遥か遠い未来を想像した時に、何が残っているか、残って欲しいか考えてみた。 あらゆるものは諸行無常であるという教えの通り、形あるものは全て壊れてしまう。 僕が住んでいる家も、僕が通っていた学校も、東京タワーも、そして僕の命も。 「やり方」だって古くなる。テクノロジーは凄まじい勢いで進化していく。 僕が未来に残したいのは「在り方」の方だ。 昨年社長になるにあたり、手当たり次第に本を読み漁った。 それこそ、「やり方」の本も含めて。 一番参考になり、勇気をもらったのは、祖父や父
センスとは何か? なんとも抽象的なこの言葉を「センスの哲学」という本は解説してくれている。 センスとは よく好きな映画や音楽について聞かれることも多いのではないだろうか? たまにびっくりするぐらい映画の劇中シーンや曲の詳細を覚えている人がいて、事細かに説明してくれて、ここがとても良かったなんて言ってくれる事があるんだけど、僕は全くそれが出来なくて。 「感動したよね」とか、「とても良かったよね」みたいな感想になってしまって。 なんかそれが虚しくて、本当に好きなんだろうかと悩
うちの会社では月初に全体朝礼を実施している。 そこではいつも社長の訓示ということで、毎回僕が脈絡のない話をつらつらと喋らせてもらっている。 今月は夢について話をした。 ドリームハラスメントという本を読み、とても共感したので、その内容を引用させてもらった。 僕たちは学校で夢について作文を書かされるくらい、幼少期から夢を持てと教わってきた。 日本では夢=職業という捉え方をする。 夢を持つ事ができれば、目標が出来るわけで、目標があれば目の前のことに頑張ることができるからという
夢の中の話かもしれないし、現実に起きたことかもしれない。。 それくらい、記憶が曖昧な話なんだけど、東京で働いている時の話。 その日はとても暑い日で、汗だくで外回りをしていた時、もうどの駅だったかも忘れてしまったけど、長い階段を登って行った先に、駅の改札があって。 やっと階段を登り切った時に、おばちゃんから声を掛けられた。 何やら話を聞くと、財布を無くしてしまったらしく、最寄り駅までのお金が無いので、切符代を恵んでくれないかというお願いだった。 僕は応諾し、切符代よりも少
信条としている事がある。 それは、直に自分の目で見たこと、耳で聴いたこと、心で感じたことを大切にしたいということだ。 これだけ聞くと、人を信用出来ないのかという感想を持ちそうだが、そうではなくて。 でもなんかうまく説明出来ない自分がいて。 そんな自分が少しもどかしくて、心がモゾモゾしてて。 先週、映画「ちひろさん」を観た。 結論を言うと僕のもどかしさは少し解消された。 今からお伝えするのはネタバレになるので、観ていない人はここまでとしてほしい。 公式HPにはこう書いて
NujabesのLuv(Sic)シリーズを聴いていると、どこからともなく「邂逅」というワードが浮かんでくる。 邂逅なんて言葉、小説でしか見かけた事がない。 邂逅の意味は「思いがけなく出あうこと。めぐりあうこと」らしい。 Luv(Sic)シリーズは全部で6曲ある。特に4、5、6はどこか儚げで、どこか懐かしくて、どこか悲しくて、エモいのだ。もちろんオシャレなんだけど。 偶然か、必然か、今年のお盆はこの曲達をヘビーにローテーションしている。 毎年7月中旬から8月中旬くらいまで
何にも無い。空っぽの心。 器の中にはなーんにもなくて、そこに何も液体を注がない状態。 いや、注げない状態。 僕の無意識な状態は、相手からは無には見えていないようだ。 「なぜ彼は怒っているの?」 イタリアに海外旅行に行ったとき、立ち寄った靴屋さんから言われた。 「お前は目が怖い。その表情なんとかならないのか」 前職で上司と話している時に唐突に言われた。 僕は全く怒っているつもりはない。 でも本当は分からない。 空虚感を感じているとしたら、それが起点となって、焦り、恐怖、
生き残れた理由は、「虚構」を信じることが出来たから 名著「サピエンス全史」にはこう書いてある。 我々ホモ・サピエンスは他の種族よりも、決して頭が良かったわけでもなく、決して強かったわけでもなかったらしい。 ではなぜ生き残り、そして今地球上を支配しているのだろうか? それは「虚構」を信じることが出来たからと言われている。 虚構とは「実際にはない、作り上げたこと。フィクションのこと」のことである。 例えば大きな山の麓に住んでいる集落があったとする。 ある人がこう言う。 「こ
