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「顧客インサイトを事業成長につなげる方法」についての勉強会を主催したら、自信が確信に変わったので内容をすべて開示します

12月12日のゾロ目の日、顧客インサイトを事業成長につなげる方法について学ぶ勉強会を開催しました。内容に自信はありつつも、どんな人にどう伝えれば刺さるのかわからず、個人的にチャレンジングな企画でした。

勉強会には、以前相談を受け壁打ちしたことがあるSaaS企業のカスタマーマーケティングの方とその上司、やはりカスタマーマーケやコミュニティについて相談を受け壁打ちした別SaaS企業の方、そしてカスタマーサクセス責任者の方という4名の方にご参加いただきました。知っている方中心だったので話しやすかったです。全員が「カスタマー〇〇」な方だったのは、ある意味必然かもしれない。

この「顧客インサイトを事業成長につなげる方法」というテーマについては思い入れが強過ぎて、長らく手元で温めすぎてしまいました。おかげで、どう世に出したものか困っていたのですが、勉強会という形をとることでアウトプットver.1が完成し、参加者の皆さんとのやり取りから刺さるポイントや不足しているポイントがわかって、とても良かった。むしろ「今日の話をなぜnoteに書かないのか?」と詰められましたが。。

本記事では、その勉強会でお伝えした内容をベースに、参加者の皆さんからの反応、さらにやり取りから得られた気づきをもとにアップデートした内容をご紹介します。

このnoteを読むと、強い想いやパッションを持って事業を伸ばそうとしている経営者や事業責任者の方にとって、自社に欠けているものに気づき、強みを伸ばすヒントが得られると思います。また、顧客接点の場でたくさん良い話を聞いてるのにうまく活かせていないと感じてる方にとって、上司やチームに何を提案すれば良いかが見えてくると思います。

約9,000文字とちょっと長いですが、年末年始のお休みに読んでもらえるとうれしいです。

勉強会に参加した皆さんの感想・反応


アンケートにたくさんコメントを書いてもらえるのは、とてもうれしい!特に「なんとなく頭の中にあったものがハッキリ理解できた」「解像度が爆上がりした」というのが最高ですね。

顧客理解やサクセスシナリオの重要性について体系化・言語化されていて、頭の中で概念的に理解していいたものの言語化出来ていなかったものがスッキリできました。サクセスシナリオを誰が決めますか?の質問にはハッとしました

ユースケースをサクセスシナリオに昇華させて、部門横ぐしで顧客に伝えていくことの解像度が爆上がりしました!自社だけでなく他社のみなさんそれぞれのお悩みや取り組みを聞けたことで、理解が更に深まりました。

萩原さんの話をベースに認識が揃った状態で少人数でディスカッションや意見交換できて良かったです!

カスタマーマーケを学んだことがなかったのでとても勉強になりました!特にグローバルのセールスモーションがすごく腑に落ちました。

勉強会参加者アンケート回答より抜粋

勉強会の趣旨(なぜ勉強会を開催したのか)

MBA卒業後、戦略コンサルタント、グローバルIT企業での事業管理や組織変革を経て、スタートアップ企業の経営や企業向けのSaaS導入に携わってきた私のキャリアで、長く関わっているテーマが

事業をどう成長(または再構成・再成長)させるか
組織をどう変革するか

です。

これ、ホントやればやるほどむずかしいのですが、一方で、考えれば考えるほど意外とシンプルな内容に行き着くように感じています。

私が関わることの多い、SaaSやIT、スタートアップやベンチャー界隈、またマーケティングや事業開発の世界では、The Model、SLGやPLG、インサイドセールス、カスタマーサクセス、コミュニティ、カスタマーマーケティングなどなど、本当にたくさんのキーワード(バズワード)が生まれたり消えたりしてます。

そしてまた、これからも新しい概念や手法が「発明」されるのですが、つまるところみんな「事業をどう伸ばすか」を考えているだけなんですよ。

ところが、こうやたらとキーワード(バズワード)が出てくるがゆえに、
SaaS情報過多 とでも言うような状況の方を散見します。

さらに悪いことに、B2Bマーケティングについての情報が増えるにつれ(昔は全然なかったんです)、どういうわけか B2Bマーケティングとはリード獲得 という誤解が広がっている。正直、これは看過しがたい。

強い想いやパッションを持って事業を伸ばそうとしている。だけど、目先の情報やキーワードに惑わされて、大事なことがスッポリ抜けてませんか?

