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【本気で】"コンプルックス"を皆におすすめしたい感想文【読んだ方がいい】



2024年3月に発売された、クノタチホさんの小説『コンプルックス』。

私含め、日本中の方々が悩み苦しんでいる
「ルッキズム」をテーマに書かれたこの作品。

あまりにも衝撃で良すぎて刺さりすぎて、
発売当日に読み終えてとりあえず即知人にオススメしたあと(すぐ購入してくれました)、猛烈に感想が書きたくなった結果、こんな長文を書いてしまいました。

1度でも

「コンプレックスがある」

「容姿について悩んだ事がある」

「見た目より中身とか言うけど、そんなの綺麗事だと思ってしまう」

「結局、顔がかわいい子は得だよね…」

「ブスが何したってどうせ意味ない」

「こんな顔、整形で変えてしまいたい」

というような事を考えた経験のある方は、
ぜひともこの本を手に取られる事をオススメします…!!!ほんとに!

正直、ここまで書いた事だけでも、既に「読んでみたい!」と感じておられる方も多いかと推察いたしますが

「何がどうオススメなのか、もうちょっと詳しく知りたい」
という方、

また
「"ただのファンによる激長爆デカ感情感想文"をちょっと覗いてやってもいい」


という方もぜひ、ここから先を読み進めてみてください。

これから書籍を読まれる方のために、

前半はネタバレ無しの感想、
後半で内容にも触れる感想を書いていきますね。


それではまいりましょう。

(※前述の通り、私はただの著者様の一ファンであり、
 この記事は案件でもPRでも何でもありません。
 御本が刺さりすぎてひとりで大騒ぎしてるだけの人間です。
 著者様、出版社様とは一切関係ございません。念のため)


(※この記事における【ネタバレ無し】の情報の範囲は、
「公式様から本作未読の方に向けて発表されているもの」とします。)


ネタバレ無しの感想


改めて、
『コンプルックス』は著者のクノタチホさんによる小説です。

そのストーリーは

「美容室・ナルシスの鏡に置かれているのは、
一見、何の変哲もない鏡。
しかしそれは容姿に絶望した人が覗くと
一瞬で、誰もが振りむく姿になれるという
不思議なチカラを宿した鏡でした。
 ただし、その姿はあくまでも仮想現実。
そして、「66日を過ぎてもなお
仮想現実の中で生きることを決めると、
元の世界でのその人物の存在は消える」
といういわくつきの鏡だったのです。
この物語の主人公は、
自身の容姿に絶望した2人の女性。
誘き寄せられるように
美容室・ナルシスの鏡へとやってきました。
果たして彼女たちが選択する未来とは−−−−−−。」

(公式様より引用)

というものです。

読者はこの2人とともに

「現実世界のブサイクな自分」と

「鏡の中の美しい自分」を体験していく
わけですが、

現実パートはもうとにかく共感、共感の嵐で…!!!

出てくるエピソードがとにかく具体的で、
めちゃくちゃ分かりやすくて、感情移入が止まらないんですよね。


チホさんよくここまで、容姿にコンプレックスがある人間の心理を的確に書いてくださったな!?と、
毎ページ「わかる…」と言いながら読み進めてしまいました。

この2人の主人公たちは、どちらも超リアルなコンプレックスを抱えていて、きちんとそれを自覚しています。

大人だから、なんとかその辛さに折り合いをつけて、
必死で毎日を生きている。


でもだからといって、

スパッと割り切れるわけでも、全く気にせずにいられるわけでもない。

「生まれつきの美しさ」を持っていない私たちは、
いったいどうすればいいの!?


