#28 持続可能な学校運営〜少子化社会における決断の時〜
一旦停止した、してないの押し問答を繰り返し、無駄な時間を過ごしてしまったオカマサです。今でも納得できません。(書き出したら止まらなくなったので消去しました😅)
さて今日は、この先少子化が目の前にやってきて、今のシステムで乗り切ることは難しいというお話です。乗り切る選択肢は二つだと思っています。
先日、校区内の年齢別人口推移の資料を見ていて、衝撃が走りました。中学校の入学者予定者数のデータは、この先6年間の資料で、現在の小学1年生から6年生までの人数は、過去10年間ほとんど変わりなく推移していました。
衝撃が走ったのは、小学校の入学予定者数のデータです。令和6年で2歳になる子から6歳までの人数が激減していました。減少率で見ると、6歳の子が中学校に入学する7年後は今の2割超、2歳の子が入学する11年後は、今の半減に近いほどでした。日本全体を見ても出生数が6年間で2割減少しています。出生数のグラフを見ると、急激に減少していることがよくわかります。
10年、20年以上前から少子化が社会問題として取り上げられていましたが、じわじわ減少してきただけに、何とか乗り越えてきた感はあります。しかし、急激に減少すると、その時のやりくりで乗り切ろうとするとハードモード突入です。まだ緩やかに減少中の今、持続可能な学校運営に向けてどちらかを決断する時だと考えます。
1 急激な減少に対応できるシステムに切り替える
まずは、子どもの数によって影響することは何かを洗い出す必要があります。例えば、行事。中学校では準備から運営、片付けまで、生徒に委ねることがたくさんあります。人数が減少しても成り立つ内容であるかという視点をもって行事を見直すことも重要だと思います。
子どもが減ると、教員定数も減ります。正確には、在校生総数ではなく学級数になります。じわじわと減少することに対応できたのは、教員定数が変わらなかったからです。学校規模の大小に関わらず、業務内容はほぼ同じです。どの学校でも教科主任や生徒指導主事、保健主事を配置します。学校安全教育、情報教育、福祉教育など、様々な〇〇教育も同数あるので、小規模校では一人が複数の業務を担当しています。大規模校では一人一役で業務を割り振るのですが、当然業務内容の負担に軽重はあります。この点においては、小規模校の学校運営を参考にしながら、見直す必要もあると思います。
その他にも、小学校では、地区別による集団登下校です。子どもの数が減少すると、地区によっては成り立たない場合も出てくるかもしれません。これは、現時点でも起きている課題だと思います。
中学校では部活動です。教員が顧問を担当しているので、教員数が減少すれば、今の部活動数を維持できなくなります。どの部活動を廃部にするかは考えていく必要があります。子どもの数が減るので、人数が揃わず、チームとして存続できない種目も出てきます。外部指導員や地域移行も、現状ではなかなか進んでいません。進まないから学校が担うとなっても、学校で部活動運営ができなくなるのも時間の問題です。
これまでのシステムを見直し、これからの変化に対応できるシステムへと今から変化していくことが一つの選択肢だと思います。
2 急激に変化が起きる時にシステムを切り替える宣言をする
人は変化を受け入れることが苦手です。知らないことには恐怖や不安がつきまとうからです。コロナがやってきて、学校は変化しなければならなくなりました。全国一斉臨時休校中に、様々なシステムを見直し、休校明けに備えました。コロナを目の前にしたことで、その変化を受け入れることができたのだと思います。
これからの子どもの減少は、コロナの時と違い、数年後に訪れることが今分かっています。急激に子どもが減少するという状況であることを知っているようで、実は知られていないかもしれません。例えば、「学級数が減少する◯年後には、部活動を一つ減らします」など、事前に宣言をしておくことで、心の準備をしたり、新たな視点で議論したりする時間を確保することができます。
現状をみんなで共有する
どちらの選択をするにしても、まずは現状をみんなで共有することが重要です。5年後、10年後にどのような状況になるかをできるだけ多くの人と共有し、学校だけでなく、生徒・保護者・地域の方とみんなで議論していくことで、変化を自分事と捉えられるようになると思います。
今のシステムが長く続いてきただけに、このシステムが当たり前だとらえることは仕方ありません。今が時代の転換点であり、学校の歴史の1ページをみんなで創っていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次は、交通取り締まりについ・・・ではなく、「自由進度学習について近くの人と対話したこと」をお届けします。