そう思ったのが、この勉強会を開催した背景であり、大事なことをちゃんと理解した上で、日々の業務にあたれるようになることがゴールです。


B2Bマーケティングとはリード獲得のことじゃない!

分業とマーケティング職の確立が進んだ結果(ソレ自体は悪いことではないですが)、B2Bマーケティングとはリード獲得のこと という誤解が広がっている印象があります(私の観測範囲)。

ある会社の、特定のマーケティング職の主たる仕事がリード獲得と定義されているのは、まあ良いでしょう。しかし、事業責任者や経営者すらも「マーケティングの仕事はリード獲得でしょ」と思っているなら、え?大丈夫ですか?と思います。

仮にそう思っているならば、市場をどう見て(セグメンテーションして)、どの顧客層に対して(ターゲティング)、どのように訴求するか(ポジショニング)は、すでに相当固まっているのですよね?そして、それは今後しばらく不動のものという自信があるんですね?

あ、それとも、マーケティング職ではない人が、それを仕事としてやっているですよね?と確認したい。もちろん、事業責任者や経営者自身がこれ(↑)をやってるなら、何の問題もありません。むしろ、それこそが責任者の仕事なので。

でも、事業責任者は数字を追うのと組織運営だけで手一杯!とか、経営者は資金調達・株主対応と採用だけで手一杯!な場合、はたしてこの事業戦略のど真ん中の仕事はだれがやってるのでしょうか?

事業戦略の根幹にマーケティングがある

以前、私が教わったことをご紹介しますね。

顧客分析は、戦略策定において最も重要な分析
顧客分析で最も重要なのは、セグメンテーション

STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)は戦略の根幹であり、これなくして成長戦略は立てられない、と教わりました。

ちなみにセグメンテーションは、市場全体の成り立ちを分析することなので、既存顧客と非顧客の両方を捉える必要があります。

勉強会では、「カスタマーサクセスは既存顧客への解像度が高く、マーケティングは今後顧客になってほしい非顧客の解像度が高いので、お互いに全体感が掴めていない」というコメントがありました。

良いポイントですね。補足すると、非顧客には「顧客になってほしい人たち」と「そもそも狙ってない人たち」が含まれます。ですから、「そもそも狙ってない人たち」も加えないと、市場全体を見ていることにはなりませんね。

では、全体像を見ている人はだれでしょうか?

この問いには、またあとで戻ってきたいと思います。

戦略の出発点はセグメンテーション

皆さんと前提を合わせたいので、少しレクチャーっぽくなりますが、しばしお付き合いください。

セグメンテーションには大別すると以下の2種類があります。

  • ニーズベース・セグメンテーション

  • バリューベース・セグメンテーション

どちらかが優れているということはありませんが、バリュープロポジションを構築するための示唆出しにはニーズベースセグメンテーションが欠かせない、と言われています。

バリューベースのバリューは価値観の方じゃなく、金額・値の方です。バリューベース・セグメンテーションは魅力度に基づく優先順位づけに有用


私自身の経験を振り返っても、スタートアップ未経験、SaaSやらSLG/PLGやらカスタマーサクセスやらといった知識が皆無な状態で、どうやって最初の戦略を考えたかといえば、

  • ニーズベースでSTPの仮説を立て、

  • 日々の活動にもとづきブラッシュアップし、

  • 捉えるべきニーズと自社プロダクトの訴求ポイント(バリュープロポジション)を擦り合わせる

という作業を地道に進めていました。当時はあまり深く考えず、「ゼロから事業を立ち上げるならこうするしかないよね」と思って、やってました。

ところが、独立後にスタートアップ・ベンチャー支援をしていくと、どうもSTPの重要性が認識されていなかったりセグメンテーションするにしてもニーズベースでやってなかったりすることが多いことに気づいたのです。

すでに確立した事業をやってる大企業ならまだしも、スタートアップ・ベンチャーで、その状態はマズいです。にもかかわらず、「リード獲得が課題」と捉えていたりするので、さらにマズい。

