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螺旋状に生きてみる

うちの会社では月初に全体朝礼を実施している。
そこではいつも社長の訓示ということで、毎回僕が脈絡のない話をつらつらと喋らせてもらっている。

今月は夢について話をした。

ドリームハラスメントという本を読み、とても共感したので、その内容を引用させてもらった。

僕たちは学校で夢について作文を書かされるくらい、幼少期から夢を持てと教わってきた。
日本では夢=職業という捉え方をする。
夢を持つ事ができれば、目標が出来るわけで、目標があれば目の前のことに頑張ることができるからという理由らしい。

僕は昔から夢を語るのがあまり好きではなかった。
なぜかは分からない。
もしかしたら、家が商売をしているから、あらかじめ決められた将来があるという事が嫌だったから、そのことを突かれている気がしていたのかもしれない。

確かに夢を持つことは素晴らしい。しかし、夢があったとして、夢が叶う選択肢しか生きられないとしたら、とても窮屈な生き方になってしまう気がする。
しかも、夢破れたりの状況に陥ったら、この先どうやって生きて行けば良いのか路頭に迷ってしまうこともあるのではないかと思う。

しかも、僕たち大人は夢がない子供に対し嫌悪感を抱きがちだ。
「今の若いもんは夢や目標もないのか」と言っているおっさんが目に浮かぶ。

でも考えみてほしいのだ。
夢が職業である必要なんてこれっぽっちも無い。

空を飛ぶのが夢だって良いし、家族と幸せに暮らすのが夢だって良いのだ。
そこに甘いも辛いもない。

少なくとも、僕が子供の時は、職業YouTuberなんて無かったし、変化が激しい今の時代、今の子供たちが大人になった時にまた新たな職業が生まれているだろう。
夢=職業の捉え方は、すでに崩壊しているのだ。

本の中で激しく参考になったキャリアの歩み方を紹介したい。
一つは逆算型のキャリア。
これは従来の歩み方で、将来なりたい職業を描き、逆算しながらキャリアを歩む生き方。

もう一つがとても良くて、これからの時代に適しているのではと思う。
もう一つが加算型のキャリア。
これは、好奇心に基づいてキャリアを積み上げていく生き方。
仕事でも趣味でもなんでも良いので、今自分が興味があることをどんどん突き詰めていく生き方。
目の前の事をコツコツやって、そこで開けてくる未来に身を任せる生き方。

僕は性格的に後者の方がとてもしっくりくるし、ワクワクする。

うちのグループの配送員は若い子がたくさんいるので、彼らに向けて今回は話をした。
夢を持てないことに悩まなくても大丈夫
その事を伝えたかった。

計画的に生きなくたって全然問題ないし、継続性が無くたって良い。

やがて何年か経った後、これまでのキャリアが必ず整合してくる。
全く繋がらなかった事が、やがて大きな意味を成してくれる。

だから今は、好奇心を大事に、若い頃しかできない事を思いっきりやって欲しい。あとはもう、面倒臭い自分に好奇心が勝つように、自分をご機嫌にするだけ。

彼らの無限大の可能性を信じながら、楽しみに待ちながら、僕は決して
「夢を持てーい!」なんてつまらないことは言わないようにしなくちゃ。

そして彼らの好奇心がうちの会社で満たせるような、そんな面白い会社にしていけたら良いなと思う今日この頃である。

今日もいい一日になりますように。
感謝を込めて。

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