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ついに実現した新旧キャストの勢ぞろいがエモ散らかしていた『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』

【個人的な満足度】

2022年日本公開映画で面白かった順位:14/116
  ストーリー:★★★★☆
 キャラクター:★★★★★★★★★★
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★★★★★★★★

【作品情報】

   原題:Jurassic World: Dominion
  製作年:2022年
  製作国:アメリカ
   配給:東宝東和
 上映時間:147分
 ジャンル:アクション
元ネタなど:『ジュラシック・ワールド』シリーズ

【あらすじ】

〈ジュラシック・ワールド〉のあった島、イスラ・ヌブラルが火山の大噴火で壊滅、救出された恐竜たちは、世界中へと放たれてしまった。

あれから4年、人類はいまだ恐竜との安全な共生の道を見出せずにいる。恐竜の保護活動を続けるオーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、人里離れた山小屋で暮らしていた。そこで2人が守っているのは、14歳になったメイジー(イザベラ・サーモン)、ジュラシック・パーク創設に協力したロックウッドの亡き娘から作られたクローンの少女だ。

ある日、オーウェンは子供を連れたブルーと再会する。ところが、何者かによってブルーの子供が誘拐される。オーウェンはブルーに「俺が取り戻してやる」と約束し、クレアと共に救出へ向かう。

一方、サトラー博士(ローラ・ダーン)は、世界各地から恐竜を集めて研究をしているバイオテクノロジー企業の巨人バイオシンをある目的から追っていた。そこへグラント博士(サム・ニール)も駆けつけ、マルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)に協力を求める。

人類と恐竜の共存の前に立ちはだかる、バイオシンの恐るべき計画とはー?
オーウェンとクレア、そして3人の博士は大切な命とこの世界の未来を守ることが出来るのか?

【感想】

『ジュラシック・パーク』フランチャイズ第6作目。『ジュラシック・ワールド』シリーズ第3作目であり、完結編。いろんな感想を目にしますけど、個人的にはすごく楽しめる映画でした!エモさと迫力の2つがね、ワシャーッて来て、もうね、たまらんのですよ。

<エモ散らかしていた画>

これは1993年の『ジュラシック・パーク』から観ている人には特に感慨深い作品になるでしょうね。だって、当時のメイン3人、サム・ニール、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラムも出てるんですから。ジェフ・ゴールドブラムは前作の『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)にも少し出ていましたが、ローラ・ダーンとサム・ニールは『ジュラシック・パークⅢ』(2001)から実に21年ぶりのシリーズ復帰ですよ?!あのオリジナルの3人が揃ったところをまた観れるなんて、本当に感謝しかないですね。当時はローラ・ダーンが20代、あとの2人は40代でしたが、今やすっかりいい歳で、もはやみんな孫がいてもおかしくないぐらいですが、時の流れを感じさせない出で立ちに目頭が熱くなりました。本当に全然変わってないんですよ!「ああ、あの3人だ……」って、ファンならこれだけで舞い上がっちゃうよなあと。

しかも、今回は1作目へのオマージュシーンもチラホラあるんですよ!「これ29年前にやっていたアレと同じじゃん!」って。僕は直前にシリーズ復習したのですぐにわかったんですけど、、、みなさん気づきますかね?もしお時間あるようであれば、本作を観る前に、1作目だけでも観ておくといいかもしれません。『ジュラシック・ワールド』(2015)からしか観ていないよって人も、今回出てくる3人のレジェンドたちがどういう人たちなのかもわかるので、いい機会だと思います!

<大迫力の市街地戦>

毎度のことですが、映像も圧巻のクオリティでした!前作のラストで恐竜たちが世に放たれたため、今や世界中に恐竜がはびこっているんですよ。中でも市街地における恐竜からの逃走劇はとても興奮できるサバイバルアクションでした。いつもはパークだったり島だったり、広いところでの逃走劇が多いですが、今回は人間の暮らす街ということで、所狭しと恐竜たちが駆け巡るシーンは圧巻です!でも、乗り物に乗って、武器を持って、それでも恐竜に勝てない人間の弱さ。自然界だったら生身の人間って雑魚すぎるんじゃなかろうか。。。恐竜なんて捕食者の頂点みたいな存在ですからね。人間と共存なんてできないと思います(笑)

<ストーリーは相変わらず(笑)>

個人的には楽しめる映画だったんですが、他の人の感想を見ると、長く続く超大作シリーズの割には辛めのコメントも散見されますね。気持ちはね、わかります(笑)今回、キャラクターのエモさと映像の迫力はピカイチ間違いなしなんですけど、ストーリーは期待していたほどではなかったかなっていうのは感じました。

このシリーズって毎回同じじゃないですか。「恐竜で一儲けしよう!」って人がいて、「ごめん、やっぱコントロールできませんでした」つって、ひたすら逃げるっていう。それを30年近くも繰り返してるんで、人類の学習のしなさにある意味笑えるんですが、そこは今回も変わりません(笑)なので、せっかくの完結編なのに、いつもと変わらないなあっていう感じはしました。

前作から出てきたメイジーのクローン設定。恐竜とは直接関係ないので必要かな?と感じたので、もうちょっと恐竜と絡めた形にしてもよかった気もするんですけどね。また、あれだけ調教に手間暇かけてたオーウェンとブルーの関係ですが、思ったよりもだいぶ薄くなっているんですよ。久しぶりに会ったんだから、もうちょっと懐かしんでもいいんじゃないかなーって(笑)

あと、副題の「新たなる支配者」ってのも、ちょっと内容とマッチしていない気もしたんですよね。人類が勝つか、恐竜が勝つか、そういう白黒つける話でもないですし、どちらかと言えば、恐竜の存在は認めつつ、共存の道を歩もうとしているように見受けられます。そうなると、じゃあ「支配者」って何だろうねって話じゃないですか。そもそも共存できる気はしないですけどね、よっぽど恐竜たちの生息地域を限定しない限りは。。。でも、それを決めるのは人間なので、やっぱり「新たなる支配者」って人間ってことになるの、、、かな、、、?

<やっぱり1作目が一番尊い>

何だかんだで、このシリーズは1993年の1作目が一番好きです、僕は。「もし現代に恐竜が実在したら」っていう設定を高いレベルで再現しましたから。本作を観るにあたり、もう一度1作目から観返したんですけどね、今観てもすごいんですよ、映像が。VFX全盛期の現代をもってしても、まったく色褪せなくて。もちろん、今回もすごい映像ではありましたけど、最近のハリウッド超大作はどれもあれぐらいやりますからね、あまりそこでは差がつかないんじゃないかと。でも、30年近くも前の時代にあれだけのクオリティを実現させた1作目は、もちろん時代性もありますが、なかなか超えづらいですよねー。

<そんなわけで>

いろいろ書きましたけど、シリーズが好き、恐竜が好き、サバイバルアクションが好きって人にはぜひオススメしたいです。映画館で観るべき映画です。まあ、シリーズを追ってきた人からしたら、ストーリー面に不満は出るかもしれませんが。。。ちなみに「虫」が苦手な人は注意が必要ですよ(笑)

それにしても、テーマ曲のサビの部分、なんであんな使い方になるんだろう。大人の事情なんでしょうか。


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