この本は、そんな彼女たち(私も含む)の叫びに答えをくれる本です。


鏡の中で夢に見た
「美しい自分」「理想の自分」になった2人が経験し、

学んだ事はなんなのか?
彼女たちの人生はどう変わるのか?を、
ぜひ読んでいただきたいです。


ちなみに読み終えた私がどうなったかというと


●以前整形を考えるくらいにコンプレックスに感じていた部分について、読後に改めて考えてみたところ
私自身の本音は
「本当は、個性のあるこのままの自分の顔を"好きだ"と思えるようになりたい」
だったと気づいた

●"本当の魅力"の意味と、それを自分で理解し愛する感覚が、自分でもびっくりするほどストンと腑に落ちた

●↑の価値観や認識を持てるようになったので、容姿への悩みが本当に軽くなった
(繰り返しになってしまいますが、自分でもこんな効果ある!?とかなり驚いています)


などの変化がありました。

読む前と比べて視野が広がり、
意識が軽く、楽になっているのが分かって、

我ながらおお…!?という感じです。


この小説は読み終えた後、「読者の価値観も変えるパワーがある」と、

私は体感しています。



(ここから余談です)
私は著者のチホさんの発信が好きで、よく拝見しているのですが

以前お話されていた事と共通する描写などが出てくると、嬉しくて

「あ!これ前○○でおっしゃってたやつだ!」

と、進○ゼミスタイルで喜んでしまいました(笑)

色んな所で、チホさんが書いた作品だなあ~~!(嬉)となって、
そういう意味でも楽しかったです。


この本でクノタチホさんの事を知った!という方は、
ぜひYouTubeやブログなどもご覧になってみてくださいね。

めちゃくちゃ面白いですよ!


【※ここから下 ネタバレあり!注意※】


ここからは、
作中の細かな設定や描写なども含むネタバレ感想文となります。

物語の結末までは書きませんが、未読の方はご注意ください!

(また、絵文字を使っている箇所がありますので、そういった表記が苦手な方もお気をつけください)

大丈夫な方のみスクロールをどうぞ↓











よろしいでしょうか?

ネタバレ感想は箇条書きのような形で、
ここが良かった!好きだった!というポイントを挙げていくスタイルにさせていただきます。


それではまいりましょう。


この物語の主人公、
祐子さんと愛菜さんの2人は鏡の中の仮想現実を体験しますが、

その前(2章)に出てくる佳苗さんは
「鏡に吸い込まれない人」として描かれる構成が、すごく面白かったです!

「え、じゃあ吸い込まれた人はどうなるんだろう?」

と好奇心が湧いて、どんどん次が読みたくなりました。


容姿さえ綺麗になれば幸せになれると妄信している佳苗さんに対して、光太さんは

「鏡の中の世界は自分のコンプレックスの原因はもっと全然違うところにあることを気づかせてくれるんですよ。」

と声をかけますが、これが本当にこの物語の肝だなと思いました。

かなり序盤でこのセリフが出てきていた事に、読み返して改めて気づいたのですが

最初に読んでいた時は佳苗さんの容姿のコンプレックスの方に共感しまくっていたので、文字で読んではいても、まだそこまで心に刺さっていなかったのだなと…。

自分の認識と心境の変化にも驚きました。


”「彼に愛されているから→私には価値がある」ではなく
「価値があるから→愛の体験をすることができた」という認識を持つ”

この捉え方、いつも忘れないように心に刻みます…!

チホさんが他の媒体でも何度も発信してくださっている事と共通していますが、本で読むとまた新しくハッとする感覚がありました。


そして1人目の主人公、祐子さん。

超個人的な事ですが、
彼女と自分の特徴が結構似ていてグサグサきました😇

頬骨、そのせいで目立つほうれい線、でもスタイルは良い方だから本質的には自分にブスのレッテルを貼れない……

もう刺し傷だらけです😂


(容姿や恋愛に関係のない事についても)
祐子さんのように、常識や世間体と照らし合わせて

「私はこの程度なんだから、感謝しなきゃいけない」

「幸せだと思わなきゃいけない」

と自分に言い聞かせるの、身に覚えがありすぎて…。
彼女の気持ちに痛いぐらい共感してしまいました。


「"持って生まれてこなかったもの"を嘆いても幸せになれない。
"生まれてきた時に与えられたもの"に目を向け感謝する。
"生まれてきた時に与えられたもの"は当たり前じゃない特別なもの。
そう感じられる人が幸せになれる。」

