MARVO(マーボ)

小学校の校長として2024年3月まで勤務。不登校ゼロ、相談しやすい学校と95%の保護者…

MARVO(マーボ)

小学校の校長として2024年3月まで勤務。不登校ゼロ、相談しやすい学校と95%の保護者の方に回答いただきました。 「子どもは未来のおとな」をキーワードに教育・子育てから見たこと、聞いたこと、体験したことなんでも綴ります。共感してくださる方、教えてくださる方と出会えますように。

最近の記事

先輩の先生にMARVOが「叱られた」話

「あのよぅ、MARVOさん。俺はね、子供らに絶対言わないようにしていることがあるんだ。」 「それはね、『お前たちもう知らない』『もう面倒みない』なんてたぐいの言葉だ・・・」 当時、隣接する市の中学校バレーボール部顧問だった、T先生の言葉です。 その日、顧問として練習試合に来ていた私は、自チームのプレーのできの悪さにキレ、朝からずっと部員たちを叱っていました。 試合間にも修正練習を重ね、十数セットをこなしましたが、1セットもとることはできませんでした。全敗です。 練習試合

    • 小学校の先生はスーパーマン

      マジあり得ないんだけど 先日食事中に、息子たちの小中学校時代の話になりました。 「マジあり得ないんだけど」 「全部ひとりでやるんでしょ」 「その時は何とも思ってなかったけど、中高へ行ったら、それぞれ教科ごとに先生いるわけじゃん」 「小学校の先生、やること多くね⁈」 彼らは、卒業後小学校での担任の先生方のご苦労に改めて気づいたようです。 多くの子供たちにはこのように考える瞬間が訪れるのではないでしょうか。 スーパーマン 言葉に詳しく、計算にも長け、自然のこと地理や歴史も

      • ベテランこそが危険

        ルーキースマート 「オラクル」や「テスラ」で役員を務めたリズ・ワイズマン氏は、著書「ルーキースマート」で「新たなことを学ばない中堅以上の働き手が、時代遅れの知識や自分の経験をもとに仕事をすることは、致命的間違いにつながりやすい」と語っています。 今がチャンス‼ 皆さんは、次のようなことはありませんか? 新たな「学び」が必要な人の兆候 □ 大体仕事はスムーズに進められる □ 周囲からそれなりに評価を受けている □ 全力で考えなくともある程度成果は出せる □慣れているの

        • 子供たちのミッションはなんですか?

          「もう、起きなさい」 「早くご飯食べなさい」 「しっかり勉強しなさい」 「静かにしなさい」・・・子供たちに求められているのは、その通りにすること、できれば早く。 できると大人から「ほめて」もらえます。  この場合、子供たちのミッションは「言うとおりにすること」です。けれども「大人の言うとおりにすること」は「大人の言うことを聞く」こととは違います。   「言うとおりにすること」をいつも求められ、従うことで自分を認めてもらえる「成功体験」だけを積み上げていくと、子供たちが「指示待

        先輩の先生にMARVOが「叱られた」話

          願いは同じ

           9月10日、11月を目途に行動制限を緩和し、社会経済活動の再開を目指す方針が発表されました。その条件として「ワクチンの接種証明書」や「PCR検査陰性証明書」の提示があげられています。  4か月以上「緊急事態宣言」が続いている沖縄県石垣市では、スマートフォンを利用した「デジタル接種証明書」が今月中に導入されると報道されました。 アフターコロナへ向けての動きに「希望」の光を見る思いがします。 私はずっと会えていない友達と以前のように話がしたいです。遠くにドライブしたいです。

          大人は「テスト」で給料はもらわない。

          友達とのトラブルを成長のチャンスに 成長するにつれて、子供は、「他人の存在」を意識するようになり、それとともに、友達の「アラ」が見えてきます。その成長の一過程が、「いいつけ」たり「指摘」したり、場合によってはトラブルに発展します。 私は、この友達とのトラブルを、「成長のチャンス」と捉えています。教科書や問題集では学べない「人生の実地訓練」ともいえることを通じて、ぶつかり合い、すれ違って「人との心理的な距離感」「適切な言葉選び」「表情やしぐさ」「相手の考えを想像する

          大人は「テスト」で給料はもらわない。

          子育て は ハンバーガー

          子育てをハンバーガーに例えると 下のバンズは、「毎日の生活」です。 その上に 友だちとの人間関係 学習・習い事や、趣味 などが積み重なっていきます。 最後に家族の愛情です。 これがないと、全部乾いてしまいます。 中でも、私が考える最も重要な部分は、一番下のバンズです。 毎日の生活とは具体的に… 起きる時間や寝る時間が大体決まっている 挨拶ができる お礼が言える 場面や時間に相応しい態度がとれる 話が聞ける 食事や入浴のマナーを知っている 脱いだ靴をそろえる などなど

          子育て は ハンバーガー

          叱っても、いいんです。

          「ほめて育てる」すっかり子育ての主流、いや教育の主流になっている印象があります。  父親や母親は「ものわかりの良い、叱らない大人」の役を引き受け、躾や厳しい指導は、教師やコーチに外注する。あまつさえ、叱ってくれた教師や周囲の大人にクレームを入れる。これでは子供は育たないと私は考えています。  必要な時に、適切に指導を受けること。その大切さは「ほめる」時も「叱る」時も同じです。   人は間違います。 わかっていても不適切な言動をとることがあります。 子供ならなおさらです。

          叱っても、いいんです。

          電子レンジは、突然に

          私たちの生活になくてはならない「電子レンジ」。 その原理は1947年に技術者「パーシー L スペンサー」のポケットに入れた「チョコレートピーナッツバー」が溶けたことから発見されました。 航空機レーダーに使用される、「マグネトロン」の研究室を訪れたスペンサーが、装置の電源を入れると、ポケットのピーナッツバーが溶けたというのです。 「航空機用レーダー」と「調理」というまったく関係のないもの同士を関連付け、新しいものを作り出すこと。スペンサーはピーナッツバーの「気づき」

          電子レンジは、突然に

          有名な「山本五十六」の言葉。実は続きが・・

          やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、 ほめてやらねば、人は動かじ。 話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。 やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。 人材育成や、教育の本質を表しているとされ、定番中の定番ともいえる旧日本海軍連合艦隊司令長官・山本五十六(やまもと いそろく)の言葉です。はじめの一文は私も知っていましたが、残りの二文を知ったのは四十代の後半だったかと記憶しています。 毎日、長い時間を子供と過ごす親や学級担任は、ともすると

          有名な「山本五十六」の言葉。実は続きが・・

          人は多面体

          「あなたは、〇〇な人ですね」と見切ったようにいわれたら嫌ですよね。 良いことならまだしも、そうでないならならなおさらです。 それは大人でも子供でも同じでしょう。  ともすると、私たちは「あのひとは〇〇人、あの子は△△な子」と、他人をわかった気になります。  あなたが望むような言動をしてもしなくても「その人にはそのような面がある」だけのことです。  人は多面体のサイコロのようなもの。誰しも様々な面をもっています。 「この人はこういう人」とレッテルを貼れば、あなたの前では

          子育て四訓

          ふネィティブアメリカンの教え  日々の子育てには「これで良いのか?」と自問自答が続きます。皆さんは、 ・子供の言動は親の責任、親としてきちんと教育をしなければいけない。 ・子供が失敗しないように、私が解決しなければいけない。 このような思いに駆られることはありませんか。間違いというわけではありません。けれども子供のやることすべてが親の責任ではなく、すべての失敗が子供をだめにするわけでもありません。  子育ての目標は「子の自立」です。私たちは子供を思うあまり、「子供が自ら解決