0621:気候変動の基礎講座を受けての感想とアクション
ハチドリアカデミーvol.10「今さら聞けない気候変動の「基礎」 〜今地球で何が起こっているのか?〜」をアーカイブで視聴しました。
「ハチドリアカデミー」とは
自然エネルギー100%の電力を提供してくれるハチドリ電力が主催する、大人の学び場です。ハチドリ会員は無料、そうでない人も500円というリーズナブルな価格で学びに参加できます。
講座の内容
今回の講師は社会活動家・ソーシャルビジネスコンサルタントの辻井隆行さん。
・そもそも地球温暖化ってなんだっけ?どういう仕組みで起こる?
・「2030年までにCO2排出量を50%削減、2050年に実質ゼロにしましょう」というけれど、なぜそうすべきなの?具体的にどうやるの?達成できなかったらどうなるの?
・各国・各地域の取り組みや個人でできるアクション
についてを、グラフや動画を用いてわかりやすく解説いただきました。
講座の感想
「あなたにとって、気候変動対策はどのようなものですか」という質問に、日本では60%の人が「多くの場合、生活の質をおびやかすものである」と答えているのに対し、世界平均では66%の人が「多くの場合、生活の質を高めるものである」と答えている、というのが興味深かったです。
日本ではなんとなく「我慢」「行動に制限が設けられる」「何かを諦めないといけない」みたいな受け取り方だけれど、世界では7割近い人が「もっといい社会にするいいチャンス」と受けとっているんですね。
この話は、経済思想化の斎藤幸平さんが「環境対策は、同時に劣悪な労働条件を改善していくきっかけになり得る。自然も豊かになり、あくせく働いて、多くを消費しなければならないプレッシャーやストレスから解放され、友達とゆっくり過ごす時間や読書をする時間、つまり、物質的ではない豊かさを享受していく時代になる」と、お話されていたことともつながるように思います。
この日本人の漠然とした不安感や、海外の方のポジティブな捉え方の差というのは、どこから来ているんだろう。これは今後の考察のテーマにしたいと思います。
講座からのアクション
今回の講義で、気候変動の基礎はもちろん、「こういう順序立てで説明すれば、気候変動ってわかりやすく伝えられるんだ」という「伝え方の型」みたいなのがわかりました。
いままで、気候変動について話そうとしたとき、どこから説明すればいいのかやどう説明すればいいのかがよくわからず、うまく言葉にできなかったのですが、具体的な伝え方のイメージがインストールできました。
これまでわたしは「個人でできることを粛々と行う」という、わたしの行動をみて興味を持った人が行動を変えてくれたら嬉しいな〜くらいのスタンスで、他人への啓蒙活動はしないでいましたが、この講座を受け「もう少し自分から働きかける方向にシフトしてみよう」という気分になりました。
そこで、さっそく先週、取引先のスタッフちゃん達(総勢20名)に、気候変動についての説明と、個人でできる最もインパクトのあるアクションとして「電力を自然エネルギーに変えること」と、ハチドリ電力を紹介してみました。
プラス、いまこの場でできることとして、スマホの検索エンジンをエコシアに変えてもらいました。エコシアは自然エネルギー100%でサーバーを稼働させ、収入の8割を植樹にあてている検索エンジンです。昨年(2020年)からiphoneならデフォルトでメインの検索エンジンに設定できるようになりました。10秒で設定できて、気軽に友達に勧めやすくオススメです。
そうしたら「教えてくれて嬉しいです!」「もっと勉強したいと思いました」と前向きな反応が返ってきて、嬉しかったです。
彼女たちはオーガニック系の会社に勤めているのでもともと気候変動に興味がある子たちで、きっと聞いてくれるだろうと思って最初のアクション先に選んだわけですが、メモを取りながら聞いてくれたり、「ほかにどんなアクションができますかね?」と想定よりも熱心に質問してくれたりして、感動しちゃいました。
こんなに意識の高い子たちだけれど「気になってはいたけど、どうやって調べたらいいのかわからなかった」という声もあったので、なるほど、そういうひとたちに届けるような仕組みが必要なのかもと思ったり。
アクションからの気づき
・説明しようとして、はじめて曖昧に理解している部分に気づいて「ここ、あとで勉強しなおさないと」と思った。
・何度か説明すると、同じことを伝えるのでも、適切な言葉を選べるようになる。「この言葉を使うと響くらしい」みたいなのが体感として得られる。
・拒絶される不安や恐怖感を、無意識に「みんな環境問題には興味ないよね…」みたいな諦めにすり替えていたような気がする。だから「個人でできることを粛々と行う」的スタンスを選択していたのかもしれない。(個人活動も大事なことですが)
・初心者が環境問題について知りたいと思ったとき、はじめに触れるのに良い本や動画などをいくつかピックアップしておくとよさそう。自分で描いてもいいかも。