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第十七釜: お兄様が松茸よりうどんが好きなはずがない。

お世話になります。Marunouchi Muzik Mag 編集長 Sin でございます。

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別子銅山です。愛媛県新居浜市の山麓で、江戸時代から1973年まで銅を生産し続けた日本を代表する鉱山です。かつては一万人が暮らした空中都市も、今では森に覆われた東洋のマチュピチュ、追憶のラピュタ。人造物が時間と自然に飲み込まれる様は、いつだって畏怖と美麗の二極を感じさせてくれますね。

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今日の運転サウドントラックは、ロイヤル・ハントが1996年にリリースした2枚組のライブアルバム "1996"。D.C. クーパーが加入して初の日本ツアーを収めた作品です。今では記憶も朧げですが、テイチクの初回盤にはギターピックが入ってたんじゃなかったかな。たぶん普通に使ってしまいましたが…

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間違いなく、人生で最も聴いているアルバムだと思います。高貴な見た目も、女々しいアクションも、縋るようなファルセットの使い方も、すべてひっくるめて、D.C. クーパーが好きなんですよね。

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消防士さんなんですよね。こんなヒラヒラで火事に飛び込んでいったら即火だるまだと思いますが、大丈夫でしょうか?

私でもすっかりその名を忘れていたヘンリック・ブロックマンについて、当たり前のように熱く語る波多野さんを見てこの人はその筋の本物だと確信したんですが、とにかく D.C. は、ヘンリックにはなかった圧倒的なボーカルの力量と華やかさを兼ね備えていたんですね。ヘンリックも見た目はルイ14世くらい高貴なのは高貴でしたが…

最近はめっきりライブ盤が少なくなりましたよね。もしかすると、レコード通りの演奏を行うアーティストが増えたからなのかもしれません。YouTube の普及もその一因でしょう。でも私はライブ盤が大好きだったんです。代表曲が集まっているのも理由の一つではありましたが、レコードと異なる演奏、レコードと異なるメンバーでの化学反応を感じられるワクワク感がありましたよね。

だから、ヘンリック時代の名曲の数々を、ある意味 D.C. がこのライブ盤で完成させてくれたんですよね。そこそんな高音で歌いあげるの?!って興奮が山ほどありましたよね。でも、不思議なことに、私の愛するロイヤル・ハントの楽曲は大半がヘンリック時代に書かれていたりするんです。そういったケミストリーの不可解がロックの面白さだったりするんですが。そうそう、デビュー作ではギターソロを NARITA の天才マック・ガウナが弾いていましたしね。

アンドレ・アンダーソンにはいくつか自分のクリシェがあって、あのゴージャスなコード進行を聴けばロイヤル・ハントだなあと思います。レフティーのギタリストJ.K. とスティーンのベースが左右対称の美しい造形美を作り上げるとロイヤル・ハントだなあと思います。マリアとリゼの荘厳なコーラスが会場を包み込むとロイヤル・ハントだなあと思います。D.C. のプロレス大好きなメンバー紹介を聞けばロイヤル・ハントだなあと思います。

ジョン・ウエスト時代も、マーク・ボールズ時代も、今のロイヤル・ハントだってもちろん素晴らしいですが、当時の煌めくような瑞々しい北欧メタルは、VHS と CD の中だけに残されています。

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今日の一軒目は高松市郷東町にあるひさ枝。海の側にある倉庫うどんのはしりです。うどん屋さんなのに替え玉が可能。

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出ました、松茸うどん松茸増しです。増しているので1600円。今年は新たに松茸一本乗せうどん2100円が登場していましたが、うどんに2000円以上払うとちんぽがシェイクしてしまう特異体質なので潔く諦めました。

これはもう土瓶蒸しですよね。香りもダシも高貴です。まさにうどん界のロイヤル・ハント。少量のすだちがまた絶妙。たいてい、タコの大将がサービスしてくれる揚げたてちくわがまた合うんです。松茸は傘が開いているので、そんなに高価なものではないでしょうが口と鼻に入れば一緒ですよ。デンマークの森の味がします。

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二軒目はホームグランド麺むすびの肉しっぽく。小中からの友達、さとる君の家の近くです。最近一番ハマっているうどんかもしれません。おあげと牛肉にしっぽくの豊かなダシが染みて染みて。量もずっしりです。

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このお店に来たら卵の半熟具合が最高の親子丼と、ホットケーキミックスみたいな粉で揚げているウインナーはマストです。どちらもほんのり甘くて、うどんの塩っぱさと完璧なコントラストを描いてくれます。

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キンキンに冷えたお水を大ジョッキで持ってきてくれるのも嬉しいですね。意外にも、お客さんに出す水に拘るうどん屋は少ないですから。

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三軒目はえん屋。片原町駅の近くにあります。個人的に、讃岐の夜うどん No.1。ロックの人のサイン色紙みたいなものが沢山あるので、たぶんロックな店です。

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明日への活力 讃岐うどんと 美味い酒!!以上。

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このお店に来たら、鶏南蛮とかしわバター丼がマスト。香ばしくパンチの効いたかしわバターと、優しい鶏南蛮のダシが互いを補いながら、カロリーとプリン体の摂取を高め合ってくれますね。朝昼晩うどんで、さらにこんなもので閉めていたら痛風しか勝たん

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というわけで、もし第十八釜があればお会いしましょう。シェイクちんぽ!


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