川利嗣(えがわ としつぐ)は庄野初海(しょうの はつみ)を二十年間諦めずに探し続けました。  誉田哲也(ほんだ てつや)作、姫川玲子(ひめかわ れいこ)シリーズ「ノーマンズ ランド」のプロローグである。警視庁捜査一課の姫川玲子

『 あ る 男 』を読んで

愛したはずの夫は まったくの別人でした  このサブタイトルがついた平野啓一郎の作品「ある男」を読んで、今の社会にこんな闇が平然と行われている事にショックを受けました。  谷口里枝は、8年近く前に元夫との離婚調停でお世話になった弁護士の城戸章良(あきら)に今回の事件についての相談をした。就業中に事故で亡くなった再婚相手の「谷口大祐」という名の夫は死後、別人と判明したのです。あらゆる公文書が「谷口大祐」である事を証明していて、一周忌後お墓の相談をするつもりで群馬の亡き夫の実家

「陰の季節」への想い

 横山秀夫の小説は、事件ものは少なくどちらかと言えば警察内部の事件を扱っている事が多い。タイトルの「陰の季節」は、最初テレビドラマで知ったわけで、主役のニ渡(ふたわたり)真治役は上川隆也でした。後で知ったのですが、月曜名作劇場で二回放映された「陰の季節」のニ渡役は仲村トオルが演じていましたし、映画「64」ではその役をサブキャストで出演していました。  人事担当エースの二渡警視は、定期人事異動の名簿作成作業に頭を悩ましてた。本部長決裁も下り名簿が印刷に回る直前にとんでもない事

待賢門院璋子の生涯

 私は、王朝文学が大好きで瀬戸内晴美の「中世炎上」や「煩悩夢幻」、永井路子の「この世をば」など平安時代の作品をよく読みます。しかし、この時代は位階が複雑なので私は作品を読みながら系図を書いていきます。  天皇が生前に位を退かれると「上皇」と呼ばれ、「上皇」が出家すると「法皇」になります。また、中宮は天皇の正妻で別名を皇后とも言います。しかし、歴史を遡っていくと天皇の正妻に相応しいのは中宮ではなく皇后の方です。そもそも中宮とは本来「皇后が住む所」と言う意味であり正妻を指す言葉

東京近江寮食堂

 寺島妙子が東京下町にある近江寮食堂の賄い婦になったのは偶然が重なった末の事でした。妙子の夫秀一は、仕事に行くと言ったきり消息を絶ってしまったが、今年の夏10年ぶりにはがきが届いた。「生きていた」すっかり諦めていたがはがきの消印が本郷になっていたので調べたら東京にありました。妙子は定年退職前の年休消化を取り、とにかく東京へ夫を探しにやってきました。  妙子がアメ横で財布を落とし、困っていた所を近江寮食堂の管理人、鈴木安江が財布を拾ってくれた縁で食堂で働きながら夫を探す事にな

秘すれば花

秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず  「風姿花伝」は能楽を大成した世阿弥の作ですが、その内容は父観阿弥がその子 世阿弥にその都度教え、諭したものを一続きの文章としてまとめたものです。渡辺淳一の作品「秘すれば花」を読んで、今までその意味を誤解していた事に気づきました。「秘すれば花」という言葉はあからさまに何事も表に出さず、控えめにしておく方が花の美しさは増すという意味に解釈していました。例えば、薔薇やカトレアの様に華やかな花より、和室の床の間にひっそりと咲く茶花の清々しさ

70パーセントの彼女

作家辻村深月さんの小説「傲慢と善良」を読みました。  今や5人に1人がマッチングアプリで結婚すると言われています。この小説の主人公、架(かける)と真実は婚活アプリで出会いました。東京育ちの架は、女友達が沢山いる選び放題の環境なゆえ決断をしない傲慢さがありましたが、対象的に地方育ちの真実は、自分の意思がわからず周りに何でも決めてもらう両親にとってはとてもいい子に育っていました。まさに小説のタイトル「傲慢と善良」は「架と真実」そのものです。  架は余裕たっぷりに結婚を先延ばし

