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短歌·俳句ごときもの

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#花

ふた花はふるゝことなく

ふた花はふるゝことなく

ふた花はふるゝことなくまぐはひて

たがひの色を

月洸にしむ

花風月

花風月

満月の夜に咲かむと月綻ぶ
肌にほど良き寒さの夜道

***

十五夜に咲こうと月がだいぶまあるく綻んでいる

肌にちょうど良い寒さの夜道に

*********

月灯す夜に待ち居ればチクタクと
寒さこの身に時を刻みて

***

月明かりの夜に待っていると

時とともに寒さが針のように

この身に染み入って来る

***********

夜の帷四方山の香の漂ふも

まだそのうちに春告ぐ花なし

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時満ちて 青空押しのけ 花ほころぶ

時満ちて 青空押しのけ 花ほころぶ

時満ちて 青空押しのけ 花ほころぶ

2014/03/25

風花の 舞いに重ぬる 君が生

風花の 舞いに重ぬる 君が生

風花の 舞いに重ぬる 君が生 

2月は大学時代の友人の命日がありました。

色白だった彼の肌のように純粋で、

淡雪のように繊細で、

穢土の上に身を置き続けることに耐えられなかったのでしょうか・・・

自ら命を絶った彼

彼が苦悩していることは

私の目からも明らかでした

それでも何もできなかった

私が彼を知ったときから亡くなるまでは、

一年にも満たない期間でしたが

私は彼と僅かな期間

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