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田舎暮らしでリモートの元任天堂UI/UXデザイナーの日常

はじめに

はじめまして。ARのスタートアップ【Pretia】のUI/UXデザイナーの杉野公亮です。私は北海道の東川町という田舎町に暮らしながらリモートで働いているUIデザイナーです。そんな私の日常をここに書こうと思います。

家の前の風景。田んぼです。

4人家族、田舎暮らしUI/UXデザイナー杉野です

Pretiaに入ってまだ半年ですが、UI/UXデザインについては11年以上の経験があります。2018年2月まで11年間、任天堂でUI/UXデザイナー兼ディレクターとして働いていました。Nintendo DSi , Wii U , 3DS , Switchのハード内蔵の本体機能(メニューとか設定とかの基本機能)周りに携わってきました。

39歳、田舎暮らしパラパラブック作家です

UI/UXデザイナーだと書きつつ、パラパラブック作家もしています。(心の中ではこっちが本業)「もうひとつの研究所」というアーティスト名でいろいろな仕掛けのあるパラパラブックを作っています。この話もたくさん掘り下げたいのですがそれはまた別の機会に。任天堂で働きながら休日とかを使って作っていました。2018年から2021年まではパラパラブックをメインで活動していました。

パラパラブック(出版物と手作り品含む)


畑を耕し、薪を割り、子育てしながらUIデザインをする

北海道の田舎のイメージは・・・そう。「広い」「食べ物美味しい」「寒い」ですよね。

■広い

周りはあまり家がなく隣の家まで100メートルくらい離れています。もちろんすぐ近くにはスーパーなどはないので車必須です。以前は滋賀県の便利な土地に住んでいたので車の免許を持っていなかったのですが、北海道では必須なのですぐに免許をとりに行きました。若い人たちの中に一人おじさんがいる感じでした。ちょっと若くなった気持ちになれました。
仕事に行き詰まったとき外に出ると「まあ、世界は広いからどうにでもなるか」的な感じになって一気に気分転換できます。

家の前の道路。お隣さんの家は100m以上離れています。

■食べ物が美味しい

そして大体農家さんなので、よくとれたての野菜をいただきます。また、妻の実家が港町なので海産物もよくもらっています。
田舎なので土地が安いので庭は広いです。ただ庭といっても「原野」だったのでちょっとづつ耕しながら畑を作り家庭菜園をしています。トマト・きゅうり・ナス・ピーマン・じゃがいも・大豆・黒豆・サヤエンド・モロッコインゲン・カブ・ダイコン・ニンニク・ギョウジャニンニク・大麦・ししとう・鷹の爪・アスパラ・山ワサビ・小葱・シソ・三つ葉・イチゴ・バジル・ミント・パセリ・カモミールなどなど色々と育てています。多分まだ書き切れていないのですが、土地があるので植えまくっています。
自分で育てた野菜はすごく美味しいですよ。自分で育てないと食べられない野菜の楽しみ方とかもあります。それもまた別の機会に書きたいと思います・・・。

原野の庭。一応畑があります。
2021年に採れたじゃがいも
大麦。横にいるのはうちの息子です。
2021年に採れたニンニク。大きいのは植えます。


■寒い

北海道でも私の住んでいる東川町は特に寒いほうです。真冬は-20度以下になることもよくあります。ただ、家は新築で建てたこともあり断熱がしっかりしているので暖かいです。暖房は全室オイルヒーティングが入っているのですが、それは使っておらず薪ストーブを使っています。
薪は買ったら高いのですが、近所の倒木をもらったり、丸太で買ったりすると安くなるので頑張れば頑張るほど暖房費が安くなります。
倒木や丸太はチェーンソーで切り、切った木を斧で割っていきます。割った薪はすぐに使えず、1年くらいは乾かします。なのでよく歳の分とかを事前に用意する必要があります。切ったり割ったりも結構時間かかるし重労働です。隙間時間ができたら薪割りをしています。薪割りは趣味のような感じではあるのですが、次の冬に間に合うようにしないといけないので、締め切りのある趣味です・・・。

家の前の道。冬仕様。
家の前の田んぼに鹿が来たりします。

■11歳と1歳の子育て

小学5年生の息子と1歳の娘がいます。田舎なので児童の人数が少なく必然的にPTAの人数も少ないので、役員がよく回ってきます。今年はPTA会長をやっています。そして少年団にも入っているので、送り迎えや手伝い等がたくさんあります。(少年団は習い事とは違い、親のサポートが多い)
そして基本的に家にいるので1歳児のお世話もしています。