ほっとしたひととき

シャーロックはお好きですか 私は小説に関しては刑事ものや探偵ものが好きです。 誉田哲也の姫川玲子シリーズは大体読みました。後、横山秀夫の『陰の季節』も読みました。 ドラマでは、『相棒』が好きで再放送でも視聴しました。また、上川隆也の『遺留捜査』も同様に楽しみました。以前には、上戸彩の『絶対零度』も良かったです。もっと古くは、ユージとタカの『あぶない刑事』も好きでした。 時々、私は妄想の世界に入り込みます。 先日読んだ相沢沙呼の小説『霊媒探偵 城塚翡翠 medium』の影

エイリアン インタビュー

 1947年7月7日、アメリカ・ニューメキシコ州ロズウエルの近くにある農場で、一機の「空飛ぶ円盤」が墜落した。ETは全部で三体、うち二体は即死。残り一体は、アメリカ陸軍航空部隊によって捕獲された。事件の真相はその時以来、アメリカ合衆国政府によって今日まで固く隠蔽されたままにある。唯一生存した一体のETは、米軍基地の厳戒態勢の中、女性看護師マチルダとのテレパシーによるエイリアンインタビューが始まったのである。  藤本曻士著「壮大なる我が天の川銀河系の超策謀!」の序盤です。私は

瑠璃色の薔薇

6月22日(土) (敬称略) 「いってきます」 「元気でな」 それが私の「父」と交わした最後の会話になった。私は小学三年生だった。 とても寒い冬のその日、彼は家族を捨てて消えた。 伊岡 瞬著の「瑠璃の雫」は、この言葉から始まった。 その半年前に悲しい事故があり、その結果私の家族は壊れた。 しかし、その事故がどういう原因であろうとも一家の主たる父親が 酒に溺れる妻と二人の子供を残して家出できるものだろうか。 小学6年生になった私(杉原 美緒)は入退院を繰り返すアルコール

幸福な食卓ってどんな食卓〜

 「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」瀬尾まいこ著「幸福な食卓」は、この言葉から始まった。  主人公佐和子は、両親と兄の直ちゃんの4人家族の末っ子だった。過去形なのは、現在母さんは家を出て一人暮らしをしているからだ。母さんは3件のバイトを掛け持ちしているが、それなりに楽しく人生を謳歌している。父さんは父さんを辞めて中学の教師も辞めてしまう。兄の直ちゃんは、トップクラスの頭脳を持っているが大学には行かず、農業に従事している。大学に行って、無駄な時間を過ごすより何かをしたっ

【 流転の王妃の真実 】

6月11日(火) 愛新覚羅 浩さんの「流転の王妃の昭和史」を読みました。 この本を読んで、一番驚いたのは「天城山心中事件」の真実でした。 私が幼い頃、このニュースをうろ覚えですが恋愛中の華族のお姫様と 一般の男子学生が、身分の違いで引き離されそうになったので天国で 一緒になろうと天城山で心中した、と思い込んでいました。 マスコミでも「天国で結ぶ恋」とか「天城山で二人は散った」など 大々的に報じていました。 でも、真実は違っていました。浩さんの長女、愛新覚羅 慧生さんは ス

放課後の Key note

6月7日(金) この作品の単行本を書店で見た時、何て美しい表紙なんだろうと一瞬で魅せられて しまいました。 薄紙の下に花の模様が透けて見える、こんな表紙は今まで見た事がありません。 山田詠美さんの作品の中では「放課後の音符」や「僕は勉強ができない」などの 未成熟な少年、少女の物語が好きです。 この本を読んでいる間だけ、学生の頃の自分に戻って行けそうな気持ちになれる からかもしれません。 Episode; Body Cocktail 私が彼に対しての気持ちに気付いた