信用を切り売りする人たち
昔から信用を切り売りする人たちがいる。
灰色マルチ商法信者、突撃生保レディ、無責任証券マンなど、多岐にわたる。
最近では、ネット上でインフルエンサーと呼ばれる人たちが信用を切り売りしていることが多い。
そこで今回は、インフルエンサーと信用の切り売りについて書き綴っていく。
インフルエンサーになったキャバ嬢
キャバ嬢からインフルエンサーになった知人の女性がいる。
彼女は、私の知人が専務を務める会社の店で働いていた。
正直、昔はそれほど売れていなかった。
専務が売れない彼女の売り出し方を模索しており、その件に関して私にも相談話をしたことがある。
結果、SNSで売り出す戦略が練られ、実行された。
その後、彼女は売れた。
ネットで人気が出たこと、そして何よりも店の協力があって、かなり売れた。
しかし、彼女は店を辞めた。
プロのインフルエンサーになった。
彼女は、企業の商品をSNSで紹介することで報酬を得る。
時々、勤めていた店に客として顔を見せることがあったので、その時に聞いた。
「商品を一回紹介して、その報酬の相場はいくらか?」と。
彼女は答えた。
「100万から、です」
彼女曰く「積み上げた信用を切り売りするわけだから、高いのは当然」とのこと。
どうやら、信用を切り売りしている自覚はあるようだった。
その後、彼女は信用を売り切ったようだ。
知名度が高い分、トラブルも多く、影響も大きかった。
トラブルが続けば、信用は底まで落ちる。
ちなみに、少し前に彼女が働いていた店へ行った。
そこで、再びその店で働く彼女の姿を見た。
若い世代が目指すインフルエンサービジネス
最近は、若い世代の人がインフルエンサーになって金儲けをしようという動きが目立つ。
もちろん、それ自体は悪いことではない。
是非、頑張って金を稼いで欲しい。
しかし、問題がある人も多い。
1.商品のレベルが低い
2.過大広告が過ぎる
3.売り逃げする気満々
素人に少し毛が生えたレベルの人がつくった超初心者向けの商品・サービスに対して、過大なクオリティを演出し、売ったら勝ち、次は無い。
こんな商売のやり方だ。
控えめに言って、あまりに稚拙。
はっきり言うと、情報弱者を食いものにしている情弱ビジネス。
そんなことをする人があまりに目立ち過ぎている。
初心者向けに甘い情報を配信し、信用を稼ぐ。
ある程度貯まったら、信用を換金する。
これを繰り返していては、ただの自転車操業だ。
よほど売りまくって、上手く逃げ切らない限り、その後は暗い。
本当の利益はカップから溢れた水
信用というのは、決して切り売りするものではない。
信用は「信頼」へ至るための最低条件だ。
少し比喩表現にチャレンジしてみよう。
信頼というカップがある。
そして、信用という水がある。
カップに水が十分に溜まった状態が「信頼されている」状態だ。
信頼をされるには、水を注ぎ続けて、カップに十分な水を貯めておく必要がある。
さらに、その状態でもカップへと水を注ぎ続ける。
そして、カップからこぼれ落ちた分が「飲んでも良い水」だ。
カップの中の水は、減ることもある。
ミスしてこぼしてしまうこともある。
放置しておくと、自然と蒸発もする。
だから、常に水を注ぎ続けなければならない。
ガソリンのように簡単に満タンにはできない。
つまり、ビジネスはドリンクバーのように「甘くはないよ」ってこと。
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