2018年に建てました。


仕事の話〜UI/UXデザイン

やっとUI/UXデザインの話ですが、その前に。色々と書いてきたように仕事以外にも毎日やることがいっぱいです・・・。しかしPretiaではコアタイムにちゃんと時間が取れて1日8時間以上の勤務ができていればOKなので、薪割りや畑仕事や子供関連行事を間に挟みつつも仕事ができています!これって本当にありがたいことです。特に薪割りは生活に必須なので時間が取れないのはきついのです・・・。

毎日満員電車に揺られながら出社していた頃は本当に辛かったなぁとおもうばかりです・・・。あの出勤はあまり自分にはあっていなかったと思います。

1日の仕事の流れ

  • 午前9時ぐらいに業務を開始します。

  • オンラインの会議やデザイン作業をしつつSlackでコミュニケーションをとります。コミュニケーションは基本的に英語ですが「DeepL」があるのでやっていけています。この翻訳ソフトがなかったらPretiaで働けてないと思います・・・。

  • 午前12時から1時くらいまでお昼です。ただ、子供の世話をしつつなので、時間は結構前後します。

  • 1歳の娘がいる関係上、午後5時半くらいから夕飯になるのでそれまで引き続き作業をしています。

  • そして色々と家事をしたりお風呂に入ったり子供の面倒を見ているとあっという間に午後10時になります。その後やり残した仕事を片付けて午後12時近くに寝ます。

デザイン作業

UI/UXデザイン作業って何をしているんだろう?という疑問もあるかと思いちょっと深掘りして書いてみます。
ただ、Pretiaには「UI/UXデザイナー」は現状一人しかいません。というか、デザイナーという人種はほとんどいません。なので、UI/UXのみならずポスターやロゴアニメーションや会社資料、入社証やオンラインミーティングの背景などいろいろな仕事を受け持っています。
いろ〜〜んな仕事が降ってくるので楽しいのですが、手が足りないのです。一緒に働いてくださる方募集中です!

入社証のデザイン。真ん中からのぞきます。
真ん中からのぞいたときの中身


UI/UXデザイン

UI/UXを考えるとき一番長く時間を使うのは実際のグラフィックを作る前段階です。まずはプロダクトのやりたいこととか、現状のプロダクトマネージャーさんが作ったワイヤーフレームの疑問に思う部分などを徹底的に洗い出してメモしまくります。
メモをしながら改善案を考えてそれもメモします。全体的に洗いながらメモをしていくと、ある部分で解決方法がうまく見つからないものも出てきます。しかし別の場所の改善案を考えるとパズルがうまくはまったように、止まったままだった問題も解決することが多く出てきます。
そして全体的に改善案を出し尽くす頃にはパズルが綺麗にはまったような状態になります。(感覚として「これ綺麗に整ったんじゃない?」と思える瞬間があります。)
これはUI/UXデザインの醍醐味な気がしています。

グラフィックを作る時も全体のパズルが整った後だと方向性が決まっているので作りやすくなっています。XD上でグラフィックを作ってそのまま書き出して素材を作ります。別途Confluenceに素材をリンクした仕様書を作って実装担当者に渡します。

ARマップを作るアプリ「3Dスキャナー」のワイヤーフレーム。最初は注釈メモで溢れています。


デザインするときに大切にすること

いろいろなフェーズで大切なことは変わってくるのですが、毎度思い起こして大切にしていきたいのは「このプロダクトは結局何がしたいんだっけ?」というのをずっと忘れないことです。
色々と根を詰めて考えているとどんどん細部に気がいってしまいがちになり、本来のやりたいことから遠ざかってしまいます。よくあることです。そしてそのまま壁にぶつかり「うんうん」と唸って解決法を捻り出すのが大変になるのですが、そこで一旦初心に帰って「で、結局このプロダクトで何をしたいんだっけ?」というところまで戻れば、必ず解決方法は見つかります。経験上解決方法が見つからなかったことはないです。(忘れているだけかもしれませんが・・・。)

最後に

仕事と田舎暮らしを両立している日常を書き出そうと思ってつらつらと書いてきました。もっと家庭菜園のここら辺がUIデザインに生きていて、大自然の空気がUXの考え方を深掘りしやすくさせて、そして薪割りはワイヤーフレームのこんなところに有効なんだよ!とかいう話をかけるかなと思っていたのですが、思ったほど関係性はありませんでした・・・。
でも、言語化しにくい感性的な部分でたくさん影響は受けていると思います。自然から学ぶことはとても多いので。

ただ一つ言えるのは北海道で田舎暮らししながらでも最先端のARスタートアップで働けるんだよ!ということです。
こんな自由な働き方に興味を持った人はぜひPretiaで働いてみませんか?


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