繰り返します。

事業戦略を立てるには、顧客分析が大事で、なかでも最も大事なのがセグメンテーション。

バリュープロポジション定義のためには、ニーズベースでセグメンテーションして示唆出ししていく必要がある。

これ、ぜひ知っておいてください。

(勉強会では私の実体験も交えながら、もう少し深掘りしました。タイトルで「すべて開示」と書きましたが、書けないこともチョットあった。ごめんなさい)

セグメンテーションが適切にできてはじめて、WHO, WHAT, HOWの話ができる

もう少しレクチャー続きます。知ってるよという方は斜め読みで飛ばしてください。

バリュープロポジションが決まらなければ、マーケティング活動も営業活動も始めようがありません。だって、だれに何を訴求するかが決まってないのですから。

そのバリュープロポジションを決めるための、最初の一歩がニーズベース・セグメンテーションです。

顧客になりそうな人たちだけでなく、市場全体を見ましょう

世の中には、異なるニーズを持つ人たちがいる。それをどう見るのか。検索して出てくるようなデータだけで適切なセグメンテーションができるほど甘くはありません。丁寧に定性データを積み上げる必要があります。

そんなセグメンテーションをやった先に、ようやく皆さんお馴染みの、どの顧客セグメントを狙うのか(WHO)、その人たちに何を訴求するのか(WHAT)という話が出てくるワケです。

異なるニーズを持つ人たちのなかで、どのセグメントを狙うのか。これがSTPのT、ターゲティングです。セグメンテーションで市場全体(既存顧客+非顧客)を見ていれば、ターゲティングとはどのセグメントを狙うかを決めることであると同時に、どのセグメントを狙わないのかを決めることだというのも理解しやすいと思います。

どのセグメントを狙い、どこは狙わないのかを決める

戦略とは「何をしないかを決めること」と言いますが、まさにこのターゲティングで「だれを狙わないのか」を決めること。戦略を立てているわけです。

そして、特有のニーズを持つ人たち(ターゲットセグメント)に価値を感じてもらえるよう、理解してもらいやすいように自社・自社製品を訴求する。自らの位置付け ーポジショニングー をターゲットセグメントの人たちに合わせて調整します。

ここで大事なのは、何を言って、何を言わないか(WHAT)。相手が価値を感じる部分は訴求するが、相手の興味が薄い部分を前面には出さない。あれもこれも伝えるのではなく、ポイントを絞る。言わないことを決める。これもまた戦略です。


顧客のニーズや行動を知る近道はユースケースを知ること

ご高説はわかった。で、どうすればいいの?と思った方、大変お待たせしました。

では、どうすれば顧客のニーズをもとにした戦略立案ができるようになるのか。実際にどうやるのか、という話に入ります。

顧客のニーズを知るには、顧客から得るのが一番いいに決まってます。でも、「どんなニーズあります?」と聞くわけではありません。

聞くべき・知るべきは「ユースケース」です。

経験にもとづく私なりの定義です。世間一般でこうと決まってるワケではない。

ユースケースが大事!という話は以前のnoteにも書きました。このnoteで、ユースケースについて定義するとともに、そこからインサイトを導く方法についても解説しているので、以下に抜粋します。

「ユースケース」とは、事例記事のことではありませんむしろ、顧客インタビューのアウトプットが事例記事だけだなんて、すごくもったいない

ユースケースそのものはアウトプットではなく、言ってみれば社内資料なので、形式は問いません。一覧性や検索性が担保できれば、ラフなメモでもいいと思ってます。
ただし(B2B SaaSでは)以下の5点がカバーされている必要があると思っています。

① どの部署のどんな役割の人たちが
② どんな仕事(業務)で
③ プロダクトのどの機能を使って
④ (プロダクトを活用して)どのように仕事をするようになり
⑤ それによって何が良くなったのか


このリストを見ても「まあ、そうだよね」という反応だと思います。それくらい当たり前な内容が並んでます。

ですが、社内でコレがちゃんと蓄積・整理されてるでしょうか?
いつでも、だれでも(どの部署の人でも)、参照できるようになっているでしょうか?