のくだり、読みながら本当に苦しかったです。

そうなんだよ、そんな事わかってる、絶対それが正しい、そうなんだって頭ではわかってる。

だけど、心の底から納得なんかできない。

祐子さんと同じように、私もそう思いました。
この問いに、どう答えがでるのだろう、とも……


鏡の中の世界では一転して超美人になり、ものすごく楽しそうな祐子さん。
(私も「美人の日常ってこんな感じなのか…」と追体験しながら超新鮮でした。こんな世界があるんや…)

だけど結局、現実世界とほとんど同じ方向性の悩みを抱える事になります。

『人の魅力や価値は見た目じゃなくて中身』

という価値観に、
ブサイクであっても美人であっても、向き合わなくてはいけなくなるのですね。


祐子さんの体験を通して

「自分の価値観、自分の中にある"前提"が、物事の見え方や感じ方を変えてしまう」

ってこういう事なのかと、
まるで自分が経験したように体感する事ができました。

彼女が高望み婚活をしてしまっていたのも、

自分のことを表面的な価値(外見)で評価していたから、
相手のことも表面的なスペックで評価するようになってしまっていたのだろうなと、読み返して気づきました。


このお話を読み終えた時、

自分の"本当の魅力"の意味と、それを自分で理解し、愛する事の重要性が、自分でも驚くほどにすとんと腑に落ちました。

「ああ…そうなんだ」と脱力するような、呆然とするような、

でも胸のあたりが軽くなる不思議な感覚です。


この感覚をずっと持ったまま生きていきたい、と思いました。


あとこれは余談ですが、

祐子さんの良さである「美味しそうに食べる」という要素は、
チホさんの実体験からきているのかな?と勝手に推察しております(笑)

YouTubeでそんなお話をされていたので…


余談ついでにもうひとつ、
作中のシーシャバーはどこにありますか…
行きたすぎる、店長のミチルさんが素敵すぎて……

ズバズバものを言うけど、
相手を丸ごと受けいれている温かさと優しさがあって、

こんな人に出会いたいし、こんな人になりたいと思う方でした。

私はミチルさんが著者のチホさんのイメージと重なるように感じたのですが、どなたかモデルになった方がいらっしゃるのかな。

そういうお話もいつか聞けたらいいな、なんて思います。

(この感想をまとめるのに予想以上に熱を入れてしまい、まだコンプルックス出版記念でアップされている関連動画等が見られていなくて…!
もしどこかで既にお話されていたら申し訳ないです)



そして2人目の主人公として、
キーマンだったカウンセラーさんが出てくるとは!と驚きました。

愛菜さんのキャラクター設定には、チホさんのご経験が多分に活かされているのだろう…

とまた勝手に推察しながら拝読しました(笑)

都倉さんが持ってきた本の案や、業界の流れの話などは、実際にこの『コンプルックス』が出版される背景だったのかも?とも。

「社会の流れは本で創ればいい」

という編集哲学、かっこよすぎて痺れました。


そして

「心理カウンセラーという立場だからこそ陥りやすい悩みがある」

という点には、
(まだまだ駆け出しの身とはいえ)
発信者として、私も気をつけなくてはいけないぞ…と身につまされました。


あと愛菜さんのコンプレックスである顎にもかなり共感しました😂
(頬骨が目立って顎が長いタイプの面長なんです私…😇)


「自身の忌々しいコンプレックスを、自己のユニークなパーソナリティとして受けいれることを自分に課してきた」

という一文、
詳細は違えど心当たりがありすぎて、胃が重くなってしまいました😇

無意識にこういう防衛策を取っていたな…言語化してもらってスッキリ!
と感じている自分と、

グサグサ刺されている自分とが同時に存在していて、

すごい複雑な状態です(笑)


「綺麗になる努力をしなくても、自分の存在価値を見出す心の目を養う」

「容姿よりももっと大事な才能や長所を自分で見つけてあげることでしか、コンプレックスは解消されない」

という啓発を長年やっていながら

実際のところ、
自分は全く容姿のコンプレックスを受容も解消もできていない

という愛菜さんの矛盾した状況。


"自分が発信、提唱してきた事が、結局は綺麗事でしかない"

