花風月

満月の夜に咲かむと月綻ほころぶ
肌にほど良き寒さの夜道


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十五夜に咲こうと月がだいぶまあるく綻んでいる

肌にちょうど良い寒さの夜道に



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月灯ともす夜に待ち居をればチクタクと
寒さこの身に時を刻みて


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月明かりの夜に待っていると

時とともに寒さが針のように

この身に染み入って来る



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夜の帷とばり四方山よもやまの香かの漂ふも

まだそのうちに春告ぐ花かなし


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夜の帷に夕餉などの雑多な香りは漂っているものの

まだその香りの中には、春を告げる花の香りはない










※ 待ち人は塾帰りの息子♡