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幸福な食卓ってどんな食卓〜

 「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」瀬尾まいこ著「幸福な食卓」は、この言葉から始まった。

 主人公佐和子は、両親と兄の直ちゃんの4人家族の末っ子だった。過去形なのは、現在母さんは家を出て一人暮らしをしているからだ。母さんは3件のバイトを掛け持ちしているが、それなりに楽しく人生を謳歌している。父さんは父さんを辞めて中学の教師も辞めてしまう。兄の直ちゃんは、トップクラスの頭脳を持っているが大学には行かず、農業に従事している。大学に行って、無駄な時間を過ごすより何かをしたって言う毎日を送りたいそうだ。今の所私(佐和子)は、普通の中学生活を送っている。

 ところで、何故母さんは別居する様になったのかは5年前の梅雨、父さんは自殺を図るが奇跡的に死ななかった。母さんは、父さんの自殺にショックを受け、父さんと同じ空間にいると苦しいと家を出ていった。

 ここまでくると、既に家庭は崩壊しているでしょう。しかし、この家族はそれぞれがバラバラな生活をしているにも関わらず、朝食は全員揃って食べると言う決まりがあります。母さんがいなくなってからも、それは守られています。当人不在の「母の日」にも、みんなで持ち寄った料理で豪華な朝食を摂っています。

 ここで、作者の言う「幸福な食卓」ってどんな食卓なんだろうか考えました。一般的には家族が全員揃って、言いたいことがなんでも言える楽しい食卓で美味しい料理を食べる事でしょうか。今ひとつ見えてこないのは、私に読解力が無いからでしょうか。

 佐和子にも、恋人の死と言う耐えがたい出来事があります。人生にはいろいろな事が起きますが、それでも必ず朝はやって来ます。また、いつもと変わりなく食卓を囲んで朝食を摂る生活が始まります。

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