"当の自分は全く自分を受容できていない"

"でも自分の立場や、これまでに積み上げてきたものを思うと、それを誰かに見せるわけにはいかない"

というがんじがらめの状態で、読んでいるこちらも苦しくなってしまうほど。

でもこれめちゃくちゃ分かるんです。

自分を愛さなきゃ、受けいれなきゃと頭では思っているのに、
心では全くそれができなかった昔の自分と重ねてしまいました。



容姿のコンプレックスに限らず、

「頭では正論や改善策を理解はできるんだけど、
 心では全く納得できていない、腑に落ちていない、感覚に落とし込めていない」

という方、きっと私以外にもかなり多いと思います。

このテーマに真正面から切り込んでくださるのって
めちゃくちゃ有難いし、すごい事だな……と圧倒されました。


星井奈々さんとの対談では
両者の話す言葉の印象が全く違っていて、衝撃でした。


愛菜さんの言葉はどれも正論で綺麗にまとまっていて、言葉遣いも丁寧だけれど、全然響くものがなくて、

やっぱり「綺麗事」にしか聞こえない。

なんだか上滑りしている感じです。

一方で奈々さんの言葉は、ド直球な上に口も悪めで、この場においては敵意まで込められているにも関わらず、

頭にも心にもスッと入ってきます。

ハッキリとした姿勢が清々しく感じるような気持ち良さがあり、
本心から話している事が伝わります。

在り方や自己受容ができているかどうかの違いが、こうまで顕著に差として表れるものなんですね。

私は今、どちらの方に近いのか?

いつも自分自身を見つめ直す習慣をつけようと思わされるシーンでした。


「今ある幸せで無理やり自分を満足させようという痩せ我慢の思考」

という言葉には、めちゃくちゃハッとしました…!!!

そしてこれ、祐子さんの時の

「ブスだからわきまえないと」
「感謝しないと」

にも繋がる考え方だ!と…!


良かれと思ってこの思考を採用していないか!?

〈足るを知る〉は確かに大切だけど、それで本心を抑え込んでいないか!?
己を精査します……!!!


そして、最後の愛菜さんの配信。

これはもう現代人みんな必見ですよね。

結末に関わる部分なので詳細は伏せますが、

答えなんか出るのか?と思ってしまうような疑問に対して、

「こういう解があるんだ」

と具体性をもって示してくださるのは、本当に、すごい事だと思うんです。

コンプレックスへの向き合い方も
受けいれ方も乗り越え方も人それぞれですが

「こんな道もあるんだよ」

と分かるだけでも、それは救いになると感じました。


前述しましたが、

私自身も以前「整形しようかな」と
コンプレックスに感じていた部分がありました。


当時、整形の方法や価格やリスクを実際に調べてみて、
ここまでしてやらなくてもいいかなと考え、一応割り切った気持ちでいました。

でも、心のどこかに

「コストをかけて、痛みにも耐えるだけの覚悟と勇気がないだけ」

「コンプレックスがあるくせに、それをなあなあにしてごまかして生きているだけなんじゃないか?」

といった、
自分への罪悪感に近いような感覚も少なからずあったんです。

だから、読後に改めて考えてみました。



その結果、私の心の底の本音は

「本当は、個性のあるこのままの自分の顔を"好きだ"と思えるようになりたい」

だったと気づくことができました。

愛菜さんのエピソードを受けて、
自分の本音を深掘ったからこそ出てきた答えだと考えています。



本当に、1冊の中に驚くほど
多くの気づきと発見と学びの詰まった本でした。

何度も読み返して、もっと自分の中に取り入れたいと思います。


著者のクノタチホさん、編集者の岸田さん、サンマーク出版の皆さん、
すごい本をありがとうございました。

そしてこの長い感想文を読んでくださったあなたにも、
ありがとうございました!

『コンプルックス』の魅力が少しでも伝わっていたら幸いです。




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