上記5つのポイントはあくまでも基本セット。本当に知りたいのは「で、結局お客さんは何がうれしいの?」「ウチの製品・サービスのどこに価値を感じてるの?」という点です。

そのためには、①~④をしっかりと理解した上で、⑤の答えをグリグリと深掘りしていく必要があります。

それ(良くなったこと)は、どういう意味があるんですか?
それって、なんで良いことなんですか?
それは、どれくらい違うんですか?
以前は、どうだったんですか?
なにがどれくらい変わったんですか?


こんな感じでグリグリと深掘りしていくのです。毎回すべてのお客さんから「コ、コレは!」というインサイトが得られるわけではありませんが、それでも「おお、なるほど!」という発見は得られます。

既存顧客のユースケースをもとにSTPをブラッシュアップしていく

ユースケースというのは、実際のお客様の実例です。あなたの製品やサービスをそのような形で使っているということは、そこに何らかの価値を感じているからです。それこそが活用すべき顧客インサイトです。

先ほど定義したSTPに対して、既存顧客をプロットすると同時に、セグメンテーションの軸であるニーズや行動をブラッシュアップしていきます。そして、ニーズと対をなす自社プロダクトの提供価値について解像度を高めていきます

既存顧客のたくさんのユースケースを知ることで、徐々に理想的なユースケース、それなりなユースケース、例外的なユースケースが選別できるようになっていくはずです。


理想のユースケースを実務に落とし込む

いよいよ実践的な部分に入っていきます。たくさんのユースケースの中から、理想のユースケースを選びましょう。私は、理想のユースケースをSTPの具体例というイメージで捉えています。

具体的には、以下のようなイメージです。

  • 〜〜なニーズを持つ顧客セグメントAに、自社プロダクトの持つ価値のうち◻︎◻︎を訴求する。

  • そのために、自社プロダクトを〇〇〇と位置づけ、◻︎◻︎の価値訴求を中心としたメッセージを伝える。

  • 顧客セグメントAの具体的なターゲティングの方法は、属性Xと属性Yで絞り込む。

このように理想のユースケースを、「だれに何を訴求するのか、どのようにリーチするのか」という形に落とし込んだものが事業戦略の根幹であり、GTMのベースになります。


サクセスシナリオが組織に横串を通し、事業戦略の一貫性を担保する

実際の顧客のユースケースを集め、そのなかから自社の戦略の柱となる理想的なユースケースを決める。この理想的なユースケースを私はサクセスシナリオと呼んでいます。

STPを実務で参照できる内容=サクセスシナリオに落とし込むことで、マーケティング部門もセールス部門もカスタマーサクセス部門も、同じ目線を持つことができます。

こんなニーズを持つ顧客に、この内容を訴求しよう。なぜなら、自社製品のこの部分に価値を感じてくれるはずだから。

みんなの頭の中にこういう共通認識を持ちたい

この共通認識があれば、個々の施策や活動に落ちていったときに大きなズレは発生しません。つまり、組織に横串が通り、戦略の一貫性が担保できるようになるのです

逆に言うと、機能別組織(マーケ、インサイド、営業、CSのような)をつくるなら、前提としてこのような横串を通すシナリオがないと、そもそも組織間連携ができません。機能別組織ではどうしても組織内に閉じた施策になりがちですが、マーケティング部門としてコレをがんばろう!とか、カスタマーサクセス部門でコレをやってます!と施策を展開しても、横串が通ってなければ効果は出ません。

ちなみに、このような組織横串のシナリオのことを、外資ITでは Sales Motion とか Sales Scenario と呼び、現場に徹底的に落とし込まれます。だからこそ、分業が成り立つわけです。これ無くして The Model型の分業はあり得ないんです。

勉強会の場では、私を含む外資経験者から「当時は何だよコレ!(怒)と思ってたけど、今になってわかるよね、あれの意味」という発言が相次ぎました。

特にグローバルのセールスモーションがすごく腑に落ちました。

勉強会参加者の声(再掲)


