見出し画像

量子コンピュータによる未来創造

こんにちは。アクセスありがとうございます。

2019年10月23日、Googleが英科学誌「Nature」に1万年かかる計算を量子コンピュータでたった3分23秒で計算を実行したと発表しました。

私は、理系ではないので具体的に原理・仕組みは詳しく説明はできませんが、今後量子コンピュータを用いて世界がどう変わるかを書いていきます。

量子コンピュータとは何か?

まず、量子力学の仕組みを簡単に説明します。自分もよく分からないので、分からなければ、読み飛ばしてください。量子コンピュータとは、「量子力学」という大学で学ぶ物理分野をもとに作られた物です。

一般的なコンピュータは、情報の基本単位(ビット)を「0」か「1」の状態を取ることによって二進法で数を保持して、演算をしています。そして、二つ以上の状態を同時に表すことができません(「0」と「1」のどちらかしか表せません)。

一方で、量子コンピュータの情報単位は、「重ね合わせ」によって二つ以上ある状態を保持できます。「重ね合わせ」とは、コインで例えると「表」「裏」「コイントスで空中に回っている状態(表と裏が重ね合わせられている状態)→観察するまでどちらかが分からない状態」

このような量子コンピュータの情報単位を「量子ビット」と呼びます。n量子ビットであれば、2のn乗の状態を同時に計算できることになります。

量子コンピュータによって作られる未来

スーパーコンピュータより計算スピードがはるかに速い量子コンピュータは何に応用されるのでしょうか?

①金融分野

資産運用の最適化、株式・金利・先物取引などの相場予想の精度の高い分析・予想に使われます。資産運用の成績(投資家などの資産に対する運用後の損益比率)や相場の行方は、莫大な数のプレーヤー(投資を行う者)の動きが複雑に絡み合って動くため、正確に予想することができませんでしたが、量子コンピュータの計算スピードを用いることで予想することができるようになるかもしれません。

②MaaS

世界の自動車メーカーは、車の販売からMaaSの提供へとシフトしつつあります。自動運転は、将来敵に中央管理制による社会全体での円滑な運用が行われるかの性が高く、量子コンピュータはこの情報処理システムの中核を担うものとなっていきます。MaaS向け車両(自動運転自動車)の円滑運用、刻々と変化する交通状態を分析し、交通量を分散させ最適な経路を導く、効率性を高めるモノとして使われるでしょう。

そもそもMaaSとは何か?
③災害対策

津波、豪雨の浸水被害からいち早く避難するための経路を検索するサービスを東北大学は研究開発しています。この中核に量子コンピュータが存在しています。このサービスができることによって、スマートフォンで安全な避難経路を検索して瞬時に示してくれるアプリが実現し、多くの人を助けるサービスとなることでしょう。

④新材料・新薬の開発の加速

化学反応や自然現象によって発生する物質の性質や挙動は、量子力学によって決まります。量子コンピュータは、量子力学の原理を活用した情報処理であるため、化学反応、自然現象を活用して作り出す物質の性質や挙動を再現することに向いています。

これまでの新材料や新薬の開発では、スーパーコンピュータを使って、人間と機械が扱いやすく近似モデルでシミュレーションしていました。近似モデルなので、予想もしなかった現象や副作用が出たりしていました。しかし、量子コンピュータならば量子力学が関わる現象をかなり忠実に再現できます

⑤セキュリティー

量子コンピュータの演算能力は物凄く、「量子コンピュータがすべての暗号鍵を解いてしまうのではないか」とも言われています。これを悪用に使うと簡単にハッキングができます。それに対応するために、急速に耐量子コンピュータ暗号という量子コンピュータに解けない暗号化技術の開発が進んでいます。

⑥その他

マーケティングの効果を最大に高める広告配信の最適化、IoTと組み合わせた物流の最適化、機械学習の効率化などへの応用などがあります。
その他、今考えられていない、存在していなかった何かサービスが生まれる可能性も秘めています。
1980年代に量子コンピュータができると提唱され、たった40年ほどでまだまだ研究途上ですが、おそらく世界の常識を変えるものになるでしょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?