生き急いで生き遅れた話
私は今年27歳になりました。
同級生たちの結婚ラッシュが始まるくらいの年齢です。
最近になって、私はこれまで生き急いでしまったような気がし、そしてそれによって生き遅れてしまったような感覚に襲われることが多くあります。
1.生き急いだ話
まずは生き急いだ話についてです。
私は25歳までに結婚して、30歳までに子供は3人預かって・・というように考えていました。
昨今の世間的には早い部類に入ると思いますが、私の地元ではこれくらいの感覚の人が多かったので私もその感覚で生きていました。
結婚して子供ができれば、当然自分の時間は取れなくなり、仕事に避ける時間も少なくなるだろうと考えられます。
なので、私は25歳まではできる限り働き、できる限り仕事について学ばねばと必死にやってきました。世の中にいい影響を与え、少しでも多くの人の生活を豊かにできるお手伝いができればと。
実際、運も相まって能力も実績も十二分に積むことができ、能力以上の仕事を任されることも多く、能力以上の成果を出すこともできました。
2.どうやって実力と成果を伸ばしたのか
実力以上の仕事をし、実力以上の成果を残したと書きましたが、どのようにしたらそんなことができるか想像できますか?
これはかなり簡単なことです。時間を投入しまくるのです。
プライベートの時間の大半を学習と仕事について考える時間にあて、文字通り寝る時間も削って思考する。これです。
成果というと与えられた仕事と期待値に対して期待値の上を行くと想像されるかもしれませんが、それはもはや当たり前に達成するなものです。目標の150%以上は達成させます。
そのうえでプロジェクトを立ち上げて成功させる。こっちがメインです。
ノルマを超えていないとこういう動きはできません。
このプロジェクトを立ち上げるというものが、かなり労力と精神力を割かれることでして、、
さらに私はプロジェクトを全社的に重要な動きを作り出すことに的を絞っていたので、そもそもやってみないとわからないことだらけでした。
当然失敗する方が多く、たぶん打率は1割程度なので9割の仕事はほぼ評価されません。(1割はHRでIRやニュース記事に載ったりもしたのでギリギリ救われてますが、これがなかったら目も当てられなかった。。)
となると時間を大量に投下して、とにかく数を打つしかないのです。
予算が取れる身分ではないので、低予算×私の爆発的な工数で進めるのが基本です。
3.知ってしまった現実1:サラリーマン
こんな全社プロジェクト乱立マンだったのですが、私はサラリーマンであり、雇われている身だと思い知らされました。
評価自体は軒並み高く、私の仕事によって数億生み出したとしても(他の人が生み出した分は除く)、給与に反映される分は限界があります。
これは評価される側からすると極めて不満のたまるものですが、じゃあ私が全社を統括する立場だったとしたら、やはり同じような意思決定をするのではないかと思います。
それは、個人の給与を上げることによるメリットとデメリットを考えると致し方ないことです。もっと言えば、お金をどこに振るのが全社最適になるのか考える必要があります。
所詮、利益は会社のものであり、株主のものなのです。
我々サラリーマンは雇用されているにすぎず、その範囲の中でしか評価されないのです。
4.知ってしまった現実2:2倍の能力と成果があっても2倍評価されることはない
私の働く環境にはものすごい能力を持ち、ものすごい成果を上げている人がたくさんいます。
彼らは私の数十倍、下手したら数百倍の能力を持っていますが、給料は数十倍、数百倍ではありません。
最近よく「GAFAMでエンジニアやDSとして働けば年収2000万円以上!」みたいな話をよく聞きますが、彼らの能力は我々の数百倍に匹敵します。実際会ってみて細かい話をすると「異次元のお生まれかな」と感じるほど知識や技術を持っています。
努力量もすさまじいのは言うまでもありません。
そんな人たちが我々の10倍はもらっていないんですよ。ばかばかしい気がしてきませんか??
私はバカバカしく感じてしまいました。
5.努力後退、プライベートの手遅れ感
上記はあくまでほんの一例ですが、ほかにも経営目線でいろいろ考えたり、政治や歴史について知れば知るほど、自分個人の幸せをもっと考えて生きてもいいんじゃないかと思ってきました。
私のプロジェクトのようにいくつかは個人の仕事が世の中に小さな動きを作り出すこともありますが、基本的には会社の戦略や国の方針、政治状況によって世の中の動きは決まります。
例外もありますが、個人の力なんてたかが知れているのです。
しかし、自分の幸せは自分の範囲の中で決まります。
自分にしか変えられません。
そういうように考えるようになり遊びや色恋沙汰など考えるようになりましたが、周りはすっかり相手が決まっていたり、すでに家庭を持ってたりで、すでにプライベートに関しては遅れてしまっていました。
まだ若いから大丈夫と思われるかもしれませんし、実際そうだとは思うのですが、すでにあげてしまった成果が次の能力以上の仕事を呼んでしまっており、能力以上の仕事をこなすにはまともな時間じゃ無理なのです。
6.生き急いで生き遅れた
生き急いでしまい、能力以上の仕事をし、成果を上げてきました。
これは望み通りだったかもしれません。
しかし、プライベートに力を向けようとしたときには、前の仕事が足かせになっており、そしてもう代償なしにはここから抜けられなくなってしまいました。
特に給与の問題は深刻で、一度得てしまっているものを手放すのは少しばかりの勇気がいります。その決断をするに必要な考える時間がない。。
正直年収300万円になっても十二分に生きていけるくらいしかお金を使っていないのですが、そろばん上の話と気持ちの話は全く別物です。
もっと普通に与えられた仕事にうまくいかなかった/うまくいったでみんなと同じようにやって、それで妥当な評価をもらって、仕組みとかに疑問を持つのはもっと後だったらよかったのに。。
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