みなさんは、好きな季節はありますか? 子供の頃、好きな季節は何かと聞かれたら、秋と答えていた。 秋は過ごしやすいし、「◯◯の秋」とか言ったりするので、何かと注目される季節だし、植物も紅葉で色づき始めるので、なんか良いなと漠然と思っていた。 大人になった今、秋は少し苦手な季節になりつつある。 東北の冬は一気に寒くなる。故に秋は結構短い。 好きな季節なのに、短いのは勿体無い気がするのがまず一つ。 あとは、これから寒い寒い冬に突入すると思うと、なんだか寂しくなるのがもう一つ。
伝説のケルンコンサート 知り合いの結婚式で、ピアノの生演奏を披露宴中ずっと演奏してくれるというなんとも贅沢な結婚式に参加させていただいた時、僕は小休憩中にピアノのお姉さんに語りかけた。 「すみません。曲のリクエストをしてもいいですか?」 「もちろん大丈夫です。ちなみになんですか?」 「キースジャレットの曲なんですが・・・」 「すみません。分かりません。。」 僕の勇気を出してオーダーしたリクエストは呆気なく終わる。 鼻息が荒かった僕に引いていたのかも笑 それくらい僕は、キ
松崎ナオさんの「川べりの家」をご存知だろうか? 冒頭の歌詞がとても興味深い。 考えたこともなかったけど、年を重ねるにつれて、涙もろくなっているのは事実。 しかも、無意識に涙がスーッと流れる事もあったりして。 どうしちゃったんだろうって事結構あるなと、曲を聴きながら感じていた。 人間の感情というのは、8つの基本感情(喜び、信頼、恐れ、驚き、悲しみ、嫌悪、怒り、期待)とその基本感情のうち2つが結びついて生まれる混合感情で構成されているらしい。 例えば、喜びと信頼の混合感情は、
映画は本当に良い。家にいながら異世界へ連れて行ってくれる。 一番好きな映画は何か?と聞かれると、はっきりこれとは答えづらいのだが、 一番観た映画は何か?の質問にははっきり答えられる。 シリーズを含めてにはなってしまうが、マット・デイモン主演の「ボーン」シリーズだ。 厳密に言うと全部で5作あるのだが、 僕的には 「ボーン・アイデンティティ」(2002) 「ボーン・スプレマシー」(2004) 「ボーン・アルティメイタム」(2007)。 この3作は一番観ている作品達だ。 あまり
「磨く」ことの自分なりの解釈について その電話は、2年に一度訪れる。 僕は、その電話をいつも楽しみにしている。 僕は、社会人1年目に買った靴を今でも修理しながら履いている。 今思ったけど、働き出してもう15年かと思うととても早いものだ。 社会人1年目、夏のボーナスで、 良い革靴を買った。 当時3万くらいだったと思う。 社会人1年目にしては高い買い物だ。 スコッチグレインという日本のメーカーで、 雨の日でも履ける使い勝手が良いものを買った。 先輩に、靴の磨き方を教わり、
御守りのような感じでいつも近くに置いている本がある。 デヴィット・フォスター・ウォレスの「これは水です」という本で、 文庫本より小さいサイズで、30分で読めてしまうものだ。 普段本を読まない人も、是非手に取って読んでみてほしい。 この本は、本というより、詩に近い。いや、エッセイと言うべきか。 ポストモダン作家として名を馳せたウォレスが、ケニオン・カレッジの卒業式に招かれ、卒業生に向けたスピーチの内容が和訳されたものだ。 一般的に卒業式では、希望の言葉を選ぶスピーカーが多
とても貴重な体験をさせてもらった。 株式会社タゼンの田中善副社長による、 銅の盃作り特別体験講座。 面子のような状態から、トンカチで叩きながら、盃を創っていく。 銅を叩く音はアルファ波とシータ波の間の音が出るらしく、脳が覚醒し、 脳にとって最高の状態を創り出せるらしい。 いわゆるゾーンに入るってやつだ。 途中僕も無心になり過ぎて、誰かの問い掛けを無視してしまった笑 途中、銅に熱を加える「なめす」という工程があるのだが、すずが熱と反応してしまい、 表面が少しえぐれてしま
僕は、吉田松陰もさることながら、弟子である高杉晋作の事も好きだ。 晋作は「幕末の風雲児」と呼ばれ、倒幕、 そして明治維新に貢献したことは 教科書にも載っているが、人生の大半を苦悩と共に過ごしたことはあまり知られていない。 実はとても繊細な性格で、エリート一家出身の晋作は、悶々とした生活を送りながら、最後は父の言うことを聞く優等生だった。 イギリスへの留学が決まり掛けていたが、 惜しくも最終選考で落選。 一方、長州藩のライバルである久坂玄瑞は京都で着実にその名を轟かせていた