『ボヘミアン・ラプソディ』を観る
本日取り上げる映画『ボヘミアン・ラプソディ』は、今年観た映画の中で文句なしに一番面白かったと断言できます! 一緒に観た妻も同じ意見でした。実在のアーティストを題材にした映画は、これまでも数多く観ましたが、この作品は群を抜いて素晴らしいと思います。
フレディ・マーキュリーが甦る映画
クイーンは、今も多くのアーティストからリスペクトされる伝説のロックバンドです。そのフロントマンであり、史上最高のロック・ボーカリストの一人にも名前が挙がるフレディ・マーキュリー(Freddie Mercury 1946/9/5-1991/11/24)がこの映画の主人公です。
「ボヘミアン・ラプソディ」は、通算4枚目のアルバム『オペラ座の夜』に収録されたクイーンの代表曲です。フレディ・マーキュリーは、1991年11月24日、45歳の若さで亡くなっています。
しかし、彼の死後も世界中にクイーンやフレディ・マーキュリーのファンは増え続けています。死してなお、絶大な影響力を与え続ける稀有なアーティストです。
概要~キャストがメンバーに激似
映画にはフレディ・マーキュリーがバンドに加入し、クイーンが成功し、世界的人気を高めていく過程、誰もに知られていた性的な嗜好、メンバーとの関係が変質し、スターゆえの孤独から人生の歯車が狂い始める様子が丹念に織り込まれています。
2時間を超える作品ですが、ずっと画面に引き込まれていて、退屈する瞬間がありませんでした。フレディ・マーキュリー、ブライアン・メイ、ジョン・ディーコン、ロジャー・テイラー、それぞれを演じた役者さん達がいずれも無茶苦茶似ていて、本人と見紛うほど特徴を捉えていたのも素晴らしかったです。ライブエイドを主催したボブ・ゲルドフ役の役者さんも雰囲気が出ていました。
私見:見所満載で印象深いシーンばかり
ハイライトは、なんといっても、後半のライブエイド(1985年7月13日@ウェンブリースタジアム)でのステージシーンです。このライブは、フレディ・マーキュリーの最高のパフォーマンスと言われており、当時高校生だった私も夜更かししてテレビで観た記憶があります。
実映像はYouTubeで今でも見ることが出来ますが、映画でも忠実に再現されており、"We Are The Champion"を熱唱するシーンでは、興奮して思わず叫んでしまいそうになりました。
私が一番好きなシーンは、フレディ・マーキュリーが仲違い状態だった他のメンバーに詫びを入れるシーンです。脚色されていて、事実とはおそらく違うとは思いますが、フレディが正しい場所、家族同然の盟友達の場所に帰ってくることを暗示するこのシーンはとても心に残りました。
楽曲の素晴らしさを再認識
月並みながら改めて思うのは、クイーンの楽曲は素晴らしいということです。劇中に流れる名曲の数々は、これまでに何度も耳にしているものばかりですが、今回集中的に聴いたことで、改めて実感しました。
エンディングでは予想していた通り、私が大好きな"The Show Must Go On" が用意されていました。この曲をレコーディングした頃、AIDSに侵されたフレディ・マーキュリーの身体は既にボロボロで、とても歌えるような状態ではなかったようです。この曲は彼の生き様そのものであり、何度聴いても、彼の魂の叫びを感じさせられてぐっとくる名曲です。
これから観ようと思っておられる方には、所々ネタばれになってしまいまして、申し訳ありませんでした。是非映画館に足を運んで、大画面と大音量で楽しまれることを強くお奨めします。
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