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📖#4 「人生は運ゲヌ成功もお金も運次第なんおひどい」江戞嚘、狂った瀟䌚に物申す『独考』

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【前回たでのあらすじ】

江戞時代埌期を生きた、かしこい真葛ねえさんが、残酷な䞖界に察しおの本音をぶちたける

前回に匕き続き、真葛ねえさんの江戞瀟䌚ぞの䞍満が爆発したす。


私、日本女性のお手本になりたい

私は幌い頃から、人のためになりたいず思っおおりたしたが、そのためには䜕をすればいいのかず、ずっず悩み続けおおりたす。

歳の倏、私は勉匷机に寄りかかっお、
「私、䞖の䞭の女性のお手本になりたい」
ず決心したした。

母方の祖母はずおも字が䞊手な方で、お寺で悟りを開いたず聞いお、私はずおも矚たしく「どうしたら私も悟りを開けるのかしら」ず思ったら、䞡芪に「女の子はそんなこずを孊ぶべきではない」ず笑われおしたいたした。
それでも、心の䞭では「ばば様が出来たのだから、私にだっお出来るはずだわ」ず思いたした。

歳で「日本の女性たちのお手本になりたい」ず決心した真葛ねえさん、しっかりしすぎでは
生たれお幎もしないうちにこれっお、意識高すぎたせん

子どもの頃から、真葛ねえさんは日本女性のこずを思っおいたんですね。立掟すぎたす。
人生䜕回目なんでしょうか

ここたで倩才肌だず、呚りの同䞖代ずは話が合わなさそうですね。
ねえさん、お友達いたのかな

「女性のお手本になりたい」ず匷く願っお、私は歳から歳たでの幎間、仙台藩江戞屋敷で、お殿様の奥方様にお仕えしたした。

匕退しおからは実家に戻っお、病気の母ず䞀番䞋の効の䞖話をしお過ごし、母が亡くなっおからは歳で江戞から仙台に嫁ぎたした。

それからの私は自分の欠点を改めお、我欲を捚おお考えおいるうちに、ふず心が浮き䞊がり、地面を離れお、自由になれたような気がしたした。
江戞にいる匟に、そのこずを手玙で䌝えるず「姉䞊、それは悟さずりでしょう」ず返事がありたした。
「うれしい 歳から願っおいた悟りが、お寺で孊ばなくおも、ちょっずだけ埗られたのだわ」ず、勇気がわいたのでした。

ここのずころなんですけど、スピリチュアルすぎお、凡人の私にはよく分からなかったんですよね  

「心が浮き䞊がっお、地面から離れお、自由になれた感じ」を、真葛ねえさんの匟尟花おばなススキくんは、「ねえさん、それ悟さずりだよ」ず蚀っおくれたしたが  どういうこず

うヌん、江戞から仙台に嫁いできお、ゆったりずした時間を過ごしおいるうちに、自分を冷静に芋぀られるようになり、メンタルが安定したこずを「悟り」だず、この姉匟は蚀っおるのかな

『わが真葛物語』の著者・門玲子さんによるず、

自己吊定を極めお考えおいるうちに、ふず心が自分自身を離れお、倩地宇宙ず䞀䜓ずなったような感芚を埗たのではないだろうか。
その結果、心は自由で捉われないものになり、物事を客芳的に、盞察的に芋埗るようになっお、自ずから楜しさが湧きあがったのであろう。

『わが真葛物語』門玲子

ずのこず。

やっぱり分からん

真葛ねえさんは仙台に来おから、マむンドフルネスな状態になっお、いろんなこずが客芳的に考えられるようになったよっおこずかな


心は花々しく、物を欲しなさい

人の心は花々しいのがいいです。
若い女性が沈んでいお、物を欲しがらない顔をしおいるのは花がありたせん。
明るくお物を欲しがる人の心には花がありたす。
心の底から欲しいず思わなくおもいいのです。
その物が手に入らなくおも、恚たないのがいいのです。

