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#詩
詩/ How To Sing
喉かききつて飛ぶぼくの血が
空を振るわすソプラノでせう
息絶えだえに鳴る喉笛が
大地を揺するテノールかしら
はたらき果てた鼓動のつひは
ぼくを弔ふバリトンでした
そのやうに歌ひませんか
そのやうに歌ひませうよ
ねえ
わたく詩 11/26
鼠色
鼠色に鼠色を混ぜて鼠色のカンバスに塗りたくる。癇癪を起こした鼠色の少年はまだ乾かぬカンバスに身を横たえる。何もかもが哀しくなった少年は鼠色のコートを羽織りお気に入りの眼鏡をかけて鼠色の穴を出る。はるか彼方には七千色の世界が見える。鼠色の百均で買った七千色眼鏡の効果である。鼠色の北風に襟を立てて少年はただ歩き歩き歩き歩く。鼠色のブーツは底が剥がれて鼠色の麦畠に脱ぎ捨てる。なぜ歩くのかと問いか