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【読書】年に1度のお馴染みの世界~『こいごころ』(畠中恵)~

畠中恵の「しゃばけ」シリーズ第21弾です。

↑kindle版


マンネリもマンネリ、もうこのシリーズは読むのをやめても良いかなと思いつつ、新刊が出ると、一応チェックしてしまいます。とはいえ買わずに、図書館で借りて済ませているので、たいてい読むのは1年後くらいなわけですが。


今回も、何だか謎解きの詰めが甘い話があったりして、ちょっともう一つでした。中でも「せいぞろい」は、そもそもなぜ千両箱が川の中にあったかが説明されておらず、もやもやしました。まぁ私が読み落とした可能性もありますが。


うん、でもお馴染みの世界を年に1度くらいは訪れたくて、ついつい読んでしまうんですよね。


心に残った部分。


人は本心を、世間体とか常識とか、自分の望み以外のもので、包み隠してしまうことがあるからだ。当人すら、己の望みに気がついていない事も多い。

p.11

なんとなくこれ、身につまされました。


砂糖は古くから、薬として扱われてきた品で、江戸の今も薬種問屋が扱っている。

p.17

これ、知りませんでした。


人の悪人は、寛朝様の護符でも退けられない。ある意味、妖よりも厄介ですね

p.181

今巻は、あるいは今巻もというべきか、身勝手な人物や妖が大勢出てきます。その一人にあてた言葉ですが、その人物は結局自分の間違った点を分かっていないんですね。現実世界でも、こういう人って増えている気がします。


見出し画像には「みんなのフォトギャラリー」から、美味しそうな湯豆腐の写真をお借りいたしました。作中、何度か湯豆腐が登場するので。


↑単行本



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