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【活動報告】初めてデフアスリートの指導を行いました。

先日、初めてデフアスリート(空手選手)を対象としたセミナーを行いました。

※デフ…聞こえない/聞こえにくい人

5月に『ダイアログ・イン・サイレンス』で聞こえない世界での対話を体験してから早5ヶ月。

ちゃんと伝わるかな、伝えることができるかな?どんな人たちがいるのかな?と不安を抱えながら当日を迎えましたが、とても素晴らしい経験ができたのでその様子や感想を残しておこうと思います。

栄養セミナー

前に手話通訳さんが立って、私が話した内容を全て手話で表現してくれました。通訳さんは2名、5~10分毎に交替していましたが、想像以上に疲労するんだろうと思います。
へぇー!っとなったのが、手話通訳の際は口元も同時に動かして見せること。情報を様々なポイントから得ているんだと学びました。
また、手話で見逃した部分をカバーできるように(日常会話が手話でない人もいる)、文字通訳をしてくださる方もいてスクリーンで確認できるようにも。
手厚いフォローに私も安心して進めることができました。

こちらの問いかけに選手が手話で答えてくれるのですが、何度か見ているうちに覚えたものもあり、講演しているこちらも新たな発見や学びが多く、終始ワクワクしていました。
質疑応答も活発で、普段から考えて食事をしているんだなと感じ取ることができました。
練習後に遅く帰宅した際の食事量や、ファストフード、果汁100%ジュースの適正量などについての質問が出ました。

トレーニング指導

普段なら見本を見せた後、選手に実施してもらっている最中に修正の声かけを全体に行うことができますが、それが難しいので要領をつかむのに手こずりました。
巡回しながら気になった選手に『トントン』と床を叩いて声をかけ、注目させてから一斉にアドバイスをしていく方法をとりました。特に寝そべって行う、顔が下を向くエクササイズの指導が難しかったです。

マーカーを使ったトレーニングや「1、2…」とリズムのカウントが必要なものはどうかな~?と思いつつ指導しましたが、選手たちは見てリズムを掴んでくれるので、普段と何ら変わらずに進行することができました。

ここでも質問がたくさん出てきて、特に柔軟性に関すること、形でしゃがんだ状態から次の動作へ素早く動くには?など動きのキレに関することを多く聞かれました。

感想

始まるまでは不安もたくさんでしたが、始まってしまえば熱量を持って伝えるだけなので、最後まで楽しく刺激的な時間を過ごすことができました。
とはいえ、いつもとは違う状況での長時間の指導に体はしっかり疲れていて、夜中は元気な私ですが珍しく早めに就寝しました。おかげで翌日は6時前から授業準備です。早起きは苦手ですが、背に腹は代えられない・・・。

セミナーの翌日に「選手の顔をしっかりと見たり、ファイブハンド(手でひらひらする拍手)や手話を覚えるなどの反応をして頂いたおかげで選手たちが打ち解けていた」という感想をいただき、とても嬉しくなりました。それが自然にできたのも、5ケ月前の体験があったからだと思います。ちゃんと活かせてよかった~。
本当は手話での自己紹介を練習していたのですが、やはり緊張していたのかうっかり忘れていて・・・。またチャンスがくるのであれば、次こそは自分で名前を言いたいです。
こうして新たな自分を発見させてくれたこの機会に、心からお礼を言わせてください。ありがとうございました!


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