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合宿での栄養セミナーの1ヶ月後にアフターフォローを実施したら効果テキメンでした

4月に中学1年生だけのサッカー合宿が行われ、食と身体づくりについての栄養セミナーを実施しました。
そこでは、
①主食、主菜、副菜を3:1:2で食べよう
②ごはん(1杯150g)を6杯食べよう
という目標設定を行い、合宿期間中から意識して実践してもらいました。
その1ヶ月後に、彼らの意識や実行率、身体がどのように変化したのかを確認&振り返りをしつつ、更なる動機付けのためのアフターフォローセミナーを実施することにしました。

アンケートで、行動目標の実行率、体重の変化、意識したことを聞きました。
zoomのチャット欄にアンケートフォームを貼り付け、結果を共有してリアルタイムで見ていきました。

1.体重測定について

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毎日測ってもらいたいところですが、最低でも週に1回は測ってくれている選手が多いようです。
運動量と食事量、そして体重の変化、コンディション、パフォーマンスを関連づけて考えられるようになるまで継続的な訓練が必要です。
このまま続けてほしいところ。

2.体重の変化について

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1kg増えたという選手が多かったです。
成長期なんだから増えて当たり前でしょ、と思うかもしれませんが、毎日激しい運動でたくさんのエネルギーを消費しながら体重を増やしていくって、実は簡単なことではないんです。
運動部に所属していた方は「あるある」と頷いているかもしれませんが、激しい運動の後は食欲がわかないんです。私も学生時代はこれに苦しめられた一人です。

3.主食、主菜、副菜を揃えられたか

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これはほとんどの選手が実行してくれていますね。中学1年生なので、保護者の協力がかなり大きいです。本当にありがたいお話しです。

4.主食:主菜:副菜=3:1:2になっているか

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こちらも毎食ではないけれど、ほとんどの選手が実践できていますね。各チーム意識はしてるけど…という選手が数名いますが、みんなの結果や行動力、意識の高さを目の当たりにして、「自分もやらなきゃ!」といい刺激になったようでした。

5.ごはんの摂取量

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6杯(約1400kcal)食べれている選手は全チーム合わせても数名しかいませんでしたが、4~5杯はいけてる人が半数を占めていました。
3杯未満の人はパンや麺類を食べているから、ごはんの摂取量が少なかったとのことです。

6.継続するために意識したこと

・苦手なものは違う調理法にしてと頼んでいる
・たくさん食べるぞ!という気持ちでいる
・毎日補食を食べる時間を決めている
・体重を増やすために2杯以上/1食食べるようにしている
・朝食べれなかったら夜食べる
・兄弟と競争しながら食べる
・自分のために練習だと思って食べる
・ごはん茶碗を大きくしたら食べれるようになった
・毎回満腹まで食べるようにする
・諦めずに最後まで残さず食べる
・同級生と比べて体が小さいから、これ以上差がつかないようにと思って食べる
・部屋の目につきやすいところに書いて貼っておく
・達成できたら自分の好きなことをする
・未来の背が伸びている自分を想像する
・出来てないときは親に指摘してもらう
・少しずつ食べる量を増やして体を慣らす
・その日食べた量と体重を記録する

なんと、これらは私が指示を出したりアドバイスをしたりしたわけでなく、中学1年生の彼らが自分で考えたり、保護者の方と協力したりして自発的に行動していたんです!
聞いたときは心底びっくりしました。
正直なところ、ここまで考えて実践できているとは思ってもおらず、浅はかだったのは自分のほうだなと反省したほどでした。
なるほど~、と唸ってしまうような工夫も多く、今後の指導に生かしていきたい内容ばかりでした。

最後に

この合宿をサポートし始めて3年目にして、ようやく行動を変えるきっかけを掴めたような気がします。
内容をシンプルにすること、実現できそうな目標にすること。
せっかくの機会だからとこちらが欲張って、あれもこれもとレクチャーしがちですが、やはりシンプルに勝るものはないなと改めて感じることのできた取り組みでした。
このように、定期的に確認する機会があると定着もしやすいですし、新たな行動目標を追加することもできるので、選手にとってもチームにとってもメリットだらけです。
ただし、私が関わるということはその分費用もかかるわけなので、軽々しく「やりましょうよ」とも言えません。難しい問題ではありますが、それでも年に2回はこうした機会を設けてもらえるとありがたいですね。
「もっと関わってほしい!」と強く思ってもらえるよう、これからもチームに、選手に、支えてくれる皆さんに寄り添い、時にはぐいっと引っ張れる栄養士として活動していきたいです。

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