[番外編] 本を書いた経験のある私が “note” にはまっている理由
隔週で計画力についての記事を書いている私ですが、今回は番外編として、私が “note” を続けている理由について書きます。
まずは私がnoteを始めた経緯から話をスタートしましょう。
大学卒業とともに自動車メーカーで設計者として働いた私は、その後、コンサルタントやコンサルタント的な業務を転々としてきました。そんな日々の中で、私は4冊の本を著しました。
最初の著書は2005年に発売した「失敗する前に読む プロジェクトマネジメント導入法(翔泳社)」でした。コンサルタントらしく、組織的な目線でプロジェクトマネジメントとどう向き合うべきかを概念的にまとめました。日本初のプロジェクトマネジメント専門雑誌「PMマガジン」の連載記事が中心でした。
次に著したのが2009年に発売した「プロジェクトを成功に導く組織モデル(日経BPソフトプレス)」と2010年に発売した「意思決定の仕組みづくり(日経BP)」でした。エンタープライズプロジェクトマネジメントやプロジェクトポートフォリオという概念を軸に、組織が行うプロジェクトガバナンスのあり方を書きました。
どれも売れ行きは芳しくありませんでした。
そして2013年に発売したのが、今に続く「実行に効く 計画の技術(翔泳社)」でした。組織論やガバナンス論からいったん離れ、初めて、ひとりひとりの能力=計画力に着目した本でした。PMマガジンがきっかけで懇意にしていただいていた出版エージェントの中村理氏(株式会社イノウ)の助けもあって、なんとか出版にこぎつけたこの本は、私の転機となりました。
これ以降、私は、計画力の上位概念である “概念化力(コンセプチュアルスキル)” にはまり、現場でのコンサルティング活動を通じて実践的な理論を磨き続けました。そして、その成果発表の場を、新しく立ち上がる予定だったあるビジネスサイトに求めました。
ところが、この話が立ち切れになり、私は発表の場を失ってしまいました。
発表の場を求め、私は、自らのサイト「正解のない問題を解く 概念化の力 “gainenka.com(https://www.gainenka.com/)” 」を立ち上げました。
そして、これを補完するかたちで “なてなブログ” と “note” への投稿を開始しました。
2018年7月のことでした。
「あのときにnoteを始めて良かった」
私はいま、心からそう感じています。いまやnoteは私の生活の一部であり、私の探求心を支える一番のモチベーションです。
改めて “note” への投稿を続けている理由を振り返ると、それは次の3つに集約されます。
・ 執筆活動にリズムが生まれる。
・ 出版に向けた締め切りに追われないので、ひとつひとつの文章をじっくりと練り上げることができる。
・ ビュー数やフォロワー数に表われる皆さんの反応が執筆の励みになる。
一冊の本を書き上げるのは大変なことです。これまでの執筆活動を振り返ると、私の場合はモチベーションが続かず、精神的に苦しくなり、納得いくまで文章を練り上げることができませんでした。著書を眺めては「もっとこう書けばよかった」「もっと深く探究すべきだった」「概念化が不十分だった」などと自己嫌悪に陥ったものです。
ところがnoteは違います。これまで投稿した記事は、私が心を込めて書き上げたものばかりです。
私は、投稿に先駆けて記事を溜め込むやり方をとっています。書きたいテーマが思い浮かんだら、それをパソコンやスマホにメモしておきます。時間を見つけては、それらのテーマと関係のあるキーワードを洗い出し、それらを組み込んだ簡単な文章を書きます。この時点で、読み手のことは頭にありません。読みやすさなどは気にせず、あふれ出すアイディアが揮発してしまわないように文章にしているだけです。
投稿する週には、書き溜めた中からどの記事を投稿するかを決め、電車での移動時間などを利用して文章を整えます。言葉を足したり、しつこい言い回しをシンプルにしたり、文章の並び順を変えて再構成したりといった感じです。
投稿の日には、納得いくまで、朝から何度も記事を読み直します。
こうして書き上った記事を皆さんが読んでくださった証がビュー数やフォロワー数となって、私を支えてくれます。
私は毎週や隔週といったように投稿の周期を決めていて、これが執筆のリズムにつながっています。
記事を書くには、頭の中のイメージが大切です。はっきりと見えているイメージでさえ、文章にすると論理性に欠けることがよくあります。分類は概念化の基本ですが、分類の抜けや重複は文章にすることで顕在化してきます。
私はこう考えています。
ビジネスで大切なのは本質を見抜く力である。
本質を見抜くためには物事を概念化しなければならない。
つまり、概念化力は非常に重要なビジネススキルである。
文章を書き、記事にまとめ上げる過程が、私の概念化力を育んでいる。
1年半に過ぎませんが、私のこれまでのnote生活を振り返っておきましょう。
「正解のない問題を解く力」は、概念化の方法や価値観を紹介するためのもので、2019年9月まで、59記事を投稿しました。書き溜めてきた文章を整えながら週次で更新し続けました。
「小野寺工業のチャレンジ」は、概念化力をビジネスで活かすとどうなるのかをビジネスドラマのかたちで著したもので、隔週、31記事を投稿しました。書き溜めた文章の質が悪かったので、手直ししながら、隔週更新が精一杯でした。
そして、現在進行形なのがこちらの「計画の技術 私たちには計画力が不足している」で、こちらは、前ふたつの投稿が終了した2019年9月8日(私の誕生日)に開始し、すでに13記事を投稿しました。こちらはしばらく続く予定です。
私は当初、はてなブログを主戦場だと考えていました。それもあって、noteを始めた半年かそれ以上の間、私は投稿するだけで、スキやフォローはしていませんでした。ところがある日、noteを私に薦めてくれた友人の「今、noteはどうなっているの?」のひと言がきっかけで他の皆さんの投稿を読むようになり、スキやフォローを始めました。
これが、私がnoteの住人になった瞬間でした。
ビュー数が増えるに連れてフォロー数も増え、現在は4000を超えるまでになりました。
私はこれからもnoteを続けます。
私の今のペースは “隔週” です。
しばらくはこのペースで、納得感を大事にしつつ、noteを続けるつもりです。
せひ、お付き合いください。
★★★ 概念化.com を立ち上げました ★★★
https://www.gainenka.com/
★★★ ぜひ、お立ち寄りください ★★★
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