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兆しを紡ぐ 随筆集

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続き物のエッセイとコラム。物語はいつも続いている最中。
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兆し4-1 導かれた先で繋がる

兆し4-1 導かれた先で繋がる

noteのための記事をひとつ書いた。
記事に書いた内容に沿って、行動をはじめた。すると、その行動の中に、出来事が現れ始めた。
私はそれを、「アルケミスト」パウロ・コエーリョ著(角川文庫)の中にあるような、noteの神様からの「兆し」と見立て始め、
そして兆しを追い始めた。

noteの神様から、そっと差し出される、
兆しを追う物語 ――――。

という体裁がようやく判明しつつある、この連載。

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日本で一番美味しいパウンドケーキの話

日本で一番美味しいパウンドケーキの話

そのパウンドケーキと出会ったのは、
釧路川のカヌーの上だった。

2015年7月。初めての北海道、初めての釧路、初めての川カヌー。

そのカヌーツアーは、友人が企画し、誘ってくれた。とにかく、そのツアーガイドである「がってん」氏に会わせたいという友人の誘いだった。

転職と引越しが多い人生ゆえに、
人生そのものが旅のようだという言い訳で、
旅そのものは、あまりしない。

のだが、このツアーは、話を

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なぜ毎日の定点観測写真を撮るのか?/「わたしという絶対」と「揺れ動くわたし」という視点

なぜ毎日の定点観測写真を撮るのか?/「わたしという絶対」と「揺れ動くわたし」という視点

定点観測の本に感動したのは約20年前です。

それは、いくつかの定点から街の変遷を撮り続けた写真集でした。

動かない定点。
動いていく風景。

積み重なった記録に、圧倒的な時間を感じました。

何十年分もありましたから、その間に詰まった情報は膨大でした。どれだけでも思いをはせることできました。

小説で言うなら、「行間を読む」の行間に当たる部分の奥行きはどこまでもある。

しばらく、読後の余韻が

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