人は多面体
「あなたは、〇〇な人ですね」と見切ったようにいわれたら嫌ですよね。
良いことならまだしも、そうでないならならなおさらです。
それは大人でも子供でも同じでしょう。
ともすると、私たちは「あのひとは〇〇人、あの子は△△な子」と、他人をわかった気になります。
あなたが望むような言動をしてもしなくても「その人にはそのような面がある」だけのことです。
人は多面体のサイコロのようなもの。誰しも様々な面をもっています。
「この人はこういう人」とレッテルを貼れば、あなたの前では「その面」しか見せなくなります。
それが、良くないレッテルだった場合、あなたは、その人から「嫌いな人」「自分を認めてくれない人」とレッテルを貼り返されます。
固定化された関係性のもとでは、大人であれ子供であれ、成長は望めません。
とはいえ、私たちも人間ですから、「あう、あわない」はあります。「人をありのままに受け止める」ことは難しく感じます。
私は、その人の言動にがっかりしたり、腹が立った時には、
「家族や恋人の前では、きっと違うのだろうな」
「おじいちゃん、おばあちゃんにとっては、かわいくて仕方のない孫に違いない」
と、自分には見せてくれない別の面の存在を考えています。
どのような言動も、その人にそのような面があるだけです。
その人を良くみて、上手にサイコロを振り、その人の「良い目」が出るようにすること。
常に「ほかの面もあるはず」と想像力をもって人と接すること。
なにより、その人を「わかろう」と思って接すること。
そう私は心がけています。