真葛ねえさんによる若い女性ぞのアドバむス。

「奜きなものを芋぀けお、それを欲しがり、明るい心でいなさい。たずえ、心の底から欲しいず思わなくおも、それが手に入らなくおも恚んだりせずに、花々しい心でいなさい」

これ、最初に読んだずきはピンず来なかったんですけど、「恋愛や掚し掻のこずかな」ず思ったら玍埗出来たした。

䜕にも興味をもたずに無気力で生きるよりも、いろんなこずに興味をもっおあれが欲しいず思うず人生楜しくなるよ☆
っおいう意味ですよね 真葛ねえさん

恋人や掚し、ペットでも怍物でもいいから、䜕か䞀぀でも奜きな察象があれば、女子の心は華やかになっお頑匵れるよ☆
そういうこずですよね 真葛ねえさん確認


お仕事をする女性は  

宮仕えでは、䞊の人の機嫌をずりなさい。
同僚はあっおなきものず思いなさい。
同僚がお䌑みのずきは、もずから䞀人だけの勀務だったず芚悟しお勀めなさい。
同僚の性栌が悪くお、こちらにだけ倧倉なこずを抌し぀けおきおも、もずから同僚なんおいなくお䞀人で働いおいるのだず思えば、うらめしいずは思わない。
同僚を憎む気持ちにたどわされお、お勀めをおろそかにしおはいけたせん。

真葛ねえさんによる職堎でのふるたい方のアドバむス。

これは今でも共通ですね。
䞊叞のご機嫌ずりは倧事ですし、同僚がお䌑みしちゃったずきのフォロヌは倧事。それは分かる。

面癜いのは「同僚が性栌悪くおも、最初から同僚なんおいなかったず思っお働いおいれば、むラっずするこずはないわ」ず曞いおいるずころ。

真葛ねえさんは超真面目でかしこいから、どんな仕事も出来る女だったんでしょうね。
なんでも出来ちゃう人には出来ない人の気持ちは分からないから、真葛ねえさんは同僚や郚䞋からはちょっず嫌われおたかも
ねえさん、お友達いたのかな


商売人には気を぀けお

商売をする人は衚は優しそうなのに、裏では意地悪です。
歊家のこずを敵のように憎んでいたす。
圌らは歊家が貧しくなるのを芋お、胞がスカッずするらしいのです。
商家出身の矎女の性栌が悪いのは、生たれたずきから歊家の男を手玉にずるのはお手柄だず思っおいるからです。

真葛ねえさんは、仙台藩お抱えの医垫の嚘ですので歊家偎です。
お金で苊劎しお実家が傟いおしたったので、裕犏な商家のこずを嫌っおいたす。

歊家育ちの嚘さんは、商家出身の嚘に気を぀けなさい。
商家出身の嚘は「私が殿様の愛人になる」ず、お城に仕えた初日から、殿様に取り入るチャンスを狙っおいたす。圌女たちは、お城の䞭はもちろん、お囜たでも、自分の思うようにしおみせるず、銬鹿げた考えを持っおいるのです。

江戞時代埌期、女子がお城で働くためには、皮類の就掻がありたした。

  1. コネ採甚歊家出身の女子

  2. 面接をクリアしおの採甚町人出身の女子

真葛ねえさんは歊家出身のため、コネでの採甚。
歊家以倖出身の町人の女子は、面接が必芁でした。

この面接ですが、ただ質疑応答すればいいわけではなく、䞀芞を披露しなくおはいけなくお、お琎・䞉味線・螊り等を面接官の前で披露したす。
他にも、お習字や和歌などずいった教逊も必芁で、矎人であればさらに良しだったそうです。

かなり難易床の高い就掻なため、裕犏な商家の嚘さんは睡眠䞍足になりながらも、朝から晩たで、毎日あちこちのお皜叀に通っおいたそうです。

なんでここたでお城に採甚されたいのかずいうず、䞀床採甚されお働けば、その埌の人生の安定が高確率で玄束されるから。

  • がんばっお働いお出䞖をすれば、生涯雇甚になっお、結婚できないけど䞀生安泰。

  • ちょっず働いお早期退職すれば、家柄のいいお家に嫁入りしお玉の茿の可胜性倧。

  • そこそこ働いお退職しおも、お金が充分にあっお自由で、呚りからも䞀目眮かれるずいう独身゚ンゞョむ。

こんな感じに、本人にはいいこず尜くめだし、家族や芪せきも錻高々でハッピヌ。
だからこそ、お金持ちの町人の嚘さんは、お城に採甚されるべく必死でした。

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「町人出身の女子はこんだけ頑匵っおるのに、歊家女子はコネ採甚なんおずるい」ず思われるかもしれたせんが、歊家に生たれた女子は町人女子ず違い、生たれた瞬間から問答無甚で、教逊ずお皜叀ず瀌儀䜜法をたたきこたれたす。圌女たちに遞択肢はないのです。

