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子育て四訓

  • ふネィティブアメリカンの教え

 日々の子育てには「これで良いのか?」と自問自答が続きます。皆さんは、
・子供の言動は親の責任、親としてきちんと教育をしなければいけない。
・子供が失敗しないように、私が解決しなければいけない。
このような思いに駆られることはありませんか。間違いというわけではありません。けれども子供のやることすべてが親の責任ではなく、すべての失敗が子供をだめにするわけでもありません。
 子育ての目標は「子の自立」です。私たちは子供を思うあまり、「子供が自ら解決しなければいけない問題」に手や口を出してしまうことがあります。「お父さん、ありがとう!」と無垢な笑顔で言われると「もっと、もっとやってあげたい」という気持ちになりがちです。
 とはいえ、私たちがいつまでも「子供にやってあげている親」のままでいると、子供が自分自身で考え、課題を解決する力が身につかなくなってしまうでしょう。それは、私たちの望むところではないことは、言うまでもありません。
「子育て四訓」というアメリカ先住民の言い伝えがあります。
・乳児はしっかり肌を離すな
・幼児は肌を離せ、手を離すな
・少年は手を離せ、目を離すな
・青年は目を離せ、心を離すな
 小中学生は二つ目から三つ目、高校で四つ目でしょうか。小学校の3年生、4年生からは直接世話を焼くことを減らし、見守る姿勢が必要なようです。
 そうはいってもこの「見守る」というのがなかなかに難しいです。「勉強しなさい」「早く起きなさい」などとは「もう言わない!」と決心しても、我慢した末にいつも以上にきつい口調になってしまうこともしばしばです。また、「自分が子供の頃に辛い経験をしてきたから、子供には絶対に苦労させたくない」という気持ちから、 過保護になってしまう場合もあります。
 子育ては、自転車の乗り方を教えることに似ています。補助輪を外し、自転車の荷台からそっと手を離します。自分だけで走れた時の子供たちの表情を覚えておいででしょうか。あの表情が、私たちの目指すべき「自立」した喜びを象徴しています。
 子供たちが自分で考えて進む方向を決めて、自分の力で進み、転んでもまた起き上がって走り出せるように、私たち大人は寄り添い、やがてそっと手を離して見守っていきましょう。