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就活支援におけるプロフィール・プランの書き方【図解付き】

今回はOB訪問マッチングアプリMatcherにおけるプロフィール設計で気を付けたことをそれっぽく書こうと思う。
noteは書籍ではないので細かすぎず、一方で再現性を保てるくらいには詳細に書いていこうかなと思う。

⓪Matcherを利用した目的

僕がMatcherを使うにあたって掲げていた目標は、

2カ月で50人の就活生がSansanに興味を持ち、エントリーする

ことであった。
背景としてはSansan内定者の中で23卒の採用に携わる機会があるのだが、
そこでの目安(詳細は割愛)となる数字だったからだ。

①実績

下記の記事でも言及したように、ありがたいことに2カ月という短い期間で累計100名以上の就活生を支援させていただいた。

周りのOB・OGの方のレビューを見ても2カ月で100人以上集めたのはかなり頑張った方ではないだろうか。
実際に別サービスではあるが、ランキングがでるので見せようと思う。

Matcher写真_LI

OB・OGがどれくらい利用しているかは不明だが、ランキングは50位まで表示されていたので少なくとも50人の中ではトップクラスだと言える。

この知見を活かして、就活生が申請したくなるプロフィールと相談プランの作成方法を残したい。
もちろん、これが正解ということは一切ない。
参考程度に読んでいただければと。


②実際のプロフィールと相談プラン

最初に実際のプロフィールと相談プランをご覧いただきたい。

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こちらがプロフィールだ。そして相談プランはこちら。

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具体的にプロフィール・プラン作成までの思考プロセスをたどっていくと

ターゲット選定 → ニーズの把握 → 価値創出

の順で考えた。
順に説明していく。

③ターゲット選定

まずはこちらの図を見て欲しい。

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就活生がMatcherを使い始めるタイミングは何かしらの壁に当たった時ではないかと考えた。
僕自身Matcherを使っていたのだが、就活を始めたタイミングで使ってはなかった。
自己分析が足りないと感じた時や、業界・企業についての情報不足を感じた時など、何かしらの壁にぶつかった時の解決手段の1つとしてOB訪問があると考えた。

ではどんな壁にぶつかっている学生に寄り添おうかを考えた。
母数が多いことと僕自身の強みとして自己内省力が活かせると思ったので、「自己分析に困っている就活生」にターゲットを決めた。

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④就活生のニーズを捉える

「自己分析をして欲しい」
「業界・企業研究を手伝ってほしい」

これらは就活生が求める真のニーズだろうか?

僕はそう思わなかった。
理由としては以下のようなニーズの構造だ。
上記のようなニーズはあくまで顕在ニーズでしかないのだ。

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ニーズとしては大きく「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」に分かれる。
そしてニーズの範疇を超えると「ムダ」になる。
それぞれについて少しだけ具体的に述べてみる。

◎顕在ニーズ
顕在ニーズとは就活生が求める「自己分析」や「業界研究」だ。
相談は無料なので、顕在ニーズに訴求しても一定数の申請は来るだろう。
しかしそれでは他のOB・OGと差別化できない。
「この人に相談乗って欲しい!」と思ってもらえるには
潜在ニーズに応えなければならない。

◎潜在ニーズ
ではどのようにして潜在ニーズを考えていったのか。
それは簡単で先の「ターゲット選定」で考えたカスタマージャーニーを思い出してほしい。
そこで就活生はいろんな悩みを持ってOB訪問を行うが、共通の目標は
内定を取る」ことである。
OB訪問をすることで内定獲得に向けて少しでもES・面接突破率を上げたいというのが真のニーズではないだろうか。

「当たり前だろwww」

そう思うかもしれないが、そこまで言及できたプランやプロフィールは意外と少ない。
実際に「自己分析します」や「ES添削します」といったプランはたくさんある。

その原因は以下のように「特長」と「利点」を分けて考えられていないからではないか。
僕は就活生の潜在ニーズを以下のプロセスを経て導き出した。

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左の表はごく当たり前のことだが、訴求ポイントとしては「就活生が知らない・気づいていない」価値かつ「OB・OGが知っている」価値でなければならない。

右の表では「特長・メリット」と「利点・感動」に分けて潜在ニーズを考えている。

自己分析を深める真の目的は「ES・面接突破率を上げて内定を取ること」だ。
自己分析を深めること(特長)でES・面接突破率が上がった(感動)と言ってもらえるようしなくてはならない。

なので提供価値は、

「ES・面接突破率が上がる自己分析」

と決まる。

◎ムダについて

まずは、ここまで読んで下さりありがとうございます。
もう少しで終わりますのでひと呼吸して、
さあ、ラストスパート!

↑の文章のように、本質とは外れる文章も時には大事だ。
とはいえ、先ほどの流れで価値が分かっていれば何が無駄かが分かる。

Matcherでよくあるのが、

・○○出身
・○○サークルに所属していて会計やってました
・小学校から○○をやってきました

のような自己紹介だ。
さて、これらが無駄だということは十分理解いただけるでしょう。
似た環境で育ってきた就活生には刺さるかもしれないが、

果たして同じような境遇の人は何人いるだろう?

たしかにこのようなプロフィールやプランでも一定数の申請は来ると思う。
そしてレビューが溜まれば信用に繋がって上手くいくだろう。
しかし、短期間で多くの就活生を集めるのは難しいと思う。

以上のように構造で就活生のニーズを捉え、提供価値を考えた。

何度も言うが、決してこれが正解と言いたいわけではない。

⑤プロフィール・プラン作成

実際にプロフィールとプランを考えていく。
最終フェーズだ。

基本はニーズを捉えた言葉選びをしていくので
実際のプロフィールを見て欲しい。

工夫点としては、提供価値に対して就活生が抱くであろう、

「それって本当に提供してもらえるんですか?」

にしっかりと応えることだ。

僕の場合は「倍率100倍を超える企業に内定」という実績で説明している。
「数字で成果を表すと伝わりやすい」とは就活でよく言われるが、
就活じゃなくても大事だと思う。

さて改めてプロフィールとプランをご覧いただこう。

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この記事の序盤で読んだ時よりも工夫した点が伝われば幸いだ。

最後に就活生が僕のプランに申し込むまでの思考プロセスを書いて終わろうと思う。

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特長だけだと「ほうほう、だから何?」となる。
利点を訴求することで「おお、それで私には?」となる。
価値を説明すると「いいね!でもコストが気になる。」となる。
そしてコストを説明すると「相談乗ってください!!!」となる。

「特長」「利点」を分けて考えたうえで提供価値を創っていく。
この考えは就活支援だけではなく、今後も活かせるものであると考える。
僕もまだまだこの考えが染みついていないが、就活支援を通して理解が深まったと思っている。

↓参考文献

今回の話は大部分はこの本から来ている。
もしこの記事を読んで「営業みたいな考えしているな」と思われた方はさすがだ。
この本はセールス向けコンサルを行っている方が書かれたものだ。
この記事を読んで面白いと思った方はこちらの書籍をぜひ手に取って読んで欲しい。



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