心を清めてもお腹は空く
奈良はお寺の多いところ。奈良で生まれ育ったのに特に信心深くもなく、仏像に恋することもなかった。そんな私でも昨日はお寺ですっかり心を清められた。
当日に急に法要に伺うことになって時間にちょうど間に合ってお参りをさせていただいた。導師様はじめ頭を青いように丸められたお若いお坊さんたち12人もおられて荘厳な般若心経にしばし圧倒された。
禅宗のお寺は浄土真宗とまた違った清々しさ、凛々しさ、厳しさを感じる。生前もお世話になった方が私をその場に呼んでくださったことをありがたく思う。
都心の、一歩外に出ればファッショナブルな街の真ん中にあるこの静寂の贅沢さはなんだろう。掃き清められたお寺の空気はすべての雑念を払ってくれる。
それから家に帰るとすっかり日常に戻る。家事は滞り、世の中は父の日。心は清められてもお腹は空く。ああ人間生活とはどうもうまくいかない。生きていくのはきれいごとではすまないものだ。施主様から手土産にいただいたお寿司が美味しい。
こういう気の利く人になりたい。昨日も学ぶことの多い1日だった。
早くも6月下旬ですね。今週が清い心で過ごせますように。
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