見出し画像

「当たり前」は当たり前ではない~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.437 2022.8.15)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事第40弾です。

そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。


今号の特集は、「プラスチックフリーな生き方へ」です。


認識していた以上に私たちの周りはプラスチックだらけなことが分かり、いろいろショックでした。缶詰にもエポキシ樹脂が使われているとは……。接着剤に使う、あのエポキシ樹脂です。

添加剤は熱や油を加えると漏れ出しやすく、「油っぽい食品をプラスチックの容器に入れ、ラップをかけて、レンジで温めるとより溶けだしやすくなります。

p.09

これ、経験上うすうす分かっていました。プラスチック容器(もちろんレンジ対応)に入れたカレーを温め直すと、容器がややカレー色になることがあるので。これからはお勧め通り、「陶器やガラスの容器に移して温める」ようにします。


一気に文字通りの「プラスチックフリー」は無理だけど、エッセイを寄せている服部雄一郎さんに従って、「自分にできる範囲のことをできるだけ」という形で取り組みたいと思います。


唖然としたのは、「スペシャル・インタビュー」のWet Legの記事に出てきた、「女性サウンドエンジニアは全体の2%しかいない。女性と組みたいと思って探してみたら、音楽業界には女性が少なかった」という言葉。2%って、いったい……。


「戦地のリアル。『PKO法』、自衛隊の海外派遣25年」も、ショッキングな内容でした。

2003年から翌年にかけてイラクに派遣された20代の隊員は、「実際に死を覚悟した場面があり、親の顔を思い浮かべ、遺書を書いてこなかったと思い涙があふれた」と言ったそうです。とてもじゃないけど、「非戦闘地域」とは言えない状態だったわけです。かつ以下の記述によれば、そのことを政府も自衛隊もちゃんと分かっていたとしか思えません。

派遣前には、「危ないと思ったら躊躇なく引き金を引く」訓練を徹底的にしていました。自衛隊には実践で発砲した隊員は一人もいないため、生身の人間に向かって引き金を引くことに怖さやためらいが出る。そこで大量の弾薬を準備して射撃訓練を徹底的に行い。躊躇なく引き金を引けるよう身体に覚えさせてから現地に向かったと言います。

p.21

大量の弾薬、つまり税金をたくさん使って、いざという時には人に発砲できる訓練をしたわけです。

なお2016年に派遣された南スーダンの現地部隊が作成した日報にも、はっきり「戦闘」「激しい銃撃戦」といった記載があったそうです。


「77年前の戦争と”いま”をつなぐ言葉を探して」で出てきた演劇作家の藤田貴大さんの言葉は、偶然ながら「私の分岐点」の渡辺真理さんの言葉とリンクして感じられました。

当たり前に用意されていると思っていたら、当たり前でなくなることもある。そのことに無自覚でいることが、今社会で起きている問題につながっている気がします。

藤田貴大

すべてが恵まれためぐり合わせで、自力ではなかった。運が離れていったとしても、持っているすべてをいつ失ったとしても、おかしくはなかった。だから、できるかぎり大切に日々を紡いでいかなきゃと、歳を重ねるほど思うようになりました。

渡辺真理


今号も、学びが多かったです。


「ビッグイシュー日本版」のバックナンバーは、街角の販売者さんが号によってはお持ちですし、サイトからは3冊以上であれば送付販売していただけます。


コロナ禍のあおりで、路上での「ビッグイシュー」の販売量が減少しているそうです。3ヵ月間の通信販売で、販売員さんたちを支援することもできます。


もちろん年間での定期購読も可能です。我が家はこの方法で応援させていただいています。


見出し画像は、今号が入っていた封筒に貼られていたシールです。「小商い」で発送作業をしてくださった「平川」さん、ありがとうございます!



この記事が参加している募集

読書感想文

最近の学び

記事の内容が、お役に立てれば幸いです。頂いたサポートは、記事を書くための書籍の購入代や映画のチケット代などの軍資金として、ありがたく使わせていただきます。