Q. なぜわざわざ「サクセスシナリオ」と呼ぶの?セールスシナリオの方が馴染みがあるんだけど?
A. かつてソフトウェアがオンプレ中心だった時代は、Sales(受注)までがビジネスサイドのプロセスでしが、サブスク中心の現代ではカスタマーサクセスまで含めた一気通貫のシナリオが求められています。また、理想のユースケースは、サクセスした顧客から導き出すことを踏まえると、セールスシナリオではなく、サクセスシナリオと呼ぶ方が適切だと思って、そう呼んでます(勝ちパターンと言ってもいいんですが、何となくシナリオの方がいいかなと)

大事なポイントなので、もう一度。

サクセスシナリオがあるからこそ、スケールした組織間連携ができるようになるのです。逆に、サクセスシナリオがない状態で機能別組織をつくれば、個別顧客ごとの対応になる、つまりスケールしないのは当然とも言えます。


どんな施策をやるかよりも、大事なこと

「サクセスシナリオ、そこまで部門間で認識合ってないかもしれない……さっそく作らなきゃ」と思った方は、ちょっと待ってください。その前に確認したいことがあります。

御社にサクセスシナリオを決める人はいますか?

そもそも決める人がいなければ、認識を合わせるのはむずかしいですよね。

スタートアップのアーリーステージ(初期段階)ではあまり深く考えずともファウンダーがその役割を担っているので、あまり意識していなかったかもしれません。正直に告白すると、私自身がまさにそうでした。

ところが、組織が大きくになるつれ(チームが細分化するにつれ)、機能別組織のリーダーはいてもそこに横串を通す人がいなくなってしまうことが多いんです。ですから、意図的に「決める人」を置かないかぎり、現場主導での組織連携では限界があります。

勉強会では「あぁ、サクセスシナリオを決めようと現場から提案してるんですが、組織間連携が大変でめちゃくちゃ時間かかります…(涙)」という悲痛な声が聞かれました。

そうなんです。これを現場主導でやるのは相当シンドいんです。

サクセスシナリオを誰が決めますか?の質問にはハッとしました

勉強会参加者の声(再掲)


さらに言えば、これまで見てきたとおり、サクセスシナリオを決めるためには既存顧客のユースケースをたくさん知る必要があり、そこからインサイトを導き出す必要があります。そこで次の質問です。

御社で「顧客を知る」ことを*仕事として*やっている人はいますか?

手が空いたら、時間が空いたら、余裕があるときは、、、ではダメなのです。顧客を知る、顧客のユースケースを収集・整理・分析することを本務としてやる。そういう人がいなければ、サクセスシナリオの叩き台を作ることすらむずかしいのは、ここまで読んでくださった皆さんならわかりますよね。

ここでもまた「時間があったらになりがちです…」という声が聞かれました。わかります、そうですよね。

サクセスシナリオというのは、文字通りサクセスした顧客のユースケースからつくられたものですから、それを実行していけば自ずとサクセスする顧客が増えるはず。つまり、事業が成長する蓋然性が高いと言えます。逆に、サクセスシナリオがなければ、日々の作業は進められても、それが事業成長につながるという保証がありません。

ですから、御社に「顧客を知る」ことを仕事としてやっている人がいないとしたら、それは事業成長を目指す上でかなり大きな、構造的な問題です。まずはそこを解決しないといけないんです。

逆に、「ウチで言ったら〇〇さんだな」と言えるなら大丈夫、あとはやるだけですから。


おわりに

長文noteを最後までお読みいただき、ありがとうございます。事業成長を実現したい、顧客起点で事業を伸ばしたいという方には、バズワードに踊らされることなく、本当に大事なことを知ってほしい。そんな思いで、このnoteを書きました。

今回の内容が参考になったという方はぜひ❤️を押して教えてください!(励みになります)

書き起こすと抽象的・概念的で伝わりづらいところも多かったかもしれませんが、勉強会ではQ&Aやディスカッションを交えて話したので、もう少し伝わっていたと信じたい。参加者の皆さんがやる気に満ちて職務に戻っていかれたのが、とてもうれしい。冒頭で「内容に自信はありつつも、どんな人にどう伝えれば刺さるのかわからなかった」と書きましたが、皆さんの反応を見て自信が確信に変わりました。


また勉強会あるなら参加したいよ!という方は、このnoteのコメント欄やTwitterなどで教えてください!反応が多かったら、第2回を企画したいと思います。

萩原のTwitter:https://twitter.com/Masa_Hagiwara

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