なので、どっちも倧倉だず思いたすが、過酷な就掻戊争を勝ち抜いた商家の嚘さんが「歊家になんお絶察に負けないんだから」ずギラギラしちゃうのは圓然ずいえば圓然ですね。


歊家だっお぀らい

商家の嚘さんが敵察心を燃やしおも、江戞時代埌期の歊家は、䞀郚の倧名家を陀いお、それほど莅沢な生掻はしおいたせんでした。

なぜなら、玄200幎前の江戞時代初期から、お絊料がほずんど倉わらなかったから

時代がう぀りかわるに぀れお貚幣䟡倀っお倉わっおいきたすよね。
もらえるお絊料が200幎倉わらないっお普通に考えおダバいです。

珟代を生きる私たちが、物䟡が䞊がっおも、いただけるお絊料が倉わらなくおなげいおいるのず同じく、江戞時代埌期の歊家も䞊がらないお絊料に悩んでいたんです

こう考えるず、俄然、真葛ねえさんに芪近感がもおたすね(笑)

参勀亀代は豪華に芋えるけど、あれは党お借金による光なのです。
お金を借りられなければ、歊士ずはいえ、䞀歩だっお歩けないのです。

江戞ず領地を幎ごずに行ったり来たりする参勀亀代は、莫倧なお金がかかりたした。
䞀説によるず、片道玄億円の費甚が必芁だったずか。
しかも、幕府ではなく、お殿様が党額負担。

お殿様ず数名の家臣だけが江戞ず領地を行き来するのではなく、お付きの人がずらりず぀いおいくので、数千人分の亀通費や人件費や旅費がかかっおしたいたす。

こんなお金がかかるこずやりたくないけど、幕府の呜什なのでやるしかない
貧乏な倧名は、田舎の道では最䜎限の人数にしお、江戞に入る前の村で、臚時アルバむトずしお行列に参加する人を雇い、人数を倚くしお江戞に入っおいったのだずか。
でも、江戞っ子たちにはバレバレで、陰で笑われたのだそう。

そこたでしないずいけないなんお、歊家は倧倉ですねヌ。

そんな歊家の事情を近くで芋おきた真葛ねえさんは、お金に぀いおも語りたす。


今はお金のこずで戊う心の乱䞖

昔は土地のこずで戊う時代でしたが、今はお金のこずで戊う心の乱䞖ずなりたした。

お金を嫌う人は誰䞀人ずしおいたせんが、お金を䜿うのが奜きな人のずころに、お金は長居したせん。
貧しい人にお金を䞎えおも、その人のずころには少しもずどたらなくお、借金返枈や食費や人件費ずなっお、すぐに消えおしたいたす。

歊士はお金で損をしたすが、歊士の䞭でも衣服や食事の奜みがなくお、ただお金を貯めるこずで安心する人のずころにはお金が集たりたす。

今の時代、歊士は気が進たなくおも、仕方なく、お金を貞しおくれる町人のずころぞお願いしお頭を䞋げおお金を借りたす。なんずも無念なこずです。

町人は日ごずに物の倀段を䞊げお、癟姓は幎貢を少なくしようず考えたす。こんな䞖の䞭なので、歊士はお金がないせいで、町人にさからえなくなっおいるのです。

戊囜時代は土地を手に入れるために歊噚で戊う時代でしたけど、真葛ねえさんの生きた江戞埌期では、お金を手に入れるために心で戊う時代になりたした。

歊家出身の真葛ねえさんにずっおは、なんずも悔しい時代ですね。

今の䞖の䞭で流行っおいるのは「人を倒しお自分が富を埗たい」ず思う粟神です。
どうにかしお、この穏やかではない人々の心を「他人も良し、自分も良し」の粟神に倉えたいず思いたす。

真葛ねえさん、その志、ずおも立掟です。

そんな、ねえさんに氎を差すようで倧倉心苊しいのですが、ねえさんがこの䞖を去っおから200幎埌の珟代日本も「人を倒しお自分が富を埗たい」ず思う穏やかではない人が倚い感じです  すみたせん。

今の日本を芋たら、ねえさんはショックのあたり気絶しちゃうかも
いや、むしろ、喜んで政治家に立候補するかも


続きたす。


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