見出し画像

メトロポリタン美術館展で感じたこと

絵心を全く持ち合わせない私は積極的に美術館に足を運ばないのだけれど、誘われるとやっぱりつい出かけてしまう。特に国立新美術館は建物だけでも素晴らしくて、断る理由が見当たらない。私の世代の人なら「別れても好きな人」というデュエット曲を覚えておられるだろう。その歌詞に出てくる乃木坂という駅に直結しているのも大変に便利だ。

というわけでごきげんパパ♡と美術館に出かけた。まだ別れてないし今となっては特に好きという感情もないけれどそこは置いておいて。

この日は65点の絵画がNYからやってきて、おどろしい宗教画が多くないといいなと思いながら行くと聖母子の絵は多いけれどさほど難解なものはなかった。

皆さんは解説のヘッドフォンをお借りになるだろうか。私はその時の気分と懐次第なのだけどこの日はパパ♡が二人分奮発してくれた。そしてその値打ちを存分に感じて見入った。やはり漠然と見ているのとは雲泥の差。解説のない作品については、もし自分が説明をつけるならどんな風になるだろうと考えながら鑑賞したほどだ。だからこの日は相当エネルギーを使った。

この展示会のシンボルになっているのが「女占い師」というものらしい。

画像1

手相を見せてお金を支払っている間に占い師の仲間がスリを働いている様子。なかなかユニークで精巧に描かれている。

私が一番惹かれたのはフェルメールがカトリックに改宗して描いたと言われるこちらの一枚。

画像3

女性の足元の地球儀はカトリック教会が世界制覇することを表したもので、頭の上のガラス玉が天国という。解説を聞かないとわからないことばかり。

そしてターナーがヴェニスを描いた作品も目に止まった。イメージしていたターナーより明るい。

画像3

やんごとない人の肖像画もいくつか見られたが、当時の王侯貴族よりも今の庶民の方が便利で快適な日々だろうと思うと今の時代に生を受けたことに思わず感謝してしまう。家電はあるし電車も通っているしお風呂も毎日入れるのだから。

マネやゴーキャン、ゴッホなど印象派の作品も楽しむことができ、最後の一枚はモネの睡蓮。今、ピアノを習っているのだが、モネの睡蓮の美とドビュッシーなどの作品の美はどこか通じるものがあるように思われた。音楽も美術も同じ芸術だということを感じられたことがこの日一番の収穫だった。

思いがけずアートな週末を堪能したことをnoteに記して忘れないようにしよう。皆様も良い一日をお過ごしください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?